Adobe Signで効率化とコスト削減 ~ソノマ州立大学~ #アドビ教育
米国カリフォルニア州ソノマ郡に位置するソノマ州立大学(SSU)は、豊かな農地と美しい野外空間に囲まれています。持続可能性の追求が大学の重要な使命であることも頷ける環境です。
Mike Ogg氏か同大学の持続的改善ディレクターに就任したとき、彼は2つの目標を設定しました。1つ目は効率性を向上させ、持続可能性を高めること、2つ目は紙ベースのプロセスをデジタルに置き換えることです。この2つは一度に解決する方法がありました。電子サインのソリューションとしてAdobe Signを採用することで、SSUの各部門は、大量のペーパーワークを削減し、よりシンプルで、より速く、より安全なデジタルワークフローへの変革を実現します。
「主要な製品を比較すると、Adobe Signのセキュリティ機能は競合他社よりはるかに優れていました」とOgg氏は言います。「二要素認証、監査証跡、認証がすべて組み込まれており、追加投資は必要ありませんでした。Adobe Signを選んだことに迷いはありませんでした。」
Adobe Sign
電子契約でビジネスを止めない
多くの部署はOgg氏の指揮の下、Adobe Signを使用した電子ワークフローの導入を開始していましたが、2020年初頭からのコロナ禍と、それに続くカリフォルニア州の山火事という2つの大きな課題に直面して、Adobe Signの利点はさらに実感されました。学生と教職員がキャンパスを離れてリモートでの授業や作業を余儀なくされる中、Adobe Signを利用した仮想ワークフローは、キャンパスの運営を維持するために重要な役割を果たしました。
「コロナ禍で1週間もほどの猶予でリモートへと強制的に移行しなければならず、我々は必然的にビジネスのやり方を見直すことを迫られました」と総務・財務担当副学長のJoyce Lopes氏は述べています。「私たちは、成績評価から経理書類まであらゆる書類の配布や署名をAdobe Signで効率化できることに気づきました。この結果、より持続可能なプロセスができました。Adobe Signによるデジタルトランスフォーメーションは、2020年の中でも良かったことのひとつです」
ソノマ州立大学時計塔
人事部はリモートワーク2時間で1,000件の契約書を処理
Adobe Signを採用する前はほとんどの部署が紙ベースのプロセスと手書きのサインに大きく依存していましたが、実は人事部では他部署に先駆けてデジタルワークフローを導入していました。電子サインとしてDocuSignを利用し、採用書類などのペーパーワークの電子化を開始しましたが、使い勝手とセキュリティで課題を感じていました。
その後、全学のデジタルトランスフォーメーション戦略の一環としてAdobe Signが導入されました。人事部もAdobe Signに切り替えることで、認証済みのデジタル署名と、デスクトップとモバイルデバイスの両方での強力な本人認証により、セキュリティが一気に向上しました。さらにシングルサインオンにより、セキュリティが強化されると同時に使いやすさも向上しています。学生スタッフ、職員、教員、コンサルタントなど、毎年約250人が採用されていますが、Adobe Signなら誰でも簡単に採用関連書類を閲覧し、署名することができます。
パンデミックと山火事の危機で、人事部のAdobe Signへの信頼はさらに強固になりました。人事部では、1,000人の教職員に在宅勤務契約書への署名を求める必要に迫られました。電子メールを送って全員から個別に契約書を収集すると何百時間もかかる大仕事になってしまいます。そこでAdobe Signの一括署名機能であるGiga Signを使用してシンプルな一斉処理ワークフローを作成し、合計2時間ですべての契約書を準備して送信することができました。
まず、名前やメールアドレスなどの関連するすべての教職員データをCSVファイルにエクスポートします。このデータをAdobe Signにアップロードすると、在宅勤務契約書の必須フィールドが記載された状態で一括送信されます。Giga Signは複数の署名依頼先への同時依頼に対応しており、教職員から上長、人事部へと自動的に回送されるワークフローを作ることができます。
