新たな春の兆し#Adobe Stock

2020年代が幕を開け、慎重かつ楽観的な雰囲気が静かにあたりを包み始めた今、ソーシャルチャネル上のコンテンツには品質と誠実さが強く求められるようになってきました。私たちがモノの見方を一新しようとするときは、他者とつながり、不完全さを受け入れなければなりません。企業は思いやりと楽観主義をビジネスの柱に据え、インフルエンサーを起用してイメージアップを図ったり、コミュニティを支援する取り組みを強化したりしています。

**Spring 2020 Collection**では、春の鮮やかな色彩がいっせいに芽吹くのを感じるだけでなく、この新しい10年の価値と理想を見事に表現したビジュアルコンテンツをクリエイティブな作品づくりに活用できます。

ここでは、関連するギャラリーを季節の観点から紹介し、この春、みなさんが観衆とさらに効果的につながり、有意義な作品を生み出せるようお手伝いします。

「パステル」の先へ：
2020年、明るい色調に伝統的な柔らかい季節の色合いが追加された春のカラーパレットは、いわゆるパステルではありません。デザイナーやソーシャルチャネルが鮮やかな色合いを好んで使うようになったことを受け、伝統的な春のパステルカラーとの調和を保ちながらも、この季節の楽観的な雰囲気を盛り上げる鮮やかでポップな色味を加えて刷新しました。

Petal Partyは、春を思わせる色鮮やかなバラ色とくっきりした空の青色に、やさしい花びらのピンクとグリーンを組み合わせた、新しいことにチャレンジする気持ちを呼び起こすようなパレットです。

（左）Zamurovic / Adobe Stock（右）Lisa / Adobe Stock

様々な春の天気を表現するDaybreakでは、控えめな山吹色が鮮烈な赤と調和し、冷たい色調のグレーが暖色系とバランスをとっています。

（左）Diane Villadsen/Stocksy / Adobe Stock（右）Rein Janssen / Adobe Stock

（左）Twenty20 / Adobe Stock（右）AmazingAerialAgency / Adobe Stock

つながりの質を高める：

オンラインのソーシャルスペースが拡大していくにつれ、周りの人や世界ともっと有意義につながりたいという私たちの気持ちも強くなっています。ここからは、Spring Collectionの内容と合わせ、持続可能性、多様性、思いやり、希望などをクリエイティブに表現し、コンテンツそのものを通じてその概念を形にする様子を紹介します。

Peker / Adobe Stock

環境に対する意識をビジュアルで変える：
持続可能な生活様式に対する注目が高まり続ける現在、アースデイはブランドと消費者の双方にとって非常に重要な日になりつつあります。Adobe Stockの2020年クリエイティブトレンドレポートで述べたように、規模の大小を問わず、世の中を変えるための活動を支援する人々が一致団結する動きが高まっています。

このような動向はデジタル気候ストライキでも見られました。この取り組みは気候変動への関心を高めるためにおこなわれ、1,000を超えるwebサイトと企業（Tumblr、Kickstarterなど）が、広告販売スペースやバナーでストライキの支持を表明したものです。2019年には、オックスフォード辞典が「climate emergency（気候非常事態）」を今年の言葉に選出し、私たちが今すぐ取り組むべき問題のひとつとして提示しました。また、インポッシブルバーガーをはじめとする肉代用品は、菜食主義を大衆の意識に根付かせました。つまり、集団、個人にかかわらず、私たちはこれまでにないやり方で世界に影響を与えようとしているのです。

Jairo Diaz/Scopio / Adobe Stock

**Garden Fresh**やEarth Day 2020などのギャラリーは、このような価値観を想起させるビジュアルコンテンツを提供しています。Garden Freshには、私たちの食に対する飽くなき好奇心に応えるべく、新鮮な地元の食材を使用した美味しそうな食べ物の画像が集められ、Earth Day 2020の画像は、多くの人が関心を寄せている環境に配慮した製品、サービス、体験などをテーマとしています。

