Adobe Target | Update – Auto TargetとRecommendationsの複合利用 / Automation Powered By Adobe Sensei(AI/MLによるマーケティングの自動化)

by アドビ カスタマーサクセス

Posted on 02-08-2021

Adobe Targetが提供する、Adobe Sensei (人工知能/機械学習 AI/Machine Learning(ML))を活用したマーケティングの自動化について紹介します。

サイトの売上を最大化すること、またはユーザーの認知理解を最短ルートで実現すること。これを行うためには、ターゲティングやレコメンデーション、ひいてはコンテンツのパーソナライズが必要不可欠です。よって、マーケッターはサイトへ訪問するユーザーの行動ログをもとに、統計的に最善解を算出することが求められます。しかしながら、ユーザーの態度変容はあらゆるタイミングで秒刻みで変化し続けます。

つまるところ、これらを人の手で行うことは、困難を伴うものになります。

Adobe Targetでは、刻々と変化し続ける最適解をAdobe Senseiという「AI/ML」を媒介させることで実現しています。データサイエンスアンサンブルによる学習モデルを製品設計としており、最先端の手法を誰でも簡単に「即座に」使うことできます。これがAdobe Targetを導入するメリットです。

今回は、AI/MLが提供する自動化機能の中から「Auto TargetとRecommendationsの複合利用」を俯瞰的に理解いただき、その成功事例とともに導入イメージを持っていただこうと思います。

Auto Targetとは?

マーケティング担当者が定義した複数のエクスペリエンスから選択して、それぞれの訪問者に対して最適なエクスペリエンスを自動的に提供する。それがAdobe Targetの「Auto Target機能」です。

Adobe Targetという製品は、Adobe Senseiによるデータサイエンス・アンサンブルを製品設計として持っており、ランダムフォレスト・アルゴリズムを活用したターゲットマッチを行います。

Recommended For Youとは、Adobe Targetで提供されるアルゴリズムのうちの1つです。
以下のような特色を持っています。

  1. 様々なユースケースに対応する万能型のレコメンドアルゴリズム
  2. リアルタイムにセッション内で更新され、最新の行動に対する重み付けを実施
  3. 最後に閲覧/購入したアイテムのみに基づくものではないため、訪問者のコンテキストが少ない場所に最適
  4. 新たな機械学習アルゴリズムにより、行動履歴データを利用し、それぞれのユーザーに対して最も関連性が高い商品を提案

Adobe Targetは、多彩なレコメンデーションを実現するために、数多くのアルゴリズムを搭載しています。

  1. Popularity-Base(人気度基準)で行う場合は、最も閲覧されたもの・トップセラー・メトリックスの上位。
  2. Content-Base(コンテンツ基準)で行う場合は、コンテンツの類似性解析。
  3. Item-Based Collaborative Filtering(項目を基準とした複合的なフィルタリンク)で行う場合は、閲覧 対 閲覧、閲覧 対 購買、購買 対 購買。
  4. Personalize(個人最適化)で行う場合は、最近見たもの、カテゴリの親和性 (Affinity)、個人に対するレコメンデーション (Recommended For You)
  5. または、カスタムアルゴリズムを構築して、場面最適化を図ることもできます。

それでは、Adobe TargetのAuto TargetとRecommendationsを複合的に活用した事例から、これらの機能の優位性を理解していただこうと思います。

ここでは、株式会社ドーム様が扱うブランド「アンダーアーマー」において、Adobe TargetのAuto TargetとRecommendationsによって如何にRPV (Revenue Per Visit 訪問当たりの売上) を伸長させ、売り上げ最大化を実現したのか?これを実例とともに紹介いたします。

取組のハイライト

サイト訪問者に対して、単にレコメンデーションを行うのではなく、そのユーザーの行動に即して今人気のUAアイテムやおすすめのアイテムを伝えること。これにより、売れ筋商品の一覧ならびに商品詳細への遷移率を向上し、CVRおよびRPVの向上を図るというシナリオになっています。

また、全員への毎回の配信ではなく、機械学習を利用することで、反応が良いお客様向けに配信を行うことで効果を最大化するように出し分けの自動化も組み合わせています。

効果を出したいがために、お勧めを紹介し続ける。これにより「予定調和」というアナログノイズが喚起されてしまう。こういったことは現業のマーケティングを行っている皆さんも出くわしたことがあるのではないでしょうか?本事例では、それに真っ向から立ち向かい、打ち手を講じています。

