徹底解説!フォトコラージュの作り方 #アドビ #左ききのエレン
アドビとドラマ「左ききのエレン」とのコラボコンテストのコンテストサポーターとして盛り上げ協力をさせていただいております、デザイナーのトミナガハルキと申します。
コンテスト皮切りの制作例として、皆さんよりも少し早めに目黒広告社の広告デザインを作成させていただきました。今回はその中から1点ピックアップして、制作工程を紹介させていただきます。
アドビ×ドラマ「左ききのエレン」コンテストでは、指定された数種類の画像の中から、少なくとも3つの画像を使用する必要があります。まずはこの画像選定が重要なステップです。
こちらの広告デザインを作るにあたって、使用した画像はこの3つです。
順を追って作り方を見ていきましょう。
- まずは背景として使用するベースの風景写真に、切り抜いた足の画像を配置します。
- 躍動感を生み出すために、右足に「移動ぼかし」をかけます。足の動きと連動するような角度にぼかしを調整するとより良くなります。両方の足をぼかしてしまうと、イマイチ何なのかが分かりにくくなってしまうので、左足はこのまま生かします。
- 次は川を駆け抜ける足が生み出す水しぶきを作っていきます。上部の水しぶきを適当なサイズに切り抜いて、足と川の接地面にレイアウトします。細かな位置の調整は後からできるので、ざっくりとした配置でも問題ありません。
- 水しぶきの画像の描画モードを「通常」から「スクリーン」に変更すると、このように背景の黒が透明になります。この状態から、余分な水しぶきをマスクしていきます。
- 無事処理ができました。でも、これだとまだ勢いよく前進するイメージが伝わりにくいですね。もっと踏み込んでいるはずですから、水しぶきは豪快にしたいものです。
- そこでさらに、水しぶきの画像を重ねます。前回の水しぶき画像とは切り取る位置やサイズを変化させましょう。今回は水しぶきの画像にも「移動ぼかし」を適用しています。
- 似た処理の繰り返しになりますが、不要な部分を全体の様子を見ながらマスクしていきます。この水しぶきの描画モードは「通常」から「覆い焼き(リニア)-加算」に設定しています。描画モードは背景の色や明るさで見え方が変わるので、より良い表現になるものを探してみましょう。
- だいぶ良くなってきたと思いますが、もっと欲を言えば飛び出してくるような立体感が欲しいですよね。こちらに水滴が飛んでくるような表現です。さらにレイヤーを重ねていきましょう。
- 今後はより小さな飛沫を切り取って、拡大してレイアウトします。
- これを描画モード「通常」から「スクリーン」に変えるとこうなります。
- さらに「移動ぼかし」でスピード感を加えた飛沫を追加します。今回の作例では、水しぶきは4構造になっています。
- 水しぶきを水平方向に反転して、水面への映り込みを表現します。最終調整として、合成した画像を背景画像の色味と馴染ませるために、レンズフィルター(今回はセピア)を少し適用して仕上げました。
- コピーとロゴを加えて、完成です!
まだまだコンテストは始まったばかりですので、自由なクリエイティビティを発揮して作品を作り上げてみてください!
寄稿者プロフィール:トミナガハルキ
デザイナー/デザイン事務所AMIXの代表として様々なデザイン制作に携わる。『デザインをもっと身近に感じて欲しい』という想いの元、ブログやソーシャルメディアを通じて、デザイン知識やハウツー、作品掲載などを精力的に行っている。グラフィックデザインの制作を主軸としつつ、映像とコラージュを組み合わせた作品など、Adobeのアプリケーションを横断的に活用する事を得意としている。