クールなデジタルアセット管理 – 今すぐみんなに提供しよう

by Miki Hagiwara

Posted on 12-03-2020

私たちが新しく開店したレストランや、流行のナイトクラブの様な娯楽のために行列に並ぶ様になって、しばらく経ちました。最近では、列に並ぶこともそんなにめずらしくありません。ただ、あなたのDAMに続く列はどうでしょう…これまでの行列よりもだいぶ長い様です。

信じられない? あなたはデジタルアセット管理(DAM)プラットフォームが何をすべきかについて、不完全な見解を持っている可能性があります。誤解しないでください – DAMのコアバリューはあなたの会社のマーケティングチームに、信頼できる唯一のデジタル情報(Single Source of Truth)を提供することです。しかしながら、DAMの戦略を策定することになると、多くの組織がコンテンツに焦点を当てすぎて、そのコンテンツを必要としている人たちに十分に焦点を当てていないのが現状です。

営業部門やオペレーション部門など、マーケティング資料を検索したりダウンロードしたりできる場所が一ヶ所にまとめられていることで、利益を得られる社内や社外のチームがいないでしょうか? 最新かつ最高の製品アセットに、即時にアクセスが必要なチャネル・パートナーやリセラーがいませんか? 既存のコンテンツへのアクセス権だけじゃなく、新しく作成したアセットをDAMに送信するシームレスな手段を必要とする、外部のクリエイティブ・エージェンシーと仕事をしていませんか?

DAMに格納するコンテンツにばかり焦点を当ててしまうと、カスタマージャーニーのあらゆるポイントでデジタル体験を促進するために、そのコンテンツを必要とする人々を見失ってしまいがちです。最適化されたコンテンツ戦略において、DAMはアセットを保管するための金庫ではなく、コンテンツをタグ付けして最適化した後に、それらを必要な人に必要なタイミングで配信するための、コンテンツステージングエリアとして考えられています。結局のところ、DAMはアセットが必要な場所に確実に移動できる様にする必要があります。もし、そんなことはないと言うDAMベンダーがいたら、彼らはコンテンツ戦略が軌道に乗る前にその戦略を骨抜きにしてしまうでしょう。

コンテンツ戦略の策定を支援するため、DAMがサポートすべき様々なコンテンツを必要とするグループを見てみましょう。

AIを使ってマーケティングの魔法をかける

デジタルマーケティングチームは、あなたのDAMへの投資において利益を得られる中心的な立場にあります。組織のコンテンツを1つの信頼できるソース(Single Source of Truth)に統合することで、マーケターに全社的な検索機能を与え、不要なコンテンツの重複を排除し、すべてのユーザーが承認されたコンテンツの最新バージョンにアクセスできるようにし、包括的なワークフローにより組織を横断してチーム同士をつなげることができます。しかし、コンテンツのライフサイクルが面倒な手動プロセスの巣窟になっていると、新しいコンテンツへの需要は指数関数的に増加していくため、すぐに追いつくことができなくなります。

あらゆるDAMのバックボーンは検索であり、検索のバックボーンはメタデータです。残念なことに、手動でアセットにメタデータをタグ付けすることは、デジタルマーケティング運用の中で最も時間のかかる作業の1つであり、最終的には無視される様になります。これは早々に問題となり、メタデータが不完全であったり不足していたりすると、誰からも見つけられず誰からも利用されない「暗黒のアセット」が生まれ、クリエイティブな取り組みのROIが低下し、不要なアセットの重複を招くことになるからです。この問題の解決策は何でしょう? それは人工知能(AI)による自動化です。

AIで駆動する自動のタグ付けは、数え切れないほど時間がかかる面倒なメタデータ入力を排除することで、DAMがコンテンツの量に合わせて拡張できるようにします。理想的には、これらのタグ付けアルゴリズムが、他の汎用的なタグ付けソリューションでは見過ごされてしまうであろうビジネス固有のキーワードを認識して、タグ付けする能力も備えられる様にトレーニング可能なものでなければなりません。また、DAMはAIを使用することで、認識されたカラープロファイルに基づいたメタデータを追加し、キーワード駆動型の検索結果をさらに豊かなものにすることができる必要があります。

AIはリアルタイムで検索用語を翻訳するのにも使用できます。ある言語でユーザーがキーワードを入力すると、アルゴリズムがそのキーワードをメタデータ スキーマの言語に瞬時に翻訳し、キーワードがどの言語で入力されたかに関係なく、一致するアセットを検索して配信することができます。AIは、視覚的な類似検索のようなツールを使って、メタデータを完全に迂回した方法でコンテンツを見つけることも可能にします。

マーケティング担当者が必要とするアセットを提供することは、あらゆるDAMの提案においてコアバリューとなります。AIを活用して、面倒な手動のメタデータ入力をなくし、エンタープライズ検索の力を最大限に活用することで、あらゆる規模でDAMの価値を提供できるようにしましょう。

