UXに貢献するコピーライティングを支援!7つのAdobe XDプラグイン

良いユーザー体験をつくり上げたいのであれば、優れたコピーが持つ力を無視することはできません。それが、今回、Adobe XDのプラグインコレクションに「コピーライティングとローカリゼーション」を追加した理由です。このコレクションには、多言語へのローカライズを支援するもの、完成したテキストをアップロードして共有するもの、コピーライターと協業するためのワークスペースを提供するものなどが含まれています。コレクションに含まれるプラグインを確認するにはこのリンクをクリックしてください。

デザインしているのがサイトであれ、アプリであれ、あるいはマーケティングキャンペーンのためのアセットであれ、実際に使われるコピーをデザインに加えれば、デザインコンセプトをより最終形へと近づけられます。「Lorem ipsum」のような仮置きのテキストをクライアントに見せても、得られるものは限られています。実際のコピーを使用すれば、レビュープロセスがスムーズに進み、より多くの人からの意見を得られるでしょう。

ローカライゼーションについては、翻訳されたテキストがどのように見えるかを考慮することが重要です。文化に合わせたニュアンスを表現するためのレイアウト変更も必要かもしれません。単純に言葉を翻訳しただけのブランドでは、人々の心を掴めないこともあります。ローカライゼーションを支援してくれるツールは、世界のユーザーにブランドを効果的に伝える役に立ちます。

これからコレクションに含まれる各プラグインについて、具体的に紹介します。

Avocode Write

Avocodeは、開発、コピーライティング、デザインレビューといったワークフローにデザインを引き継ぐためのツールです。現在、数千のチームがAvocodeを使ってデザインファイルを管理し、優れたインターフェイスデザインのデジタル製品を開発しています。

新しいAvocode Writeプラグインは、Adobe XDのアートボードを、コピーライティング、テキスト編集、レビュー、開発に引き継ぐことを可能にします。Avocode Writeを使うと、XDのデザインに含まれるテキスト編集を、ブラウザー内で行えます。不用意にデザインを変更する心配が無いため、ステークホルダーやコンテンツ制作者、さらには、クライアントに修正提案を依頼したいときにも使えます。Avocode Writeはテキストフィールド内の文字数をチェックします。コピーに合わせるためにデザインの変更が必要になった場合は、Avocode Writeプラグイン経由で、編集されたテキストをXDに反映できます。

Crowdin

Crowdin プラグインを使うと、ローカライズのワークフローを効率化できます。翻訳チームにデザインを共有してコンテキストを伝えたり、素早く複数言語対応のアセットを作成することもできます。

デザイナーは、XD内で編集した文字列、あるいは新しく追加した文字列を、翻訳のためにCrowdinに送信します。マーケティングチームがレビュー済みのテキストをCrowdinプロジェクトにアップロードしたら、デザイナーはクリック操作ですべての文字列を入手して作業中のデザインに適用できます。このプラグインは、多言語対応のバナーやパンフレットなどのマーケティングビジュアルの作成にも利用できます。効率的なローカライズ作業をサポートするために、Crowdinは自動的にテキストを開発者に送ります。

Google Sheets

シリコンバレーのデジタル製品スタジオImpekableによって開発されたGoogle Sheetsプラグインは、多くの組織で利用されているGoogle Sheetsを使い、デザインとコンテンツの分離を可能にします。そのため、コピーライターや編集者は、任意のタイミングでコンテンツを修正できます。Google Sheetsからコンテンツをデザインに読み込むのはいつでも行えるため、デザインを常に最新の状態に保つことは容易です。

Lokalise

Lokaliseはオールインワンの翻訳管理ツールです。開発者、翻訳者、デザイナー、マネージャーなどすべての関係者が利用して、ローカライゼーションを進めるための便利な機能が提供されます。

Lokaliseプラグインは、XDと翻訳管理ツール間で、デザイン要素、翻訳、そしてスクリーンショットを送信することにより、デザインのローカライゼーション作業を簡素化します。テキスト要素を翻訳作業のためにLokaliseにプッシュすると、全てのテキストがスクリーンショットと共にアップロードされます。それにより、翻訳者は目的の言語に合わせて適切な翻訳を行うために必要なコンテキストを得られます。

Docs 2 Design

Em Softwareが提供するDocs 2 Designは、テキストコンテンツに対する共同作業を可能にするプラグインです。ステークホルダーやUXライターは、Excel、Word、テキストエディタ、Google Sheetsなどの使い慣れたツールを使いながらドキュメントを作成し、XDと連携できます。

Docs 2 Designは、XDドキュメントからテキストを抽出します。そして、それらを標準的なテキスト編集環境に渡します。テキストの編集が完了すると、Docs 2 DesignプラグインはXDドキュメント内のテキストブロックを更新します。デザイナーはこのプロセス全体を通じて、XD内のコンテンツの所有者として作業できます。また、Docs 2 DesignはスナップショットをJSONやCSVとして書き出して他のソフトウェアと共有したり、変更中のテキストを視覚的に確認できる「X-ray」と呼ばれる機能も提供します。

Frontitude

Frontitudeは、デザインから開発フェーズまで、コピーの編集とそれに関わる協業を管理します。一貫性のあるデザインの実現をデザインシステムが支援するのと同じように、Frontitudeは、プロジェクトに使われるコピー全体に一貫性のある言葉遣いやトーンを持たせる作業を支援します。

Adobe XD用のFrontitude プラグインは、XDのデザインをFrontitudeに接続し、UXコピーの集中管理を可能にします。この統合により、XDのデザインで使われているUXコピーの全体像を確認したり、検索、タグ付け、バージョン管理といった機能を通じてコピーの編集やレビューによる一貫性の確認が行えます。

ContentSync

ContentSyncは、デザインをスプレッドシートに連結します。デザイナーは、計算式などの機能を使うコンテンツ制作者と協業しながら、動的なコンテンツのバージョン管理システムを利用できます。

ContentSyncは、Google SheetsとMicrosoft Excelとの同期をサポートしています。同じコンテンツをデザインの様々な箇所に再利用したり、バージョンごとに動的に画像を変えることも容易です。

実際に使用されるコピーをUIデザインに取り込むことは、デザインプロセスにおける重要な作業です。特に、異なるデバイスや、異なる言語のためのユーザー体験をデザインしているのであればなおさらです。この記事で紹介したプラグインは、コンテンツをデザインに取り込み、デザインの体験をプレビューする機能をAdobe XDのワークフローに追加します。

Adobe XDのプラグインマネージャーの画面から、新しく追加されたコピーライティングとローカリゼーションのプラグインのコレクションをぜひお試しください。

この記事は7 XD plugins for designing with real copy(著者:Jack Yu)の抄訳です