スマホでここまでできちゃうの!?Adobe Premiere Rush ワークショップイベントレポート #PremiereRush
時はすっかりSNS時代。動画の形式もどんどんSNSに合わせて進化し、同時に動画撮影・編集自体が特別な行為ではなくなってきました。
誰でもクリエイターになれる事を実感したのは2019年8月18日に行われたイベント、BLAST Creator’s Lab. 【スマホで完結!動画撮影・編集マスター講座】。
「BLAST Creator’s Lab.」は、様々なジャンルで活躍するクリエイターたちが、スキルやノウハウをワークショップ形式で伝授していくエンパワーメントメディア「BLAST」によるクリエイター育成のためのプログラムです。
第2回目となる今回は「Adobe Premiere Rush」を使って本格的なSNS用縦型動画の作り方を学びます。
講師を務めるのは国内外のファッションメディア・ブランドの映像制作を数々手がけるフィルムディレクターのYU KARI さんです。
動画を作るにはまず撮影から!
まずは撮影方法に関するレクチャーから。「Adobe Premiere Rush」はこれまでの編集ソフトとは違い、撮影から行うことができます。アプリ内のカメラ機能では、シャッタースピードやホワイトバランス、フォーカスなどを細かく調整できてしまうんです。
YU KARIさんがいつも気をつけている撮影のポイントは3つ。
- 煽りで撮ること
- スローモーションを使うこと
- パーツの部分撮りを行うこと
この3つを意識して撮る事で、スマホでも充分におしゃれな動画を作る事ができます。
レクチャーが終わると早速実践の時間です。
今回のワークショップでは、4人1組の6チームに分かれ、2人のモデルさんをそれぞれの撮影スポットで撮影していきます。
写真を見るとわかるように、今回のイベントはとことんおしゃれ!
モデルさんやライティングはもちろん、ケータリングまでおしゃれで可愛いお菓子です。
Rushやアドビのアイコンを模したクッキーも!
お菓子以外にもカラフルなポスターやコンクリートの壁、大きな窓による自然光など会場全体が「映え」な雰囲気で充満しています。
Rushを使えば簡単に動画が作れちゃう!
撮影が終わると、次はAdobe Premiere Rushの基礎的な使い方のレクチャーです。
基礎編の講師はアドビ 田中 玲子です。
Adobe Premiere Rushでできる事はたくさんあります。
撮影した動画のいらない部分をカットするなどの基本的な機能はもちろん、動画の色味をプリセットやパラメーターを使って変えたり、動画の上に動画を重ねてワイプのようにしたりする事もできます。
また、速度という機能を使うとスローモーションや早送りをすることも簡単にできてしま運です。
おしゃれなフリーBGMが入っていたり、音量の自動調節機能があったりとオーディオ編集の機能も充実しています。
スマホでここまでできちゃうの!?
Rushの基礎的な使い方がわかったところで、YU KARIさんにバトンタッチして応用的な使い方のレクチャーです。
まずはYU KARIさんの作ったお手本動画を鑑賞。スマホで撮ってスマホで編集したとは思えない出来栄えに会場から「すごい……。」という声があがります。
最初にYU KARIさんが教えてくださったのは「被写体ぶらし」という表現方法です。
スマホで撮影した映像は、一眼レフの映像に比べてどうしても“生”っぽく見えてしまいます。その生っぽさを無くすためにモーションブラーのような効果をつけていきます。
「被写体ぶらし」はRushの変形(トランスフォーム)を使ってつける事ができます。
(左:無加工の動画の一部分/ 右:「被写体ぶらし」の効果をつけた動画の一部分)
まず、「被写体ぶらし」をつけたい動画素材を複製し、元の動画素材の上のレイヤーに動画素材の開始のタイミングをずらして重ねます。
そして、上に重ねた動画素材をタッチし、変形(トランスフォーム)内の項目の不透明度を50ほどに、スケールを105〜110ほどに変えます。
この二つの操作だけで「被写体ぶらし」の効果をつける事ができます。上の動画素材の色味を変えると、また違った雰囲気を出す事ができます。
「被写体ぶらし」以外にも「画面分割トランジション」という変形(トランスフォーム)やエッジのぼかしを使ったテクニックを教えていただきました。
最後はタイトルグラフィックの使い方のレクチャーです。
Rushにはたくさんのタイトルグラフィックのテンプレートが用意されています。
用意されたテンプレートの中にもおしゃれなものがたくさんありますが、Adobe Stockにアップされている世界中のユーザーが作ったテンプレートも使用する事ができます。
フォントも選べ、文字の色や字間なども自由に変えられるので、たくさんの選択肢の中から自分好みのタイトルを選べるのでYU KARIさんもオススメだとおっしゃっていました。
いざ編集!
タイトルとカラーの使い方を早速マスターしている方もいらっしゃってびっくり。
編集中の画面を覗くと、思わず「おしゃれ〜」と言ってしまうようなクオリティの高い作品が次々に出来上がっていきます。
作品発表会!
それぞれが思いを込めて作った作品がついに完成!撮影をしたグループで、それぞれの作品を見せ合います。
自分がこだわった点や、どういう場面でRushを使いたいかなどを発表したり、 自分が気づいたおしゃれにする編集方法を教え合っているグループもありました。
グループ内での発表が終わったところで各グループの代表者を選び、発表と講評を行いました。
タイトルを凝った作品もあれば、モノクロやフィルム調などカラーをうまく使った作品もありましたが、どれもおしゃれでまるでファッションのCMのような出来上がり。
YU KARIさんも「こんな短い時間でここまで編集できるのはすごい!」と驚いていました。
工夫次第でなんでもできる!個性が出せる!
Rushには自由に調整できる項目がたくさんあるため、撮影から編集まで工夫次第で自分のやりたい表現がいくらでもできてしまいます。
さらにスマホでも使えるため、移動中にちゃちゃっと編集したり、SNSにあげたりすることも簡単です。
私もこのイベントに参加して、Rushを使って撮影から編集までしてみました。
YU KARIさんのお手本動画を真似してトレースするように作ってみたのですが、思っていたよりお洒落になってびっくり。以下のTwitterリンクがその作品です。
@n_yaguchi_chi https://twitter.com/n_yaguchi_chi/status/1164488800543707136
スマホで誰でもお洒落な動画を作成できるAdobe premiere Rush。
あなたもRushを使って他の人とは一味違う、自分だけの動画を作ってみませんか?
[Photo : Junpei Mori(OBF TOKYO)・Nanaha Yaguchi]