人物の顔や表情を見せずに伝えたいこと #AdobeStock

連載

CURBONと考える、「共感」を呼ぶ作品の作り方

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みなさんこんにちは、yuki(@sty830)と申します。

前回に引き続き僕が写真撮影の際に大切していることを書かせていただきたいと思います。
今回のテーマは「人物の顔や表情を見せずに伝えたいこと」です。

僕が写真を始めた頃は風景写真が中心でした。
四季折々、自然の美しさやスケールの大きさに感動し、一人で黙々と撮影する日々が続いていました。
そんな時にSNSを通じ、知り合った人たちと一緒に撮りに行く機会が多くなりました。
そしてせっかく一緒に来たのだから「ちょっとそこに立ってみて!』というのがきっかけで僕の風景写真の中に人物が入るようになりました。

その中でも特に僕がこだわっているところは、顔を見せずに写して自然と馴染ませて撮ることです。もともと風景から始まった写真活動ということもあるのですが、より風景を引き立て魅力的に伝えるにはモデルさんの存在は大変重要な要素になっていきました。

ただ、顔や表情を出してしまうと作品の主体が風景から人物に変わる可能性があるので、僕の場合はその点を配慮しています。

もちろんモデルさんメインでの撮影の場合は顔や表情を全面に出すのは大切だと思いますが、今回のテーマでもあるよう、モデルさんには仕草での表現や、佇まいからの「空気感」を重視し、より自然に馴染んだ存在感を出してもらうようにしています。

また、Adobe Stockでも顔や表情が写されていない写真は、購入してくれる人や見てくれる方が自由に解釈して使っていただけるので、素材としての制限も少なくなり、より使いやすくなるメリットがあるのではないかと思います。

では、モデルさんの顔や表情を見せないでどのように伝えるのか?
モデルさんの顔や表情が写されていれば、その写真を見た方の印象としてメインの被写体となる主役がすぐわかり、カメラマンの撮りたかったことは伝わりやすいですよね。
ですが顔や表情を写さない制限をかけることによってどんなことを大切にしているのか?
モデルさんの仕草や動きがより重要になってきます。
写真を見た人に違和感なく伝わるように撮った瞬間の前後をイメージし、ストーリー性も意識しながら自然な仕草を提案するようにしています。

そしてモデルさん以外での主役が何かを見つけることも大切になってきます。
なんとなく撮ってしまうとモデルさんの顔や表情を写していないため、インパクトも何もない、ただぼんやりとした写真になります。
そこをクリアにするためにも、その場の光景の中にあった光が主役なのか、色合いなのか、出来事を伝えたいのかなど、メインとなるものを意識しての撮影が大切になってきます。
また、このように意識することによってAdobe Stock でもしっかりとしたカテゴリに分けることができる写真となり需要は高くなると思います。

最後に僕が顔や表情を見せない写真を撮る一番のこだわりは、その写真の中からカメラマンである自分の存在を消すことです。
顔や表情が写っていないことにより、モデルさんとカメラマンとの関係性や、距離感が写真にはでてきません。
純粋に風景の中に佇むモデルさんの自然な雰囲気を作りだし、よりカメラマン側の演出や
考えをできる限り印象として写真に残らないようにしています。

ぜひみなさんも見ていただく方がまるで自らファインダーを覗いているかのような感覚になる、自然な一枚をAdobe Stockに登録してみてはいかがでしょうか?