いくつかのブランドにおけるデジタルアセット管理のベストプラクティス

by Miki Hagiwara

Posted on 12-17-2020

すばらしい顧客体験を促進する優れたコンテンツの需要は、かつてないほど高まっています。実際、Altimeter社の調査によると、大規模なコンテンツの展開がマーケティング担当者にとって最大の課題となっています。マーケティング担当者が自らのオーディエンスのために膨大な量のアセットを作成して、それを人手で管理しなければならない状況を考えると、組織が需要に追いつかないことも無理はありません。

レビュー、承認、その後それらのアセットを見つけて利用すると言う一連のプロセスにおいて、作業時間が費やされることは言うまでもありません。新しいチャネルやコネクテッドデバイスが次々と登場する中、光速でコンテンツを配信したとしても、もはや十分なスピードとは言えません。

そのため、企業はデジタルアセット管理(DAM)ソリューションを採用しています。インテリジェントなDAMを導入することで、チャネルや地域をまたぎ、社内のチーム間や自社の製品を販売のために頼りにしている外部パートナー間において、コンテンツをより良く管理することができます。さらに適切なDAMを使用すれば、ライセンス管理や他のガバナンス要件に合わせた運用、人工知能を使用して消費者の行動や嗜好に基づいた、パーソナライズされたコンテンツを自動的に配信すると言ったことも同様に可能となります。

ここでは業界や地域をまたいで、オービスやCDW、ゼブラテクノロジーズといった企業が、より記憶に残る顧客体験のために、どの様に大規模なコンテンツを作成し、配信し、管理しているのか見てみることにしましょう。

素晴らしいエクスペリエンスは、素晴らしいアセット管理から始まる

クリエイティブ運用チームとマーケティング運用チームをつなぐ (オービス社、オールドネイビー社の事例)

多くの場合、クリエイティブ運用チームとマーケティング運用チームは別々に作業しているため、コンテンツ制作を一緒に進めていくことは難しく、承認プロセスが滞ってしまう場合は特に困難です。しかし、自分の好きなツールで利用可能なDAMがあれば、迅速な承認とエクスペリエンスを維持することができます。クリエイティブ担当者は、彼らが最も使い慣れたデザインプログラムから承認に向けたアセットの検索、編集、アップロードを実行でき、マーケティング担当者はシンプルなインターフェースから簡単に承認し、イメージコレクションをクリエイティブ担当者と共有することができます。

堅牢なメタデータでガバナンスを強化 (CDW社)

すぐにアセットが必要な時、簡単にアセットを引き出せるリポジトリを持っていることはとても重要です。しかし、アセットが有効期限やライセンス情報といった、コンプライアンス管理に対応できることも確認しておきましょう。あなたのDAMは、各アセットを誰が使っているのか最新の情報で更新したり、作業中のバージョンを追跡したり、そして後で簡単に見つけられるようにすべてのアセットにメタデータのタグが付けられているかを確認するなど、デジタル著作権管理のタスクをサポートすることができます。

配布先チャネル間の整合性を保つ (アンダーアーマー社、ゼブラテクノロジーズ社の事例)

DAMは、webやソーシャルなどのデジタルチャネル、セールスやサービスなどの社内の部署、サードパーティの外部販売パートナーに、信頼できる単一のソースとしてアセットをシームレスに配布する必要があります。また、どのアセットが使用され、配信されているかと言った情報を含め、アセットが提供するビジネスインパクトを把握する必要があります。配布可能なすべてのアセットを完全に把握することができれば、どんなアセットが消費されているのかをビジネスKPIと照らし合わせて測定することができます。

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クリエイティブ運用チームとマーケティング運用チームをつなぐ

オービス社ロゴ

創業163年のアパレルとフライフィッシングの小売業者であるOrvisは、顧客との関係維持を必要としていました。売上が減少し、マーケティングのために印刷されたカタログに大きく依存し、単一の戦略を持たず、断絶したテクノロジーシステムに悩まされていました。

さらに、マーケティングチームとクリエイティブチームはお互いにコミュニケーションを取っていませんでした。デザイナーは、クリエイティビティを犠牲にしてマーケティングチームの注文を受けていました。オービス社は、よりパワフルで俊敏なカスタマーエクスペリエンスを実現するために、マーケティング、クリエイティブ、ITの各チームを統合し、新しいチーフエクスペリエンスオフィサーの下で一つの統合チームを立ち上げました。

