クリエイティビティとコラボレーションが交わるところ:Creative Cloudのコラボレーション新機能をピックアップ #CreativeCloud #AdobeMAX
クリエイターはそもそも、さまざまな状況への適応を常に要求される職業ですが、その傾向は以前にも増して顕著になっています。昨今では、どんなプロジェクトであれ、遠隔地のパートナーとのコラボレーションを強化すること、そしてそのための効率的な方法を知っていることが、成功に不可欠な要因となっています。
- Forresterの「Thought Leadership Report(ソートリーダーシップに関するレポート:英語PDF)」によると、クリエイティブおよびデザインのプロフェッショナルには、かつてないほど多くの時間とエネルギーが要求されています。コンテンツとブランドに対する顧客の期待もますます高まっています。
- この調査では、彼らの79%が現状のコンテンツ制作の要求に応えることは難しいと答えています。
- デザインプロセスにおける最大の課題の1つが、共同作業や管理業務であることもわかりました。クリエイティブおよびデザインのプロフェショナルの64%が、1日のうちで管理業務や共同作業に充てなければならない時間が多すぎると考えています。
- 実際、86%の人が、クリエイティブプロフェッショナルの仕事を支援してくれる、まとまりのある一連のサービスが利用できることを、優先順位が高い、あるいは決定的に重要なことだと答えています。
このレポートは、こちらからご覧いただけます:A Forrester Consulting Thought Leadership Paper(英語PDF)
Adobe Creative Cloudはまさにその「まとまりのある」プラットフォームであり、アドビはこうした課題を軽減するためにコラボレーション機能への投資を続けています。本日発表したアップデートにも、コラボレーションに関連する新機能が数多く含まれています。
- クラウドドキュメント(Illustratorが初対応):Illustrator iPad版のリリースに伴い、デスクトップ版もクラウドドキュメントに対応しました。iPadで手書き風のイラストを描き、デスクトップで緻密なデザインに仕上げるといったように、デバイスを横断したシームレスな作業を可能にします。
- クラウドドキュメントの共有リンク作成(Photoshop、Fresco、Illustrator):誰でもコンテンツを表示できるパブリックリンクを共有し、迅速なフィードバックを得ることができます。
- バージョン履歴(Photoshopに初搭載):Photoshopデスクトップ版でバージョン履歴が利用できるようになりました。自動保存機能で保存された過去のバージョンにいつでも復帰できます。この機能は、XDとIllustratorにも搭載されています。
- オフラインを有効化(Photoshopデスクトップ版、Illustratorデスクトップ版およびiPad版に初搭載):クラウドドキュメントをオフラインでも作業できるようにします。この機能は、Frescoにも搭載されています。
- Photoshopクラウドドキュメントの埋め込み:Illustratorデスクトップ版およびiPad版、またはPhotoshopのドキュメントに、別のPhotoshopクラウドドキュメントを埋め込むことができます。
- InDesignの「レビュー用に共有」:レビューアーがテキストで注釈を加え、より明確な文脈を持ったフィードバックを提供できるようになりました。注釈には、テキストのハイライト、取り消し線、置換テキストなどの機能が含まれます。
- Frescoでは、作品をWebで共有したレビューアーからのコメントがアプリ内に直接通知されるようになり、リアルタイムのフィードバックに対応しやすくなりました。この機能は、InDesignにも搭載されています。
- Creative Cloudライブラリがアップデート(英語)され、デザインやクリエイティブアセットの一貫性の維持に役立つ新機能が搭載されました。
Creative Cloud Servicesが実現したこれらの機能を活用することで、アセットを何度も作り直すことなく、デザインの効率化、ブランドの一貫性を促進し、チームメンバーが常に最新情報を共有する環境を構築することができます。
Creative Cloudのコラボレーション新機能の詳細
作業の続きに簡単にアクセスできるクラウドドキュメント
