企業がいますぐ動画内製化に取り組むべき理由 第3回 動画内製化と動画マーケティング #PremierePro #PremiereRush

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企業がいますぐ動画内製化に取り組むべき理由

みなさん、こんにちは。株式会社火燵の安部(Twitter: @kotatsu_kun)です。

今回は第3回「動画内製化と動画マーケティング」についてお伝えします。

動画内製化(インハウス動画制作)を何故やるのか?と聞かれると、ほとんどの企業は動画を活用したマーケティングにおいて成果を上げるためと答えるでしょう。実施する企業の目的、それはやはり営利企業である以上は利益の最大化であると言えるでしょう。では動画内製化でスタートする動画マーケティングで企業はどのように利益を上げるべきなのでしょうか。以下にまとめてみました。

動画マーケティングで利益を最大化するために知っておく5つの事

1)目的と目標について

動画制作を実施するにあたってはどんなカメラで撮影するか?またはどのようなデザインやクオリティに仕上げるかが最初に検討されると思います。しかし動画を活用したマーケティングを実施するにあたっては、目的と目標の設定が最初に行う作業になります。多くの場合、目的は売上や利益、目標は動画の再生回数やホームページの流入数として設定されることになるでしょう。どのような動画マーケティングを行うかによって目的と目標は様々に設定されますが、この点を最初から明確しておきましょう。

2)ターゲットと動画の掲載場所

目的と目標を決定したらターゲットも決めましょう。誰に観てもらうかを決める事も非常に重要です。例えば、若い女性へのリーチ(目に触れる)はInstagramが期待できます。動画マーケティングの目的が求人応募数ならば、採用動画を作成し自社ホームページの会社概要や求人ページに掲載しましょう。小学生を含む未成年にリーチしたい場合はYouTubeなどターゲットによって使用するプラットフォームは様々です。目的と目標、ターゲットについてはどちらか一つでも欠けてはダメです。順番はどちらが先でも構いませんが、両方とも必ず決めましょう。両方とも決まれば、作らなくてはいけない動画がほとんど明確になるはずです。

3)動画SEOについて

動画SEOとはGoogle検索の結果に動画が表示されるようになって作られた言葉です。検索結果に動画が必ず表示される訳ではありませんが、何かの方法を検索する時などは頻繁に出るようになりました。検索結果の上位に表示するにはどうすれば良いのかもよく聞かれますが、必ず上位に表示させる方法は存在しません。代わりにGoogle自身がGoogle検索で見つかる動画にする方法をブログにまとめています。(最下部にリンクあり。)

Googleのブログには専門的な事が書かれていますので要約します下記にようになります。

・動画のサイトマップか構造化データを用意する。

・高画質なサムネイルを準備する

・一般に公開されているページ(自社サイト)に掲載する。

・動画の内容と掲載ページの内容が厳密に即している。

などがあります。動画のサイトマップ、構造化データの用意はWEBデザイナーさんに聞いてみて下さい。一般的な動画制作者の方はまず分からない内容です。

またYouTube Creater Academyにはアップロード動画のYouTubeの設定を正しく行うように書かれています。動画のタイトル、本文、タグ、ハッシュタグの設定とサムネイルは時間を惜しまずに良いものを準備しましょう。その動画において重要なキーワードはタイトル欄の最初の部分に入れます。中心となるキーワードを1〜2語決めて説明とタイトルで目立つように使いましょう。動画マーケティングにおける筆者のオススメは1キーワード=1動画です。(最下部にリンクあり。)

4)動画の企画方法

A 自社商品・サービス動画

自社ホームページへ訪問した人向けに商品やサービスの概要を動画で説明する場合は、商品やサービスの情報を分かりやすく説明する事に集中すれば良いでしょう。まだ自社製品が認知されておらず、検索サイトなどから流入してきた人に対して商品やサービスを知ってほしい場合は、商品そのものの説明よりもユーザーがどのような課題を持ち検索して流入してきたかが重要になってきます。ホームページの分析データなどから検索キーワードを洗い出し、シナリオに盛り込みましょう。

B 採用動画

採用動画というジャンルに入るものは企業プロモーションビデオ、スタッフインタビューになるかと思います。企業プロモーションビデオは会社概要の代わりになります。沿革や事業内容、これからのビジョンなど他社、他業種の動画を参考に自社のアピールポイントをまとめてみましょう。スタッフインタビューは、スタッフに何を聞くかと、どのような解答が望ましいかセットで事前に考えてみましょう。現場でいきなり質問しても緊張で喋れなくなってしまう人がほとんどです。練習してもらう事をお勧めします。またインタビューする方は求人対象となる年齢に近い人に依頼しましょう。新卒向けの動画なら入社から期間が短い人、新人研修担当者などが良いでしょう。

C チュートリアル

チュートリアル動画は単に方法を伝えるのではなく、お客様や視聴者の課題を解決する事を念頭において撮影しましょう。こちらも、いきなり収録から開始するとNGが出まくると思いますので、チュートリアルで説明するべき内容を予めメモして用意しておきましょう。その上で出演される方は何回か練習しておきましょう。最初は時間が掛かっても動画制作の数が増えれば次第に慣れていくでしょう。

5)最後まで観てもらうために

動画は最初の5秒が重要と言われています。YouTube動画広告の場合は、多くの場合5秒でスキップされます。その場合は最初の5秒で何かしら伝わった方がお得ですので、必然的に会社のロゴや動画の内容のコアな部分を最初に持ってくる必要があります。また電車の中で観られる想定も必要です。その場合、無音でも動画の内容が理解できる事が必須になります。更に動画を最後まで観てもらうには、飽きないカメラワークやデザイン性も必要でしょう。制作した動画はやはり最後まで観て貰いたいと制作サイドなら誰しもが思うところです。YouTube上では視聴者が最後まで見る傾向が強い動画が有利とされています。最後まで観て貰える動画を目指して動画マーケティングを行なっていきましょう。

以上、いかがでしたでしょうか?動画SEOの登場はスマホ動画時代の大きな転換期になったと言ってもいいでしょう。動画内製化を検討していて動画SEOに興味のある方、後発で作った動画が動画SEOに成功する事も多々あります。是非、チャレンジしてみてください。

次回、第四回は「動画内製化と動画撮影」をお伝えします。動画を制作するにあたり、スマホ、デジタル一眼レフ、業務用機材、どんなカメラを用意すればいいのか?どのくらい企画にどの機材が適切なのか?予算面も含めてお伝えしたいと思います。

アドビが勧める動画内製化の詳細については下記をご覧ください。

https://www.adobe.com/jp/creativecloud/business/teams/video-work.html

<出展一覧>

Googleサーチコンソールhelp

動画のベスト プラクティス Google 検索で見つかるような動画にする

https://support.google.com/webmasters/answer/156442

YouTube Creater Academy 認知度を高める

https://creatoracademy.youtube.com/page/course/get-discovered?hl=ja

執筆者プロフィール

株式会社火燵 代表取締役 安部貴士(Twitter: @kotatsu_kun)

https://kotatsu.info

香川短期大学デザインアートコース非常勤講師(映像制作)

上場企業の動画マーケティングや動画内製化・インハウスビデオのコンサルティングを手掛ける。

総務省四国総合通信局登録の映像制作講師。全国の大学や商工会議所で動画制作やマーケティングの講演も行う。