〜自由な働き方 x コミュニティ〜 #DesignJimoto Online 初開催イベントレポート
#DesignJimoto event series
世界中で自粛が続く状況ですが、みなさん免疫を維持しながら元気にお過ごしでしょうか? Creative Cloud Community Manager の武井です。
社会課題に向き合ってきたDesign Jimotoプログラムとして、この状況下で、何が出来るかを運営チームで話し合い、こんな状況だからこそ「これから」を話し合える場が必要なのではないかと考えて、初の試みとなるDesign Jimoto Online を実施しました。
Design Jimoto とは?
「デザインの力」を軸にジモトの地域問題や社会課題解決に繋げるソーシャルデザインプログラムで、過去4年間、全国のコミュニティーと一緒に実施してきました。(全国で実施されてきた過去のイベント詳細はこちらから)
参加者属性
Design Jimotoでは、社会課題にデザインの力で向き合うために必要なCross-Community (様々なコミュニティーを掛け算する)の場作りを大切にしているため参加者のバックグラウンドも様々です。今回も多種多様な方々に参加いただきました。
参加動機
「社会課題 x デザイン」を掲げて実施してきたDesign Jimotoですが、参加者のみなさんは、こんなことを期待して今回のオンラインイベントに参加してくれました。
- さまざまな世代や性別、価値観を含むこれからの時代や生き方を考えるきっかけになることを期待してる
- 都心でなくとも仕事を作り発信していける世の中を作る為のヒントを得たい
- 地方在住のため、クリエイターとのつながりを持てない状況のため、ネットで日本だけでなく世界に向けてどう活用していったのか、どう行動していったのか臨場感のあるリアルな話を聞くのを楽しみにしてる
- ツールだけでなく、どのようなマインドでデザインに向き合っているか
- キャリアデザインの方向性を模索中のためその判断材料になれば
- クリエイターが地方で活動するためのメソッドなど触れてもらえると嬉しい
「自由な働き方」って、そもそも何だろう?
近年「もっと自由に働きたい」という言葉が飛び交っていますが、では、いったい「自由」ってどんな働き方でしょう?イベント中には、他リソースより参考情報として下記のグラフをシェアさせてもらいました。「正しい働き方」が存在しない中、私たちそれぞれが「自分の健やかさ」を保てる働き方を考えるきっかけになればと思います。
アメリカのフリーランサー人口は過去5年で400万人増(フリーランサー用のプラットフォーム Upworkより参照)
ランサーズ フリーランス実態調査(2019年度) 参照
ランサーズ フリーランス実態調査(2019年度) 参照
一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会「フリーランス白書 2019」参照
一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会「フリーランス白書 2019」参照
Creative Talk / Q&A
自由な働き方を実現するのに大きな力を発揮するのがコミュニティーの力。「自由な働き方 x コミュニティー」をテーマとして、それぞれ自分で選んだ働き方を実践されてる発表者のみなさんが、どんな形でコミュニティーと共存しているのかを、せきらら本音トークでシェアしてもらいました。発表者もみんなリモート登壇です!
プレゼンテーション後にも視聴者の方からもたくさんの質問が来ていたので、その一部のQ&Aをご紹介。貴重な体験や経験談のシェア本当にありがとうございます!すべて載せきれない質問・回答は登壇者の方のTwitterの投稿をぜひチェックしてみてください。
Hiromi Maeo – [Behance] [Instagram]
Creative Art Director / Branding Enhancer
株式会社enhancedを主宰し、タイムレスで一貫したデザインスタイルを信条とする。企業ブランディングに関わるCI/VI、グラフィックデザイン、アートディレクション、UI/UX、空間デザイン等、国内外のさまざまなプロジェクトを手掛ける。
Q.デザインは量の分だけとても時間もかかり、体力も使うと思いますが、デザインをやめようと思ったことはありますか?また、そう思ったことがあるなら、どうやって向き合ったのかを知りたいです
A.正直なところ天職だとおもうのでやめようと思ったことはないです。#DesignJimoto
— enhanced_hiromi maeo (@enhanced_jp) March 15, 2020
Q.これからもBehanceのポートフォリオに注力するか?
