すべての人のデジタルリテラシー向上を目指すアドビ、デジタル文書を読みやすくするための研究開発パートナーシップをMAXで発表 #AcrobatDC #AdobeMAX
アドビが発明したPDFは、やがてオープンスタンダードとしての地位を確立するまでに広く普及し、世界中の人々が情報を発信し、互いに繋がり、知識を吸収するのに役立ってきました。こうしたデジタル文書による情報の流通は、とりわけ今日の教育において不可欠です。遠隔学習と関連するデジタル技術による革新は、教師の教え方だけでなく、生徒の学び方をも変えています。デジタルリテラシーに不可欠な要素のひとつがクリエイティビティですが、アドビはその推進の一翼を担うものとして、デジタル文書の読みやすさ向上に取り組んでいます。その進展についてここでご報告できることを嬉しく思います。
本日アドビは、デジタル文書の可読性を高めるために、研究機関や教育機関とパートナーシップを結んだことを発表しました。私たちは、テキストのパーソナライゼーションを活用すれば、年齢や知覚能力を問わず、誰もが本来持っている読解力と理解力を十全に引き出せると考え、Readability Matters(英語)、セントラルフロリダ大学(UCF)(英語)、World Education(英語)と共同でこのテーマを探求していきます。この取り組みの基盤となるのが、無償のAdobe Acrobat Readerモバイル版アプリに搭載を開始したLiquid Modeで、これは、Chromebookも含めたモバイル環境でも読みやすいように、デジタル文書をユーザーに合った書式に一時的に変換して表示する機能です。
学生は知識の吸収の多くをデジタル文書に頼らざるを得ませんが、そこには困難も伴います。この問題は遠隔学習の普及でさらに深刻化し、その解決が叫ばれています。何百万人もの学生の学びが、Chromebook、タブレット、スマートフォンなどの狭いスクリーンに依存しているからです。テキスト表示が小さすぎたり、文字が重なったり詰まったりと読みにくいことがあり、初等から高等まで学年を問わず学生は不利な状況に置かれています。
この数か月間、私たちはパートナーと協力してLiquid Modeが表示する書式の最適化に取り組み、UCFにラボを開設しました。このラボでは、キャンパス内に研究所を設置すると同時に、学生や社会人を対象にした大規模なクラウドソーシングによる研究も行っています。初期の研究では、テキストのサイズや、単語、文字、行間の間隔を各人に最適な数値に調整することで、あらゆるレベルの読者のスピードと理解度を劇的に向上できることが明らかになりました。
教育のデジタルトランスフォーメーションの進展に伴い、授業での配布資料や宿題から入学願書や入学許可書に至るまで、紙ベースの手続きや紙の文書の多くがデジタルに移行します。アドビでは、教育におけるデジタルイノベーションを支援し、すべての人のエクスペリエンスを向上させるツールとリソースを提供することに全力を尽くしています。
史上指折りに競争の激しい雇用市場に臨む若い学生たちにとって、適切なツールへのアクセスは必要不可欠なものですが、同時に、私たちは学びに年齢制限がないことも知っています。成人の多くにとっても生涯にわたる追求であり、よりよい人生に欠かせない「学び」を根底で支えるのが「読む」という行為です。現在、すでに何百万人もの人々がLiquid Modeを活用してPDFを読みやすく変換しています。このことにより、アドビは米Fortune誌の「Change the World 2020(2020年版世界を変える企業)」リスト(英語)に選出されました。
私たちは、生徒、保護者、教師、成人の学習者それぞれが情報へのアクセスを向上させ、成長できるようにするために、可読性および教育の専門家とのパートナーシップを継続的に構築していきたいと考えています。詳細については、本日のAdobe MAXセッション『This Changes Everything: New Approaches to Reading(これですべてが変わる:読むことへの新しいアプローチ)』(日本時間 2020年10月21日午前5:30〜6:00)にご参加ください。
私たちは、このパートナーシップを他の組織にも拡大していきたいと考えています。詳細についてご興味のある方は、_<readable@adobe.com_> までご連絡ください。
この記事は10月20日(米国時間)に公開されたDemocratizing digital literacy: Adobe unveils readability research partnerships at MAXの抄訳です。