他にもたくさん – DAMを与えなければいけないチーム

マーケティング以外にも、すべての組織にセルフサービスでコンテンツにアクセスする必要のある社内チームがあります。営業チームは、最新かつ最高の顧客向け資料へアクセスを必要としています。ローカライズされたマーケティングチームは、彼らのエクスペリエンスが示すべき見た目や動作を確認するために、一番最近のブランドコンポーネントへのアクセスを必要としています。製品や財務のチームは、1日12通のリクエストメールをマーケティングチームに送らなくてもコンテンツを入手できる方法を必要としています。この様にDAMコンテンツへの需要はコアマーケティングチームだけにとどまりません。

しかし、DAMは特別な環境です。それは、マーケティングのパワーユーザーに合わせてカスタマイズされた本番に特化したUIの中に、組織のコンテンツ(機密性の高いアセットも含む)を全体的に保持しているのです。セキュリティ上の理由やユーザーエクスペリエンス上の理由、またはライセンスコスト上の理由から、コンテンツを必要とするすべての人にDAMへのアクセス権を与えることはできません。では、他の主要なステークホルダーにコンテンツを届けるにはどうすればいいのでしょうか? ここで、コンテンツポータルという概念が登場します。

あなたが選択するDAMは、利用が承認されたアセットのサブリポジトリを自動的に提供してくれる機能を持っているものである必要があります。それらは、ポータル固有のログイン認証情報をユーザーに付与するだけで、必要なコンテンツの場所の特定や彼らの業務に必要なレンディションのダウンロードを許可することができます。マーケティングチームを邪魔することも一切ありません。ポータル機能はアセット配信の効率性を高めるだけでなく、電子メールやUSBメモリのような安全性の低いアセットの共有方法を排除して、セキュリティを向上させます。

たとえば、Adobeが提供するDAMはAdobe Experience Manager Assetsと呼ばれ、ポータル機能はBrand Portalと呼ばれています。実際に、Adobeの社内ではBrand Portalを使用して社内のマーケティングハブを作成し、25,000人を超えるAdobeの従業員が、最新の承認済みブランドコンポーネント、PowerPoint資料、マーケティング資料などを探すために利用しています。

DAM戦略を策定する際には中心となるマーケティングチームのニーズだけに目を向けて、その日のうちに終わりにしたいと思うかもしれません。しかし、もしAdobeがそのようなアプローチをとっていたら、今日、多くの組織を悩ませている非効率的で安全ではないコンテンツ配信と同じ方法で、社内の25,000人以上のユーザーが立ち往生しているであろうことをご理解いただけると思います。

シークレットエージェント!? – マーケティングではなく映画で楽しむ。

ここまで、AIがどのようにしてマーケターの手にコンテンツを届けるか、ポータル機能がどのようにして社内の分散したチームの手にコンテンツを届けるかを見てきました。次は、外部のどの様な関係者がコンテンツに即時アクセスできることで恩恵を得られるのか、検討してみましょう。

自社のエクスペリエンスを促進するために、アセットへのアクセスを必要としているチャネル・パートナーやリセラーはいませんか? あなたの会社はサプライヤーや販売店に計画書、モック、概略図を配布する必要があるメーカーではありませんか? 既存のコンテンツを必要としているだけでなく、新しく作成したコンテンツをDAMに送信するための安全な手順を必要とする、外部のクリエイティブ・エージェンシー(制作会社)と仕事をしていませんか?

これらの外部パートナーやエージェンシーが必要とするコンテンツを提供することは、DAMのポータルコンポーネントのもう1つの優れたユースケースです。また、外部パートナーと連携していることを考えると、あなたが検討しなければいけないポータルソリューションは、ユーザーがログインして閲覧を許可されたコンテンツのみが見られる様に – そして、それ以外のことができない様に、各ユーザーに異なるアクセス権を提供する必要があります。

ポータル機能のもう一つの大きなメリットは、外部のクリエイティブ・エージェンシーと連携する際に見られます。このようなシナリオにおいて、ポータル機能はエージェンシーのユーザーが必要なコンテンツのダウンロードだけできる様にするのではなく、新しく作成したコンテンツを送信してDAMに取り込める様に、それらをレビューできる場所として機能すべきです。

代理店などのパートナーと連携するためのアセット・ソーシング・メカニズムとしてポータル機能を活用することで、電子メール、FTP、郵送による物理ドライブの送信など、安全性の低いアセットの提出方法を排除することができます。また、ポータル機能を介して新しいアセットを調達することで、これらの新しいアセットが、できるだけ早いタイミングでアセットのライフサイクルに入り、バージョンの追跡やレンディション作成を確実なものとします。

本日の締めくくりとなりますが、DAM戦略のゴールは単にアセットを整理してロックするだけで終わりません。あらゆるタッチポイントでパーソナライズされたエクスペリエンスを求める消費者の期待に応えるために、DAMは、社内外のユーザーが必要な時に必要なコンテンツを、可能な限り安全かつ効率的に、シームレスに提供する必要があります。DAMがすごくクールな場所であることを理解して、今すぐみんなに提供しましょう。

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この記事は2020年6月16日に公開された Your DAM is a Cool Place – Bring It to Everyone を抄訳したものです。

Topics: デジタルトランスフォーメーション, 体験構築とコンテンツ活用, ハイテク, クリエイティブ, マーケティング, IT戦略, アセット管理

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