A.もちろん。ポートフォリオを作ることは気分転換にもなりますし、なにより営業ツールのひとつなのでどんどん出します。#DesignJimoto
— enhanced_hiromi maeo (@enhanced_jp) March 15, 2020
Q. これから成し遂げたい夢などはありますか
A.「地図に残る仕事」がもともとやりたかった。自分が作ったものと名前が残って、長期間あり続けるものを作りたいと思ってます。今の仕事はロゴやブランディングが多いですが、それとほぼ同義かも。#designjimoto
— enhanced_hiromi maeo (@enhanced_jp) March 15, 2020
Takuma Nakata – [Behance] [Instagram]
Experiential Designer / Adobe Creative Resident
幼少期に南半球を転々と育ち、現在は京都を拠点にフリーランスの映像演出家/インタラクションデザイナーとして活動する。体験型の映像インスタレーションを得意とし、手探りでハードウェアやソフトウェアを試作することで日々作品のヒントを得る。現在は「STEP into the SCREEN」というテーマの作品を制作、アメリカで行われたAdobe MAX Bashでのインスタレーションやインドでも大型の展示を行い多くの人がその作品を体験した。
Q.Nakataさんの技術力があれば就職することも選択肢に出来ると思うのですが、それでも安定のしないとおっしゃるフリーランスを選択する魅力を伺いたいです
A.安定は確かにないですが、その分自分の好きな技術や表現に注力する時間が存分にとれるのが魅力です。あとは色弱なのでチームワークできない。
— Takuma Nakata (@takumanakata) March 15, 2020
せっかくなので自分の作業デスク公開。動画は使ってなかった5Dmk2をキャプチャーカードに繋げてwebカムとして認識させてます。 pic.twitter.com/NFFG3tugnq
— Takuma Nakata (@takumanakata) March 15, 2020
Q.将来的にフリーランスで仕事を始めたいと言う人にアドバイスがあればぜひ教えて欲しいです。
A.継続することが一番だと思います。続けられるだけ興味があるのか、好きかなど。続けていることで唯一の存在になれるのではないかと思っています。
— Takuma Nakata (@takumanakata) March 15, 2020
Aiko Fukuda – [Behance] [Instagram]
Illustrator / Adobe Creative Resident
ブリッジウォーター州立大学グラフィックデザイン学科卒業。現在は東京を拠点としてグローバルに活躍するアーティスト兼イラストレーター。日常生活からインスピレーションを受け、ペン画を軸としたノスタルジックな世界観は、まるで昔から存在しているような懐かしさと奇妙さが同居する。レジデンシー期間中は新しい方法論や技法を積極的に取り入れながら、デジタルとアナログを融合させたイラスト表現の可能性を追求中。
Q. 何経由で仕事が来ているのか?
A. 過去のアーカイブ作品を見て連絡くださるパターンがほとんどです。リピートで何度もお仕事をご依頼くださるクライアントさんも多いです。あとはBehance, Instagramを見て連絡くれるパターンのどれかです
— Aiko Fukuda 福田愛子 (@aikofukudadraw) March 15, 2020
Q.新しいクライアントをとるためのモチベーションは?
A. 海外営業を毎年行っていて、最初は返信がなかったとしても続けていく事で自分がいまどの位置にいるか、反応がどう変わってきたのかを知るのがモチベーションになります。去年より今年の私、昨日より今日の私、という気持ちで🥳
— Aiko Fukuda 福田愛子 (@aikofukudadraw) March 15, 2020
Q.イラストレーター として最初の頃のお仕事はどのように獲得されていましたか?
