Adobe Dimension 3.0を提供開始:新しいライティング、レンダリング、拡張現実(AR)のワークフローでクリエイティビティを拡張 #AdobeDimension #AdobeMAX

今年もAdobe MAXの季節が巡ってきました。今年もまた、素晴らしい新機能の数々と、Adobe Dimensionチームによる1年分の開発の成果を皆さんにお知らせできます。年に一度開催されるMAXは、2017年秋に製品版提供を開始して以来、Dimensionがどれだけの進歩を遂げたのかを示す絶好の機会です。パワフルな3Dデザインツールとしての地位を確立した今でも、私たちはDimensionを、あらゆるタイプのクリエイターにとってさらに良いものとするための取り組みを続けています。

今回の3.0リリースはこれまでで最大のアップデートのひとつであり、ライティングをコントロールできる強力な新機能を備えています。また、新しいレンダリング方法と高品質画像の作成方法を追加しました。さらに、Adobe Aeroと併用することで、アイデアを拡張現実(AR)上に表現するための、全く新しいワークフローを追加しています。

複数のライトの追加とカスタマイズ:ハイライトとシャドウを思い通りに配置し、デザインを際立たせます

インタラクションおよびグラフィックデザインから、写真、商業展示にいたるまで、コントラスト、色、明るさを決めるライティングの技術は、アートとデザインに関わるあらゆる分野における基本要素です。魅力的な3Dデザインの本質は構図であり、それを決定づけるのはライティングです。Dimensionでは、複数の単一指向性ライトを追加し、コントロールできるようになりました。複数のライトに異なる向き、サイズ、色、強度を設定し、ハイライトの配置や全体的な光の色調を思い通りに調整できます。

このようなライティングの強化の恩恵を受けられるよう、のアップデートも実施しました。この機能は、既存の背景画像の手前に3Dコンテンツを配置する際、3Dデザインの遠近法とライティングが画像内のそれとマッチするように自動調整するものです。アップデートされた3D遠近法マッチング(英語)では、画像内のライティングの種類を認識し、3Dシーン内に太陽光、複数光源、三点照明のうちいずれかを自動的に設定します。3D遠近法マッチングを使ってコンテンツを配置すれば、現実的なライティングシナリオ下での3Dデザインの見え方をすばやく確認できるだけでなく、そのままマーケティング素材に使えるほど美しいバーチャル写真を作成することもできます。実世界のコンテキストに配したかたちで3Dデザインを見せることで、より迅速にアイデアを伝えたり共有することができます。

新しいレンダリングプレビューとGPUレンダリング(ベータ):リアルタイムのレンダリングフィードバックがデザイン選択プロセスをスピードアップ

3Dでデザインする利点は、平面に固定された画像では再現しきれないデザインのディテールを表現できるところです。デザインにテクスチャーが貼られていれば、例えば表面の凹凸や溝の入り方、例えば名刺を手にしたときにエンボス加工したロゴマークが実際にどう見えるかをありありと想像できます。照明の映り込み度合いや金属の材質による反射光の色味の違いといったディテールすべてを確認するには異なるライティングや異なる角度から見る必要があります。最新版のDimensionではレンダリングプレビューを刷新し、そのようなディテールの見た目の変化がカンバスを表示した状態のまま、リアルタイムで確認できるようになりました。これにより、デザインの試行のたびにレンダリング待ちをする必要がなくなり、より多くの時間をデザイン作業に充てられます。そしてアイデアを表現するための最良のバージョンに、さらに迅速に到達できます。

Dimensionチームは、クリエイティビティの限界を押し広げるため、常にテクノロジーの可能性を追求しています。私たちは今回、レンダリング処理を最大9倍にまで高速化する驚くべきNVIDIA RTX™レイトレーシングテクノロジーに対応したGPUレンダリング(ベータ)を発表しました。現時点ではWindowsマシンのみの対応ですが、研究開発チームは将来に向け、GPUレンダリングの対応拡大に取り組んでいます。

DimensionプロジェクトをAdobe Aeroに送信:実シナリオにおけるデザインを確認するためのAR活用

いまや複合現実の存在に触れずに3Dについて語ることはできません。アドビは、あらゆるタイプのクリエイターにARでデザインするパワーを提供する、ARソリューションの先導的な立場にあると自認しています。最新版リリースでは、Dimensionプロジェクトを直接Adobe Aeroに送信できるようになりました。Adobe Aeroは、現実空間に重ね合わせたAR環境内にデザインを表示し、動作とインタラクションを追加することで、誰もがARエクスペリエンスを構築できるようにするツールです。

クリエイティブワークフローのあらゆる側面で、ARを活用できる素地が整っています。例えば、ブランディングプロジェクトや製品のモックアップに取り組んでいるとき、現実空間に重ねた状態でデザインを表示し、他のオブジェクトと対比させたり、利用シーンのコンテキストでサイズ感を確認できたりします。あるいは、空間デザインのためのDimensionプロジェクトが複数あるような場合、すべてをAeroに読み込んで比較体験し、統一感が保たれているかどうかを確認できます。

DimensionとAeroの組み合わせは、クリエイティビティを拡大し、現実感のデザインを究めるのに最適なツールとなります。Adobe Dimension 3.0のリリースの新機能すべての詳細については、リリースノート(英語)をご覧ください。

未来に向けて:3Dの未来を築く開発チームとの対話に参加してください

Dimensionの製品ロードマップ(英語)をぜひご確認ください。ここでは機能リクエストに賛成票を投じたり、自分の意見を投稿したり、最新版のロードマップを知ることができます。

私たちDimensionチームは、皆さんのことをもっと知りたいと考え、より緊密な対話を求めています。プレリリースプログラムに参加すれば、将来の新機能へのアクセス、ウェビナーやデモあるいはデザインセッションへの参加が可能になります。ぜひ、ツールの未来に貢献するフィードバックを提供してください。Dimensionのプレリリースプログラムは、Adobeプレリリースサイトの「利用できるプログラム」タブにリストされています。

拡大する3Dデザイナーのコミュニティに参加する

私たちは、パッケージデザイン、製品のモックアップ、ブランドの視覚化、3Dアートなど皆さんの素晴らしい作品に触れ、共有したいと思っています。Instagram、Twitter、またはBehanceにデザインを投稿する場合はぜひ、#AdobeDimensionならびに#CreatewithDimensionとタグ付けしてお知らせください。Behanceでは、使用ツールにAdobe Dimensionを設定してください。

この記事は2019年11月4日に公開されたAdobe Dimension 3.0 Release: Expand Your Creativity with New Lighting, Rendering, and Augmented Reality Workflowsの抄訳です。