学生の読む力と学ぶ力を向上させるためにアドビができること

アリゾナ大学事例、Adobe Liquid Mode-学生の読む力と学ぶ力を向上させるためにアドビができることをご紹介。教職員、学生が日常的にLiquid Modeを使用し、デバイスから学習している様子をお届けします。

A group of buildings with trees in the foreground
Description automatically generated with low confidence

By Adobe Education Japan

Posted on 02-05-2021

専攻分野を問わず、学生は教科書、記事、研究論文、レポートなどを読むことに多くの時間を費やしています。現代の学生にとって、それはデジタル文書を読むことを意味しており、多くの場合は汎用的なPDFで読んでいます。

アリゾナ大学のShelley Rodrigo博士は、論文作成プログラムのシニアディレクターであり、教育に新しいテクノロジーを取り入れることをテーマとした研究にも深く関わっています。デジタル文書によるデジタル化を目の当たりにして、Shelley氏は、学生はデジタルデバイスで文書を読んでいることに加え、そのデバイスはタブレットやスマートフォンなど様々な種類があることに気づきました。

そのため、Shelley氏は、Adobe AcrobatLiquid Modeという画期的な新プロジェクトについてアドビから連絡を受けたとき、期待と興味で胸が高鳴りました。Adobe Acrobat Readerモバイル版アプリで利用可能になったLiquid Modeは、モバイルデバイスを含むあらゆるサイズの画面で読みやすくなるよう、アドビの人工知能Adobe Senseiを利用してPDFのコンテンツを再構築します。Liquid Modeでは、PDF上でのピンチやズーム、スクロールが不要になるよう、HTMLページのようにコンテンツが折り返し処理され、どんな画面サイズでも読みやすくなります。

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アドビはShelley氏の教育・研究の経験を活かして、より良い方法を模索しながら、学生の表示をパーソナライズする機能を学生に紹介し学生の読書体験が向上するようLiquid Modeの活用を促していきます。アドビは、非営利団体Readability MattersやShelley氏などの研究者と連携することで、デジタル時代における読みやすさとアクセシビリティの新たな標準を確立していきます。

「教育機関や組織をまたぐ研究チームは学問の世界では珍しいことではありませんが、非常に多くの機関、学科、分野の人々が関わるチームの一員になることにわくわくしています」とShelley氏は言います。「それぞれが異なる視点を持っていますが、私たちは皆、未来のデジタル文書がもっと読みやすくなるよう、力を結集しています」

パーソナライズされた読書体験

Shelley氏によると、Liquid Modeの最大の利点のひとつは、各学生のニーズや好みに応じて読書体験をパーソナライズできることです。

「最も効率的なスタイルが存在するというのは誤解であり、真実ではありません」とShelley氏は言います。「読みやすいスタイルは人によって異なります。人それぞれ、好みの形状、サイズ、間隔があります。文章が読みやすくなれば、学生たちはより短い時間でより多くの量を読むようになるでしょう。読書環境をパーソナライズすることができれば、多くの人にとってもアクセシビリティが大きく飛躍します」

Virtual Readability Lab(VRL)では、学生が簡単なテストを受けることで、フォントやスペースに関する個人的な好みを発見できます。この情報を使って、Liquid Modeでの閲覧設定をカスタマイズできます。閲覧設定はAdobe Acrobatのプロファイルに保存されるため、学生は自分用にカスタマイズしたスタイルで繰り返し、文書を表示できます。VRLの調査によると、自分にとって読むのが最も遅いフォントに比べて、読むのが速いフォントの方が、読むスピードが最大で51%速くなります。読みやすさの向上は、読むスピードに影響するだけではありません。調査参加者の59%は、好みのフォントで読んだ場合、最も高い読解力スコアが出ました。

読むスピードと読解力の向上は、学生の生活に大きな変化をもたらします。多くの学生は働いており、中には教育資金を得るためにフルタイムで働く学生もいます。仕事をしている学生たちは、仕事が休みのときや通勤中であっても、可能な限り勉学に打ち込む必要があります。Liquid Modeでパーソナライズされた設定を使用すると、学生はいつでも簡単にスマートフォンを使って記事を読むことができます。ページをスクロールしたり、記事のどこを読んでいたか探したりする時間が少ないため、集中力を失うことが減り、読書時間が短くなり、興味を保ったまま効率的に読むことができます。

「ネガティブな体験が学習に悪影響を及ぼすことを示唆する研究もあります」とShelley氏は言います。「読書体験を向上させることで、学習に良い影響を与えることができると期待しています。学生はいつでもどこでも記事を読んで情報を吸収し、時間を有効に活用できます。1時間に10ページ多く読むことができれば、忙しい学生にとっては大きなメリットになりますし、学生のストレスが減り、学習量が増えることを願っています」

Liquid Modeの導入

Shelley氏は最近、Liquid Modeの導入と読みやすさについて研修を始めました。

「私が慎重に考えていることのひとつは、新しいテクノロジーを学生に紹介することは何を意味するのかということです」とShelley氏は言います。「教員が教室にテクノロジーを取り入れるのを、どうやって支援できるでしょうか。学生たちにLiquid Modeを見せるだけでは十分ではありません。Liquid Modeを導入し、学生たちに利用を促す必要があります。Liquid Modeを利用し、自分用に設定するようにリマインドします。学生たちがLiquid Modeを習得し、その利点を自然に理解するまで、この方法を続けてください」

Shelley氏は、Adobe Creative Cloudなどのテクノロジーが教育やデジタルリテラシーにどのように貢献できるかを学ぶ、クリエイティブ/デジタルリテラシーに関するオンライン夏期クラスで、リーダビリティの導入を開始しました。Shelley氏はこのクラスで、VRLテストを受けて自分に合った読書フォーマットを持つことの大切さを知るように学生たちに勧めました。

彼女は現在、アリゾナ大学でLiquid Modeの正式なパイロット計画に取り組み、様々な分野の教員が、学生にVRLを受け、Liquid Modeを導入し、教育プロセスを向上させるためのデータを収集するよう学生たちに奨励しています。

「学生たちのLiquid Modeに対する反応が楽しみです。そして、学生と教員の両方からどのような反響があるかを楽しみにしています」とShelley氏は言います。「学生たちにLiquid Modeを日常的に使ってもらうと、文脈やテキストに応じて学生が様々な閲覧設定に反応することがわかると思います。パーソナライズされた読書について探究すべきことは山ほどあります。Readability Mattersやアドビなどのパートナーと共に、私たちは大きな変化を起こしていきます」

Acrobat Readerについて詳しくは、こちらをご覧ください。

(2021年1月現在、Liquid Modeは英語テキストに対応しており、日本語は今後対応予定です)

Topics: デジタルドキュメント, 教育,

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