在宅勤務でも共同作業をスムーズに:Adobe Creative Cloudの最新ツールと機能を公開
この数ヶ月で私たちを取り巻く世界は大きく変わり、クリエイティブ業界も対応を余儀なくされました。これまで顔を突き合わせてアイデアを出し合っていたデザインチームも、今はほとんどのメンバーが自宅で作業をしています。遠隔での共同作業や共同制作をいかに効果的におこなうか。ビジネスの成果を出す上で、その重要性がさらに増しています。
COVID-19禍が続く中、クリエイティブ業界各社や団体は事業継続上の課題の克服に鋭意取り組んでいます。Adobe Creative Cloudも同様に、デザイナーと関係者の共同作業を容易にする新機能の開発と実装に取り組んできました。
そして、Adobe Creative Cloudの各種アプリとサービスの新機能を公開する運びとなりました。チームでの働き方や、デベロッパーやマーケティング担当者との連携方法は様々ですが、今回の新機能は、どのようなユーザーと制作チームにも大いに役立つものと確信しています。
Adobe Illustrator:クラウドドキュメントで高速かつスマートに作業
Adobe PhotoshopとXDで導入されていたクラウドドキュメントに、Illustratorが加わりました。クラウドドキュメントは、誰とでも高速でスマートに共同作業をおこなえるベストの方法です。瞬時に自動的に保存され、ホーム画面から簡単にアクセスできます。さらに、Illustrator内でのトラッキングやラベル付け、旧バージョンへの復元が可能になりました。
しかし、Illustratorでのクラウドドキュメントの活用法はこれにとどまりません。今後、ドキュメントを他のユーザーと共有して、アプリ内で直接編集したり、レビューしたりできるようになる予定です。また、まもなく公開されるIllustrator iPad版では、どこにいても自動的にタブレットでクラウドドキュメントを利用できます。
https://player.vimeo.com/video/425676120?autoplay=1&loop=1&autopause=0
Illustratorのすべての新機能については、こちらのビデオをご覧ください(英語)。
Adobe InDesign:共同レビューで最終稿をすばやく完成
関係者からレイアウトとデザインに関するフィードバックを集め、承認を得るプロセスを繰り返していると、複数のツールが必要でワークフローも断片化しがちです。生産性も創造性も削がれてしまいます。そこでInDesignでは、新しい「レビュー用に共有」機能を導入し、短時間でシームレスな共同レビュープロセスを作成できるようにしました。
レビュー用に共有する機能を使えば、webリンクでレビュー担当者とデザインを共有できるため、ファイルやソフトウェアをダウンロードする必要がなく、オンラインでレビューとコメントを作成できます。レビュー担当者のコメントはInDesignに取り込まれるため、アプリ内で必要な変更を適用することができます。
Adobe XD:必要なときにいつでも、リアルタイムな共同作
UI/UXデザインはチームでの作業です。デザイナーやデベロッパー、製品マネージャー、コピーライター、その他の関係者間の密接な連携により、アイデアからプロセスを経て製品化されます。
XDのリアルタイムな共同作業に共同編集機能が追加されました。ベータ版として提供されています。チームのメンバー全員が同じクラウドドキュメントで作業できるため、すべてのプロジェクトで単一のソースを作成して、全員が常に最新の状態で作業できます。他のユーザーが同じドキュメントで作業している状態がわかり、ドキュメントでデザインしている箇所を確認できます。また、他のユーザーも自分が加えた変更をリアルタイムに見ることができるため、チーム内での作業がはかどり、足並みを揃えることができます。共同編集機能はWindows版とmacOS X版のアプリに対応しており、必要に応じて、オンラインとオフラインのどちらでも利用できます。
XD(2020年6月リリース)では、「デザイントークン」も追加されました。デザイナーとデベロッパーが、デザインをコードに変換するときの色や文字スタイルを指定する新しい方法です。これで、XDでアセットにカスタム名を追加できるようになります。例えば、「Primary Blue」という名前のカラーや、「H1 Heading」という文字スタイルを指定できます。アセットにカスタム名を適用すると、そのトークンがデザインスペックに書き出され、デベロッパーは同じカスタム名をコードで使用できます。デザイントークンを使用すれば、チームでの作業がはかどり、全員が共通の参照フレームでデザインをコード化できます。デザイントークンは無料のXDスタータープランを含むすべてのXDプランでご利用いただけます。
