進化を続け成長するAdobe Fresco #AdobeFresco

開発チームは、高く掲げた目標に向けて歩んでいます

昨年の2019年9月にAdobe Frescoを世に出した時、開発チームは既にその後の道筋を思い描いていました。それは、アーティスト、イラストレーター、デザイナーが求めるプロフェッショナルなツールを提供し、作品を最終ファイルとして簡単に書き出せるようにすること、そしてAdobe Photoshopを使って簡単にその完成度を高められるようにするということでした。

今回のバージョン1.6はこれまでで最も機能を充実させたリリースであり、私たちの道筋における飛躍的な一歩となります。

マルチカラーでよりカラフルに

通常、スポイトツールを使用すると単色が選択されますが、Frescoに搭載されているスポイトツールでは、複数の色が含まれるエリアを一つのスウォッチとして選択できます。マルチカラースウォッチの履歴はカラーパネルに表示され、Frescoのライブブラシやほとんどのピクセルブラシで使用できます。また、マルチカラーは、適用するブラシの種類によって様々な表現で描画されます。その効果がすぐに試せるように、Frescoカラーライブラリにマルチカラースウォッチのサンプルを追加しました。

アート提供:カイル ウェブスター(Kyle Webster)

シェイプのサポート

Adobe Draw ユーザーからご要望のあった、Capture シェイプの読み込み機能がFrescoに搭載されました(詳しくは、こちらのビデオをご覧ください)。Drawと同様に、シェイプは「シェイプ」ツールからアクセスでき、シェイプ画像をベクター、またはビットマップで取り込んだり、様々な用途に使用することができます。また、Frescoにも基本シェイプ(円形、正方形、多角形)が搭載されています。

アート提供:カイル ウェブスター

ベクターストロークのクリーンナップが簡単に

新しい「ベクターの消去 」は、今後搭載を予定している各種トリミング用ツールの最初のものです。これは、交差、接続、または重なり合う複数のストロークの線を簡単に消去したり、ストローク全体を完全に削除したりできる機能です。タッチショートカットをセカンダリ状態に保持しながらストローク上を1回横切る線を書くと線が消去され、3回横切るジグザグ線を書くとストローク全体が消去されます。これによって線のクリーンナップが非常に簡単になり、ベクターアートを気ままに、失敗を恐れずに描けるようになりました。

アート提供:カイル ウェブスター

新しいデフォルトブラシの追加

Frescoのデフォルトブラシセットに合計12個の「混合ブラシ」を追加しました。これは、Photoshopの混合ブラシツールがそのままFrescoで使えるということも意味します。これまでは、Photoshopの混合ブラシを使った作品をアップロードしてもFresco上ではそのブラシが使えませんでした。今後は、同じブラシを使って描画することができ、キャンバス上で同じように色が移ったり、混じったり、結合したりするようになります。

アート提供:エリッサ ウェルシュ(Elissa Welsh)

直線定規ツールが「定規ツール 」に生まれ変わりました

Frescoは最初から直線定規ツールを搭載しており、それを使って完全にまっすぐ、平行、交差、直行、または斜めの線を描くことができました。この機能が強化され、定規をカンバス上にピン留めし、ズームイン、ズームアウトしても、固定されたままにすることが可能になりました。また、定規に沿って線を引くと、ストロークのピクセル長が表示されます。この機能強化を機に、ツールの名称を「定規ツール」に変更しました。

アート提供:ジェシカ ウォン(Jessica Wong)

タッチショートカットに2つ目の状態を割り当て可能に

タッチショートカットに、2つ目の状態(セカンダリ)を割り当てられるようになりました。それだけを取って大きな改善とは言えませんが、これによって今後1つのステートだけでは実現できない機能の実装に繋がる、大きな可能性を手にすることになります。現在のところ、ベクターの消去機能の実装に使われていますが、今後活用の幅はさらに広がっていくことでしょう。タッチショートカットをセカンダリ状態に切り替えるには、その中心を1度タップして、指を保持したまま外側にドラッグします。セカンダリ状態にロックするには、同じ操作をダブルタップしておこないます。ロックを解除するには、タッチショートカット上でダブルタップします。

その他の新機能

Frescoの設定がアカウントに保存されるようになりました。例えば、デバイスを誰かに貸したとしても、戻ってきたデバイスに自分のアカウントでログインすれば、アプリやブラシの設定はすべて元のままの状態になります。また、ライブ油彩ブラシのブレンディングが改善され、新しいライブ水彩ブラシが1つと、描画の速度に反応する「テーパー(速度)」ブラシが追加されました。さらに、新しいキーボードショートカットをいくつか追加しました(アプリケーションの設定/ヘルプ/キーボードショートカットで確認できます)。そして、追加のWindowsデバイス対応(対応機種はこちらをご覧ください)、いくつかのバグ修正ならびにパフォーマンス強化を実施しています。

私たちが目標にどれだけ近づいているか、ぜひ体感してください

この記事の冒頭で述べたように、Frescoチームは製品を最高のドロー&ペイントツールにすることを目標としています。そして、私たちは言葉でそれを伝えるよりも、実際に感じていただきたいと思っています。既にFrescoをご使用中なら最新版にアップデートしてください。もしまだ使ったことが無ければ、是非インストールしてみてください。現時点でもかなり素晴らしい出来だということに、皆さんにも同意していただけるかと思います。

BehanceのFresco GalleryおよびFresco Streaming Galleryには、ユーザーの皆さんがFrescoで描いた作品が多数投稿されています。ぜひご覧ください。

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Adobe Fresco ラーニングとサポートでは、さまざまな学習コンテンツをご用意しています。

この記事は5月19日に公開されたThe Continued Evolution of Adobe Frescoの抄訳です。