クラウドドキュメントは、どこからでもアクセスできるファイルです。普段使用しているCreative Cloudアプリのホーム画面に常に表示され、そこから直接ファイルを見たり、操作したりすることができます。デバイスやプラットフォーム(Mac、Windows、iOS、Android、Web)が異なっていても同じファイルにアクセスできるので、いつでも中断した作業を再開できます。
XD、Illustrator、Photoshopでは、バージョン履歴にネイティブにアクセスできるようになり、いつでも過去のバージョンのドキュメントを参照できます。
より活発なエンゲージメントを促す共有機能
クラウドドキュメントとレビュー機能を組み合わせることで、コラボレーションをレベルアップできます。クラウドドキュメントを関係者やチームメンバー、クライアントやその他の誰にでもレビューしてもらいたい時は、パブリックリンクとして共有リンクを簡単に作成できるため、レビューへの招待が非常に簡単です。近い将来、レビューアーがクラウドドキュメントを直接編集したり、ドキュメントをリアルタイムで共同編集したりできる機能を提供する計画です。
クラウドドキュメントへのパブリックリンク作成は、Photoshop、Illustrator、Frescoでサポートされていますが、リンクを開いて確認したりコメントを追加するために、レビューアー側でアプリをインストールしたり、Creative Cloudのプランに加入する必要は一切ありません。
XDの場合、ユーザーがレビューアーとしてクラウドドキュメントの共有を受けた場合は、XDのホーム画面の「共有されたアイテム」タブからそのドキュメントにアクセスできます。開いたドキュメントに直接フィードバックのコメントを書き込めるので、何通もメールをやりとりしたり、ドキュメントをコピーしてコメントを加えたバージョンを送り返すといった無駄な作業が省けます。
XDの共同編集を使ってコラボレーションすれば、メンバー全員が最新のファイルで作業していることが保証されます。オンライン状態なら、そのドキュメント上で誰が作業しているのかを確認でき、それぞれが加えた編集はメンバー全員に同期されます。もし間違いが起こっても、バージョン管理機能で元の状態に戻せます。
FrescoとInDesignでドキュメントをレビュー用に共有した場合は、レビューアーからのコメントがアプリに直接通知され、その場で確認できるため、必要な変更をアプリから離れることなくすぐに実行できます。
クリエイティブの柔軟性とクラウドの利便性
クラウドドキュメントはクラウド上に自動的に保存されますが、通信環境などの影響でユーザーがオフライン状態になることもあります。移動中であったり、十分な接続帯域が得られない場所での作業を余儀なくされるような場面でも、クラウドドキュメントはオンラインとオフラインの行き来をスマートに処理できます。これは、オフラインでの作業をローカルのキャッシュファイルに一時的に記録し、オンラインに戻った時にクラウド上のファイルにそれを同期するという仕組みで、作業を中断する必要はありません。この、Frescoで初めて導入された「オフラインを有効化」機能が今回、Photoshopデスクトップ版とIllustratorデスクトップ版およびiPad版にも搭載されました。
コラボレーティブなCreative Cloudを支える基盤
世界はここ数か月で急速に変化しました。他の人とつながり、コラボレーションする必要性はかつてないほど高まっています。仕事場が自宅かオフィスかに関わらず、クリエイティブな作業を行う際には特にこれが重要になります。
クラウドドキュメントを活用すれば、どこにいても、デバイスやプラットフォームを問わず、誰とでも、よりスマートに、より速く仕事を進めることができます。
そして、Creative Cloudライブラリは、チームで共有すべきクリエイティブなアセットすべてを、いつでもどんな場所からもアクセス可能にします。さらに「共有」機能を利用すれば、ツールを持っていない人でもクリエイティブプロセスに参加してレビューでき、文脈に沿ったフィードバックを残すことができます。それは時間の大幅な節約になり、生産性の劇的な向上をもたらします。
本日発表した新機能は、ワークフローがどう変化しようとも、素晴らしいコンテンツの制作という仕事に皆さんが最高の成果を発揮できるように、コラボレーションとコミュニケーションをよりスムーズにするものです。コラボレーション機能とその詳細については、こちらの新しいWebサイトもぜひご覧ください。
この記事は10月20日(米国時間)に公開されたCreativity meets collaboration: New features for Creative Cloudの抄訳です。