これらの機能やその他のAdobe XDの新機能について詳しくは、XD(2020年6月リリース)のブログ記事(英語)をご覧ください。
Adobe Premiere Pro:CCライブラリのオーディオアセットにアクセス
Creative Cloudライブラリは、クラウド上でファイルを保存、格納し、一貫性を維持できるベストな方法です。このパワフルなツールが、Adobe Premiere Proのオーディオ編集ワークフローにも加わりました。特に複数の編集者で構成されるチームで、要素の共有が簡単になります。
Premiere Proのユーザーは、Creative Cloudライブラリパネルからオーディオアセットを使用、保存、整理、共有できるようになります。これにより、プロジェクト全体でオーディオアセットを簡単にトラッキングでき、どのマシンで作業していても、ドラッグ&ドロップで主要なオーディオ要素を再利用できます。
Adobe Spark:Spark Post内でCreative Cloudライブラリにアクセス
Adobe Sparkは、インパクトのある高品質のソーシャルグラフィックやビデオ、アニメーションを簡単に作成して共有できるため、以前から多くのクリエイターの必携ツールでした。そのSpark Postから、直接Creative Cloudライブラリにアクセスできるようになりました。Spark Post webエディター内のライブラリから必要なアセットに直接アクセスでき、目を引くコンテンツを作成できるため、コンテンツの作成時間を大幅に節約できます。また、Sparkはチームツールとしてもさらに効果を発揮します。ユーザーが共有したCCライブラリから常に正しい最新のアセットを取得できるため、チーム全体でコンテンツの一貫性を維持できます。
Adobe Fontsの自動有効化機能でシームレスな共同作業を実現
Adobe Fontsを使えば、他のCreative Cloudユーザーと共同作業するワークフローを効率化できます。Adobe PhotoshopとInDesignに追加されたAdobe Fontsの自動有効化機能により、Photoshop iPad版やAdobe XDのようなシームレスな操作性を実現できます(英語)。プロジェクトファイルを受け取る際に、アプリが自動的に必要なAdobe Fontsを有効化するため、作業中のドキュメントから離れたり、フォントが見つからないというダイアログに邪魔されることもありません。
Creative CloudがMicrosoft TeamsおよびSlackとの連携を強化、コミュニケーションがさらに滑らかに
Adobe Creative Cloudは、TeamsやSlackなど数々の主要なコラボレーションツールと連携し、チームの生産性と接続性を高めています。連携機能により、Creative Cloudアセットやデザインへのプレビューリンクをすばやく共有でき、共同作業者を簡単に追加できます。また、制作プロジェクトにおける重要なアクティビティについて、チームメンバーに常に最新情報を提供できます。
これらの重要なツールとCreative Cloudとの連携を拡張するために、大幅な機能強化をおこないました(英語)。Adobe XD、Photoshop、Illustrator、InDesign、Acrobatなど、Creative Cloudアプリを幅広くサポートしています。また、リクエストの多い機能を加え、チームのメンバー全員が常に最新の状態を保てるようにしています。さらに、新しいコメント、クリエイティブファイルへのリンクの更新など、ファイルのアクティビティに関する通知をチームのチャネルで受け取れるようになりました。
組織内でMicrosoft Teamsをご利用の場合は、Creative Cloud fo0000r Microsoft Teamsをご覧ください。Slackをご利用の場合は、Creative Cloud for Slackをご覧ください。また、接続と生産性を維持するためのCreative Cloud連携に関する最近のブログ記事(英語)もあわせてご確認ください。
共同作業性がこれまでになく高まったAdobe Creative Cloud
アドビは今回の新機能公開により、チームのメンバーが同じ場所に集まれないときでも、ワークフロー全体で共同作業やコミュニケーション、共同制作がしやすくなることを願っています。
オフィス業務のあり方が大きく変わり、これからもこの傾向が続くと考えられます。新しい日常の中で、ユーザーの皆様の仕事の価値と重要性はさらに増すでしょう。アドビは、幾多の課題を乗り越え、共同でのデザイン作業をしやすくする機能の開発に取り組んできました。ユーザーの皆様が本来の業務である制作活動に集中できるようにするためです。