Adobe Aeroモバイル版2.0とデスクトップ版(ベータ)で、よりリッチなインタラクティブARを作りましょう #AdobeAero #AdobeMAX

Adobe Aeroモバイル版(iOS)が出てからちょうど1年(Adobe MAX 2019でリリース)です。それ以来、ドン アレン3世(Don Allen III)氏が作り出す未来的な世界(英語)から、AR/VRをテーマにしたアート展「Festival of the Impossible」に出品されたアドビのクリエイティブディレクターであるヴラド ペトコビッチ(Vlad Petkovic)とジャスティン パットン(Justin Patton)による作品『My Home, My Mind(英語)』まで、息をのむようなユーザー体験がこのツールによって生み出されてきました。

今年のAdobe MAXにあわせた本日の最新リリースでは、ARプロジェクトをさらに一歩進化させ、さらに没入できるストーリーを伝えることができます。

Adobe Aeroの最新バージョンでは、よりリッチで複雑なユーザー体験の構築に役立つ重要な機能がいくつか追加されました。画像やビデオを上回るインタラクティブ性を追加してコンテンツに命を吹き込み、体験者をストーリーに引き込み、視聴者に追加の情報を提供することができます。その概要をクイックにご紹介しましょう。

高度な制作が可能なAeroデスクトップ版が登場予定

Aeroのデスクトップ版(MacとWindows)が提供予定であるという嬉しいニュースをご報告します。現在パブリックベータとして提供中のデスクトップ版アプリでは、より高い精度で複雑な作業が可能になります。これにより、iOS版で作った作品をさらに充実した制作環境で仕上げるという理想的なワークフローが実現します。ただし、実空間に重ねて作品を体験するにはiOSデバイスが必要です。

デスクトップ版では大きなスクリーンを使って快適に作業できるので、カンバス上にレイアウトされたすべてのコンテンツを一度に見渡し、より洗練されたシーンを構築し、より緻密なデザインを行うことができ、語るべきストーリーを自在にコントロールすることができます。非AR表示の状態でシーンのアセットを組み合わせ、正確な配置を終えてからモバイル版に送ってテストすることも、逆にAeroモバイル版(iOS)を使って実環境で作成したプロトタイプのカラーやテクスチャーを、デスクトップ版で調整しながら完成に近づけていくことも可能です。

デスクトップアプリでは、他のアプリで制作したコンテンツを再生することもできます。モバイル環境のプレビューとして、視聴者のAR体験を擬似的に理解するのに役立ちます。

Aeroアプリで録画したビデオ 動画提供:ジョーダン コエーリョ(Jordan Coelho)

アニメーションGIFとPNGシーケンスの読み込みをサポート

Aeroを使えば、コードを書かずにインタラクティブなアニメーションを作成できます。作ったアニメーションを再生(例:アニメーション付きの3Dオブジェクトの読み込み)したり、静止オブジェクトにモーションを追加(例:モバイルデバイスで記録したアニメーションパスを編集)したり、既存の3Dアセットに新しくアニメーションを追加することができます。今回は、ご要望の多かったPNGシーケンスとアニメーションGIFの読み込みをデスクトップ版とモバイル版の両方に新たに追加しました。これにより、2Dのカスタムアニメーションの作成が容易になり、トリガーに反応して再生する2DアニメーションをARコンテンツに組み込めるようになりました。

マルチトラックアニメーション

Aeroコミュニティからのフィードバックも反映しています。Aeroに読み込み済みのオブジェクトにマルチトラックアニメーションを追加し、それらを次々に再生する機能です。これはご要望の多かった機能で、例えば、Mixamo(英語)から読み込んだキャラクターのアニメーションに最適です。Aeroでは、歩く、走る、ジェスチャーなどのアニメーションがあらかじめ記録された3Dキャラクターをシーンに追加することができます。

公開と共有

作品を共有リンクで公開する際、カスタムサムネイルの追加やQRコードの生成が可能になりました。

QRコードを生成すれば、カメラアプリを起動してQRコードに向けるだけの操作で、視聴者(同僚や共同制作者を含む関係者や、フォロワーなど)が簡単に各自の iOS デバイスでAeroによるARコンテンツを体験できるようになります。

追加するサムネイルに作品の顔となる画像を選んでおけば、少し時間をおいて制作を続ける場合でもプロジェクトを見つけやすくなり、作品を共有する際に受け取る側が抱く第一印象についてもクリエイティブコントロールを確保できます。

Behanceに対応した「見つける」タブと、Behanceへのプロジェクト公開

Aero iOS版に追加された「見つける」タブでは、他のAeroユーザーが作成した、選びぬかれたARコンテンツに出会えます。このタブには、インスピレーションに満ちたエクスペリエンスを集めたBehanceギャラリーが表示され、各プロジェクトをタップすればそのままAeroアプリ内で体験できます。最新のAero iOS版では、自分のBehanceプロフィールページにAeroプロジェクトを直接公開できるようになりました。コミュニティから学び、コミュニティとつながることがAero内で完結します!

物理とデジタルの境界線を曖昧にする

よりリッチで没入的なARコンテンツの作成には精度が必要ですが、これを可能にするのがAeroの新しいデスクトップアプリです。デスクトップ版を使えばより多くをコントロールでき、さらに複雑なシーンの作成が可能になるので、ARで可能なことを限界まで探求できます。新しく追加されたアニメーション機能は、3Dアセットをさらに生き生きとさせ、視聴者を惹きつける新次元のインタラクティビティの作成を可能にします。このようにして作成した作品の公開は簡単です。最新バージョンでは、他のAeroユーザーとつながったり、優秀なコンテンツに出会えたりするのもより簡単になっています。

これらの新機能をぜひ試して実験し、ARというエキサイティングなテクノロジーの最先端を実感してください。皆さんがこの新バージョンのAeroで何を作るのか、今から楽しみです。

Instagramアカウントでは、Aeroコミュニティからの投稿作品をご紹介しています。AR作品をソーシャルに投稿する際は、ハッシュタグ「#AdobeAero」をお忘れなく。

この記事は10月20日(米国時間)に公開されたCreate richer interactive AR with Adobe Aero Desktop (Beta) and Mobile 2.0の抄訳です。