Natasa Mandic/Stocksy / Adobe Stock

新しい始まりにフォーカス：
春が訪れると、「誕生」と「再生」が季節の大きなテーマとなります。持続可能な経済への取り組みが急速に進む中、消費者は生活サイクルをより重視するようになり、企業は生活のそれぞれの段階に向けたクリエイティブなメッセージを発信することでそれに応えています。春のコレクションは、新しい生命と、それが象徴する「ものごとを変える力」に焦点を当てています。

ワシントンポスト紙のコラムニスト、Petula Dvorak氏は、こちらの記事で子供たちの未来と政治情勢が母性の発達に影響を与えると説き、「子供に関するあらゆる責任は母親にあるという考え方が、「人権に関する文化的および政治的ストレス要因」をも個人的な問題にしている」と述べています。こうした子育てに関する切実な訴えの裏には、思いやりを望む強い気持ちと期待があり、企業にはそのような感情に配慮することが求められていると言えるでしょう。

**Motheringギャラリー**は、母性に対する見方のベースにある古い社会構造を問題視しながら、家族の形の多様性を受け入れ、優しさ、あるべき姿、新しい家族を迎えることがもたらす変化などに焦点を当てた画像を提供しています。

Obidigbo Nzeribe / Adobe Stock

2020年度パントン社カラー・オブ・ザ・イヤーのクラシックブルーは、私たちが求める安らぎを感じさせます。パントン社はその発表の場で、Adobe Stockと提携し、今後10年にわたり信頼できる安定した基盤を提供することを表明しました。Wunderman Thompson社のThe Future 100レポートでは、同社のグローバルディレクターであるEmma Chiu氏が、パントンのクラシックブルーの発表を受けて、「楽観主義に慎重さが加わった感覚をうまく捉えていると言えるでしょう。パントン社は、無限に広がる夕方の空を想起させ、可能性の扉を開く色だと説明しています」と述べています。

**New Beginningsギャラリー**では、新しい命や、生命の初期段階を直接的、間接的に描いています。植物の芽吹きや赤ちゃんの画像は、慎重かつ楽観的な春の雰囲気が前面に出ており、アーティストや企業がトピックの重苦しさを軽減するのに効果的です。

左）Bettina Gueber / Adobe Stock（右）Karma Images/Stocksy / Adobe Stock

Adobe Stockでは、今年の初めに、2020年のビジュアルトレンドの中で、美に関する凝り固まった考え方を打破したいという思いについて論じました。トレンドレポートでは、年齢表現の多様性に対する関心と、個性を表現するツールとしての化粧品に注目しています。いまや、多くの経験を描写することに対する長期的なニーズは、あらゆる人を流行りのビジュアルで描きたいという欲求になって表れています。

Carli Lloyd氏とCrystal Dunn氏は今年、美容と健康のブランドであるSecret Deodorantの主要な広告に主演し、将来女性がNFLでプレーできる可能性について言及しています。コマーシャルのプレビュー動画が『The Ellen Show』で公開されると、3日間で1,850万回近く再生されました。Sabra Hummusは、『RuPaul’s Drag Race』のスター、Kim Chi氏とMiz Cracker氏をスポークスパーソンとして招き、女装の世界を一般視聴者に公開することで、美の多様性に踏み込みました。

Fancy Bethany / Adobe Stock

現代において、グルーミングとは個々のアイデンティティやスタイルを際立たせることです。化粧品や色彩の使い方は変化し、今や化粧品は自己表現のためのツールとして使用されています。Fresh Facesは、1人ひとりの人間がかけがえのない存在であることを称え、誰もが共感できる画像で構成されたギャラリーです。春を感じさせる植物や太陽の影を背景に、様々な年齢層の人の顔にフォーカスしています。

春という季節は、その訪れを祝い、愛でるだけで終わるには惜しい季節だとは思いませんか。Adobe Stock Spring Collectionには、生命のサイクルを感じ取り、尊重する気持ちをさらに高めるコンテンツが用意されており、これまでにない規模で生命に対する畏敬が描かれています。