従来のカタログモデルから、web、モバイル、Eメールでエクスペリエンスを提供するモデルへ移行するために、同社はテクノロジーを再評価しなければなりませんでした。オービス社は、写真、メッセージング、製品キャンペーンをAdobe Experience Manager Assetsに保存することで、チャネル間の一貫性を実現しました。これにより、アセットの検索、ライセンスの決定、適切なアセットの制作を、より迅速で簡単に行えるようになりました。

「アセットを検索して、ライセンスを決定し、それを展開するスピードは、おそらく100倍も速くなっています。数時間ではなく、一瞬で、例えばオースティンから新しいスナップ写真が入ってくるのを目にしたら、すぐにそれを使うことができます。」

ポール・ヴォーン
オービス、Director of User Experience

オービス社は、これまで最大の売上高とトップラインの成長、そして過去最高に近い利益を達成しました。

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オールドネイビー社ロゴ

小売業界における多くのクリエイティブチームと同様に、オールドネイビー社のチームも新しい衣料ラインの立ち上げから季節のプロモーションに至るまで、あらゆるものに備えるためにアセットを迅速に作成する能力が求められています。毎月、彼らは印刷用の高解像度画像を含む何百ものデジタル画像をレタッチしており、これは1ファイルあたり最大200MBにもなります。これらのファイルを扱うことはダウンロードとアップロードに多くの時間を要することを意味していました。

コンテンツ配信とワークフローを効率化するために、Adobe Experience Manager Assetsに写真を保存してアクセスするようになりました。これにより、クリエイティブチームはアセットを一ヶ所で共有して配布できるようになり、マーケティングチームとのコラボレーションが容易になりました。Adobe Asset Linkを使用することで、同社はAdobe Creative CloudとExperience Manager Assetsの間でコンテンツのワークフローも管理し、マーケティング担当者やクリエイティブ担当者が使い慣れたツールを使用して時間を節約できるようになりました。

「クリエイティブ担当者にはもっと好きなことに時間を持ってもらいたいです。」

ジェイソン・ウィン
オールドネイビー、Global Digital Assets、マネージャー

オールドネイビー社は、クリエイティブチームとマーケティングチームの間の連携を改善し、迅速なコンテンツ配信と市場投入までの時間を短縮しました。

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堅牢なメタデータでガバナンスを強化

CDW社ロゴ

CDW社は、ビジネス、教育、非営利組織やヘルスケアまで、様々な業界において幅広いテクノロジーソリューションを企業に提供しています。CDW社のコンテンツ/クリエイティブサービスチームは、広告ダイレクトメール、カタログと言ったデジタルおよび印刷されたマーケティングアセットのコンスタントな需要に対応しなければなりませんでした。彼らはホワイトペーパーやブログ記事、雑誌などのコンテンツも制作しています。

4TBにおよぶクリエイティブアセットを集約するスペースがなかったため、デザイナーは必要なアセットを簡単に見つけることができず、コンテンツの有効期限をオペレーションで追跡したり、同じアセットを複数のバージョンで管理したりしなければなりませんでした。これらはすべて生産性の妨げとなり、クリエイティビティに影響を与えていました。

そこで彼らは、すべてのアセットをAdobe Experience Manager Assetsに統合することを決定しました。Adobe社のパートナーであるネクストローデジタル社と協力して、論理的なメタデータと記述タグによる分類を確立し、アセットの検索と共有を容易にしました。例えば、プロジェクトに最適な写真を探すには、何千枚もの写真をスクロールするのではなく、デザイナーがいくつかのキーワードを入力するだけです。

タグ付けを行うことで、CDW社はオーディエンスを追跡してセグメント化し、よりパーソナライズされたコンテンツを送信することができるようになりました。さらに、デザイナーは重複したアセットの再作成に時間を費やす必要がなくなり、アセットの可視性とコントロール性の向上によりガバナンスが改善しました。

「今では、社内のお客様がそれぞれのニーズに合った適切な資料のみにアクセスできるようにするための、より良いプロセスとシステムが確立され、その結果、パートナーとのブランディング契約に違反するリスクを減らすことができました。」