フィールドが予め記載された状態にすることで、ミスが劇的に減少し、教職員が契約書に記入する時間が大幅に短縮されました。受信者はどこにいても、スマホからでも文書に署名することができ、ファイルをダウンロードして次の署名者へメールで送信する煩わしさもないため、素速く返却されるようになりました。Adobe Signのダッシュボードでは、人事部がすべての書類の完了状況を1箇所で確認することができ、未完了フォームを簡単に特定して、数回のクリックだけでリマインダーを送信できます。緊急事態の際にもAdobe Signが助けになりましたが、人事部では、キャンパスが再開されてからも、一括署名機能、プロセスの可視化、ワークフローの高速化が業務改善に役立つと考えており、署名が必要な他の人事関連文書への電子署名の導入に取り組んでいます。
「Adobe Signで、大規模なリモート環境下でも、迅速な移行と事業の継続性を実現できました」と、SSUの人事担当副学長Jeff Banks氏は述べています。「Adobe Signのおかげで、私たちの部署は持続可能性への継続的なコミットメントを示すことができ、学生、職員、教員、新規採用者に、ユーザーフレンドリーでセキュリティの高い方法でバーチャルに事務処理を完了させることができます。」
生物学部は、学生のエクスペリエンスを向上させつつ数週間分の事務作業を削減
毎学期、200人以上の生物学専攻の学生が教室を離れ、実地学習に出かけます。このようなフィールドトリップには、数多くの同意書と承認書が必要になります。
生物学部事務室のアナリスト、Liz Kettmann氏は言います。「学生のサインが必要な12ページもあるセットがありました。印刷コストもかかるし、整理するのも大変でした。Adobe Signはすべてを変えてくれました。何週間もかかっていたものが、今では5分で済むようになりました。環境、コスト、時間の節約は目を見張るものがあります。」
Adobe Sign のMega Sign機能を使えば、事務担当者は学生情報のスプレッドシートをAdobe Sign に流し込むことができます。生物学の全学生には、必要事項が記載されたデジタル同意書一式が電子メールで直接届きます。学生はいつでも、スマホからでも内容を確認して署名することができます。
必要情報の事前記載と必須項目のフィールド設定で、ミスや不備の数が減ります。事務担当者は毎学期に何百ものフィールドトリップフォームを印刷し、照合し、確認し、ファイリングするのに数週間を費やす必要がなくなりました。その結果、予算の調整、教員や学生との連携、ウェブサイトの更新など、他の重要な業務に時間をかけられるようになりました。このAdobe Signで学生とスタッフのエクスペリエンスを劇的に向上させたSSUの取り組みは、カリフォルニア高等教育共同体(CHEC)から評価され表彰も受けました。
全学のデジタルワークフローの拡大
Adobe Signは、SSUの管理部門でも教学部門でも頼れるツールとなっています。通常なら業績評価は直接会って行われますが、コロナ禍ではかないません。そこでバーチャルでミーティングを行った上で、評価はAdobe Signを通じて、本人と上司を含む複数の署名者へと送られています。
また、レクリエーションセンターでもAdobe Signを利用しはじめました。レクリエーションセンターでのワークアウトを希望する学生は、タブレットでデジタル同意書にサインする形式になり、レクリエーションセンターが何千枚もの紙を保管・管理する必要がなくなりました。この同意書ワークフローは利用率が高く、導入後の最初の2週間で3,000件に上りました。
他の多くの部門でもAdobe Signを使用しています。化学学部と地学学部では、生物学部同様にフィールドトリップフォームを積極活用しています。学籍管理部門では現在、すべての書類をAdobe Signでデジタル化するための作業を行っています。スポーツクラブの同意書、奨学金申請書、助成金書類、契約書など多くの書類がAdobe Signを使ってデジタル化される予定です。
「我々は当初、効率性と持続可能性の向上のためにAdobe Signを導入しましたが、結果的に山火事やパンデミックの発生に先手を打って備える結果となりました。」Ogg氏は言います。「各部門は急遽Adobe Signを強制的に導入することになった訳ですが、誰も後戻りはしないと思います。将来に渡って、より効率的な方法論を考える素晴らしい前例になりました。」