発表直後の製品をすぐ体験できる アドビブースレポート #AdobeMAX

ロサンゼルスで開催中のAdobe MAX 2019からアドビブースの様子についてお伝えします。Adobe MAX 2019では、基調講演やセッションの会場とは別に、約120社の企業の展示ブースが集まったコミュニティーパビリオンがあります。反対側の端が見えないくらい巨大なパビリオンで、各社の製品やサービスを体験できます。

その中でも一番大きなアドビブースでは、各製品ごとに体験コーナーが設けられており、機能や使い方について質問できます。

サクサク動くiPad版Illustrator

ベジェ曲線、パターンに対応したデザイナー待望のアプリの登場です。リリースは来年の予定ですが、アドビブースでは開発中のアプリを実際に触れます。

これまで思い通りにパスを描くにはそれなりのトレーニングが必要でしたが、これなら簡単です。
「フリーハンドなのでひどいパスが作られそう」と思う方も多いと思いますが、試してみたところ無駄なアンカーポイントはほとんど作られません。このあたり、何か革新的な技術が投入されてそうです。

Adobe XDのリピートグリッドのような機能も搭載されていて、パターンも簡単につくれます。

デスクトップ版に比べて機能はかなり絞り込まれています。デスクトップのIllustratorを置き換えるアプリではなく、パスを直感的に描くための補助的なアプリという位置づけですね。
フォントの選択も高速で、もっさりした感じはまったくなく、サクサクとストレスなく操作できて感動的でした。ショートカットキーがないIllustratorなんて想像もできませんが、ペンだけの操作という制約の中でiPad版Illustratorが今後どう進化していくか楽しみです。

iPad版Illustratorをいち早く試せるアーリーアクセスには、下記URLから申し込めます。
[**https://www.adobeillustratorcc.com/ipad/**](https://www.adobeillustratorcc.com/ipad/)

Photoshop Camera

もしPhotoshopがカメラのレンズに入ったらどうなる?答えはこれでした。Adobe MAX 2019の基調講演で突然発表されました。
この製品もアドビブースでいち早く体験できました。

Photoshop Cameraは、写真を撮ってから加工するのではありません。シャッターを切る前にPhotoshopがリアルタイムに動きます。
顔を認識するタイプのフィルターは、人物をきれいに切り抜いた上で複雑な合成を一瞬で行います。
シャッターを切るまでずっと、僕のまわりを白い羽根が包み込んでいました。これが死後の世界でしょうか。

空を認識するタイプのフィルターは、空の部分をきれいに置き換えます。人工知能Adobe Senseiが写真全体の雰囲気を違和感なく仕上げています。もともとは曇った空なのに、カメラには晴天の空にアイスバーが林立するという不思議な世界が常に表示されていました。

プロ向けの製品ではありませんが、とても楽しいアプリになることは間違いないでしょう。

Photoshop Cameraをいち早く試せるリミテッドプレビューには、下記URLから申し込めます。
https://www.adobe.com/products/photoshop-camera.html

Adobe Senseiがポーズを認識

これは製品ではありませんが、アドビデザインチームが制作した作品です。ヘンリー・フォード博物館の膨大なコレクションから、その瞬間のポーズに近い構図の人物画像を探し出し、リアルタイムに表示するというものです。まもなく博物館に設置されるそうです。

どんなポースにも必ずフィットする画像がすぐ出てきます。

エキスパートに何でも聞けるコーナー

アドビブースの真ん中に位置するのが、エキスパートたちにCreative Cloud製品のことをなんでも聞けるコーナーです。日頃抱えている問題の解決策をさっと聞けるこのコーナーは好評のようで、時間帯によっては列ができるほどでした。

どこでもPhotoshopが使える

アドビブースの真ん中にはPhotoshopタワーがあります。
「クリエイティビティは場所を選ばない、Photoshopもそう。」ということで、このタワーに座ってiPadを開けば、どこでもPhotoshopを使える時代になったんだなーと実感できるはずです。

Adobe Captureでオリジナルバンダナをデザイン

いつも盛況なのが、オリジナルデザイングッズをその場で作れるコーナーです。
まず紙にペンなどで絵を描きます。

次にそれをAdobe Captureで撮影し、パターンを調整して保存します。

あとは数十分後に仕上がったバンダナを取りに来るだけです。(あまりに参加者が多すぎて筆者らの作ったバンダナはすぐには見つけられませんでした)

手軽に参加できるということでいつも順番待ちでした。また、荷物タグのデザインをIllustratorで作るコーナーも人気でした。

実際に触って体験してすぐ質問できるのがクリエイティビティカンファレンスAdobe MAXの魅力の1つです。2019年は日本でもAdobe MAXが開催されます。楽しみですね。

以上、現地ロサンゼルスからお伝えしました。