ジム・ガーロウ
CDW、Director of Content and Creative Services

CDW社は、クリエイティブなアセットに素早く簡単にアクセスできるようになったことで、1週間あたり20時間を節約しました。

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配布先チャネル間の整合性を保つ

アンダーアーマー社ロゴ

アンダーアーマー社は、製品のプロモーションを行うために、製品スナップやビデオ、店舗ディスプレイ、マーケティングコピーなど、何十万ものクリエイティブアセットを制作しています。クリエイティブアセットが複数のツールや部門に分散しているため、キャンペーンやイベント用のコンテンツをまとめるのに数時間から数日かかることもありました。

このアスレチックウェアブランドは、クリエイティブなアセットを簡単に見つけられるようにするための、基幹リポジトリを必要としていました。また、彼らはカタログやwebサイト、店舗内の資料などの用途で製品写真を卸売パートナーと共有する必要もありました。Adobe Experience Manager Assetsの採用を決定し、5TBのアセットをDAMシステムに移行しました。

また、デジタルアセットのガバナンスを見直し、タグ付けとワークフローの一貫したアプローチを作成して、その結果、すべてのアセットへのアクセスと管理が改善され、クリエイティブチームにスムーズなワークフローを提供しました。現在では、DAMにアップロードされたアセットにメタデータタグが自動的に適用され、手作業によるタグ付けの時間が短縮されています。

タグ付けされたアセットにアクセスできる場所が一つになったことで、卸売パートナーはアンダーアーマー社の安全なポータルにアクセスして、自分でアセットを簡単に見つけることができるようになりました。これにより、アンダーアーマー社の従業員がファイルを収集し、Dropboxやその他のファイルシステムを介して配信する必要がなくなります。

「私たちの目標は、必要なアセットを見つけることができるワンストップなショップを作ることでした。Adobe Experience Manager Assetsは、社内・社外で多種多様なアセットを利用できるようにするための優れたエンタープライズオプションを提供してくれました。」

ベン・スナイダー
アンダーアーマー、IT Product Owner

クリエイティブアセットを社内チームや外部の卸売パートナーが利用しやすくすることで、リソースを節約しました。

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ゼブラ社ロゴ

ゼブラテクノロジーズコーポレーションは、リアルタイムに情報を提供するハードウェア、ソフトウェア、およびサービスをあらゆる業界で、企業に提供しています。製品が非常に多くの産業や市場をサポートしているため、各地域のサイト更新を続けるのに苦労していました。

グローバル市場へのアクセスをより効果的にし、地域のチームにより良いサポートを提供するために、彼らはwebサイトとアセット管理の一元化を決定しました。Adobe Experience Manager Assetsを使用することで、ユーザーガイド、仕様書、ドライバー、その他の顧客向けダウンロード資料を含む13万以上のアセットを保存、共有、再利用できるようになりました。また、すべてのアセットが一つの場所に集約されたため、ゼブラ社はバージョンを簡単に把握し、顧客がどこにいても適切なサポート資料を提示することができます。

「Adobe Experience Managerを使用することで、代理店による大規模な推進コストを削減し、グローバルwebサイトに情報を簡単にロールアウトすることができ、より良いエクスペリエンスを低コストで提供することができます。」

ジョン・マシュー
ゼブラテクノロジーズコーポレーション、Senior Manager of Digital IT

ゼブラ社は13万件のアセットの一元的な管理とサポートを実現しました。

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あなたのアセットを管理し、可能性を解き放つ

世界をまたぐブランドがアセットを統合し、ガバナンスプロセスを洗練し、そしてコンテンツの承認を合理化することで、より多くのコンテンツを短時間で作成、配信する要求に応えてきました。インテリジェントなデジタルアセット管理システムは面倒なタスクを自動化し、ワークフローを高速化し、コンテンツの影響を測定するのに役立ちます。

DAMは単にアセットを保存するだけではなく、最高のエクスペリエンスを解き放つことができるのです。

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この記事は2020年2月14日に公開された The Fast Path to Extraordinary Experiences を抄訳したものです。

Topics: デジタルトランスフォーメーション, 体験構築とコンテンツ活用, ハイテク, IT戦略, アセット管理, ユーザー事例

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