A. Webと紙ベースのポートフォリオ両方作って、一緒にお仕事したい編集部に電話をかけ、ポートフォリオを送らせてもらっていました。紙ベースだと他の編集部にも回覧してくれる場合があります💡
— Aiko Fukuda 福田愛子 (@aikofukudadraw) March 15, 2020
またこんな状況下だからこそ、スキル拡張のチャンス!ということで、Creative Cloud Evangelistの仲尾さんから「今こそ知っておくべきおすすめツール」をお送りしました。iPad版 Photoshopのお話から、今後気になるのは、拡張現実 AR!ということで、AR制作ツールのAdobe Aeroを使って巷で今どんなものが作られているのかなど、紹介してもらいました。
Tsuyoshi Nakao
Creative Cloud Evangelist
- Adobe Aeroの作品紹介
#名刺の上でARの人が踊る
応援投稿。#AdobeAero #AdobeMixamo #CCDojo #ARDojo pic.twitter.com/FProZFwBoZ
— 岩崎勝利 / moff inc. (@iwsk_designer) January 23, 2020
#くまが腕立てをする
弊社で筋トレ中のDimensionくまさん(*´ェ`*)
※音が出ます#ccdojo #ardojo #adobeaero #adobedimension pic.twitter.com/k5ZwhGye2g
— しぶみゃむイラレのAI(愛)人* (@shibuyamiam) January 23, 2020
Takuya Nishi – [Twitter]
Adobe Design Jimoto Community Evangelist
最後の発表者として、Design Jimoto Community Evangelistを担ってくれている西さんからこちらのお話をしてもらいました。
Design Jimoto Community Evangelistの観点から西さんがレポートをアップ予定とのことなので、西さんのNoteもチェックしてみてください。
※Design Jimoto 自主開催に興味ある方は、こちらも併せてご覧ください → Design Jimoto ガイドライン
日々、解決したいと感じる社会課題
事前アンケートで参加者の方々が日々、どんな社会課題を解決したいかを聞いたところ、「社会課題 x デザイン」を掲げるDesign Jimotoの参加してくれる層なだけあって、社会課題を「自分ごと」として捉えた上で、何が出来るかをそれぞれが考えていることが回答からも伝わって来ました。
- 地域の課題を住民やファンが「自分ごと」として解決していくムードづくり
- クリエイターの地位を向上できないかと日々考えています。
- 子供の環境。自治会や子供会、学校のアナログ感&閉塞感
- 地域格差と未だに色濃く残る日本のジェンダー問題。 ダイバーシティのある教育環境への未来と現状の課題。
- 心地よく生きること、そのために必要なことはなにかを日々考えています
- 子どもの貧困
- 教員の働き方改革
- コロナウイルスの状況下で居場所を失った多くの人が過ごせるような環境や制度を作れたらと思いました。
- 視覚障害者が今よりもっと情報を受け取れるようにしたい
- 高齢者マンパワーの活用や都心部の人口集中など
- 排除しない(多様性など)世の中をデザインで解決したい。
- 環境課題や食料廃棄問題
などなど。
Design Jimotoのこれからに期待すること
この状況下でオンラインイベントの需要が高まっているのは一目瞭然ですが、内容的に今後はこんなことをとりあげて欲しいというリクエストをもらいましたのでこちらも紹介。
・他のジャンルのクリエイターさんの働き方のお話聞く機会もっと欲しい
・イラストレーターとして駆け出したところなので、今後は作家性とクオリティを上げてかなくてはと思っている
・アマチュア上がりでも活躍できる場があればいいなと思います。
・AIテクノロジーにより将来どうなるかみんなで考えてみたい。あと貨幣に代わる価値制度の構築の可能性について議論してみたい。
・クリエーター同士の横のつながりが出来るようなイベントをやってほしい
・地方の活性化のイベント。街の人や県内外の人が知らない個人店の魅力の発信。
・まちづくりや地域創生などについてみんなで考えたいです
・つながった人達と何かイベントをやっていきたいと思っています!
などなど。
今後のうごき
現状の混乱が早く収束することを期待しつつ、Community teamでは、この状況が続く中でも活動を止めるのではなく、出来ることを形づけていきたいと考えています。みなさんから頂いたテーマを取り上げて、今後もオンラインイベントの実施を検討していますので、是非こちらのブログをチェックしてもらえたらと思います。
おまけ
初回のDesign Jimoto Onlineは世界情勢を配慮してこんな形でミニマルでお送りしましたが、裏ではリモートでたくさんのサポートを得て実施となりました。この状況化でも「繋がれる」ことでまた新しい可能性や問いが生まれた1日でした。全国そして海外から参加のみなさん、一緒に前向きな1日が過ごせて嬉しかったです。ありがとうございました!
Ryota (Left) & Shiori (Right) : Photo by Takuya Nishi
Design Jimoto Onlineを支えてくれたRemote 運営チームの皆さん!ご協力ありがとうございました!