その他、レコメンドの1件目の商品の「商品カテゴリ」をもとにして、該当するカテゴリへのリンクボタンを動的に表示することで、関連性の高い商品一覧への遷移率を向上させるという、導線設計のテストも行っています。

RPV 7.2% Up Lift

結果として、ベストセラーやレコメンドの効果は高く、ランダム配信を行った場合と最適化配信を行った場合の比較においてはRPV (Revenue Per Visit 訪問当たりの売上) は7.2%の改善が生じました。
つまり、こういった「最適化施策」を行わなければ、訪問当たりの売上をみすみす取りこぼすことになります。収益としては大きなロスです。Adobe Targetを導入して施策を打つことにより、これをしっかりと取り切ることができるようになるという、好事例です。

本件のご担当者である阿部 敏 様(株式会社ドーム コンシューマーインサイト部 Head of コンシューマーインサイト部)は、「これまではお客さまが自分で商品を探しやすくするサイトづくりがメインで、積極的な接客はあまり実施できていませんでした」という課題感をお持ちでした。
そのよう中で、本件の事例である ”ベストセラーやレコメンデーションの複合施策” を実施したことによって「(お客様との)対話や(お客様の購買活動を)観察すること、つまりお客様のニーズを読みとるという、オフラインでの接客に近づいた感覚があります。」とコメントを寄せられています。これは、リアルな店舗を販路として持ちつつ、ECという販路を構築していっている株式会社ドーム様ならではの実感値であると思います。

以下、阿部様からのコメントの全文です。

お客さまにとって最適なアイテムを自動でレコメンドできるだけでなく、店側として一押しのアイテムをより購入しそうな人にピンポイントでレコメンドできるのも使いやすいです。これからさらにデータを蓄積して、お客様にとって “いつも自分好みのアイテムを提案してくれる” という驚き・楽しみのあるサイトにしていければと思います。

阿部 敏 様
株式会社ドーム
コンシューマーインサイト部
Head of コンシューマーインサイト部

また、アドビ・プロフェッショナルサービスとして本施策を担当した橋本 翔(アドビ株式会社 アドビ カスタマーソリューションズ統括本部 シニア コンサルタント)は、上述のコメントにある株式会社ドーム様の課題とともに、あらゆる「課題感」をも共有しつつ「機械学習を活用することでお客様のその日の来訪目的に合わせた接客ができないかを検討しました。」とコメントを寄せています。

アンダーアーマーのサイトへの来訪およびアプリをご利用いただく方に関しては、純粋にアスリートとしてのパフォーマンスを向上したい方だけでなく、アスリート向けのスポーツマスクを購入したい方や、ドウェイン・ジョンソンとのコラボレーションで話題となった「PROJECT THE ROCK」シリーズのアイテムを購入したい方など、来訪目的の多様化が進んでいます。この個々のお客様のニーズにお応えするため、機械学習を活用することでお客様のその日の来訪目的に合わせた接客ができないかを検討しました。

その結果として、Adobe TargetのAuto Target機能を利用したパーソナライゼーション施策をサイトとアプリの両方で実現し、高い成果をあげることができました。実際には、来訪時に(1)接客を行わないパターンと、(2)人気アイテムをおすすめするパターン、(3)お客様へのおすすめアイテムをレコメンドするパターンのどのパターンが最適かをお客様の訪問毎に判定し、自動で最適化する方式を採用しました。

本施策は第一弾から結果は良好でしたが、分析とテストを繰り返しながら施策をチューニングすることで、RPVの改善の幅を広げていくことに成功しました。

尚、DMP(Adobe Audience Manager)にてオンライン・オフラインの数多くのデータを蓄積するこで定義することができた価値あるセグメントも、機械学習の精度を高める上での一翼を担っています。

橋本 翔
アドビ株式会社
アドビ カスタマーソリューションズ統括本部
シニア コンサルタント

アドビのプロフェッショナルサービスでは、カスタマーのデジタルトランスフォーメーションを1ショット・局所的に改善してゆくのではなく、カスタマーのビジネス・商習慣、ひいては「文化」と言われるようなものさえも深く理解し、そのうえで「長期的」かつ「再現性」がある形で解決策を構築してゆきます。本件は、そういったスタイルがよくわかる事例だと思います。

いかがでしたでしょうか?

競争激しいデジタルマーケティングの世界において、他社に差をつける打ち手をお探しのマーケッターの皆様。本事例を参考にしていただき、自社サイトの収益向上を検討してみてください。

ゲームチェンジは 始まっています。

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「Adobe Target | Update – AI/ML Adobe Senseiによるターゲティング・レコメンデーションの自動化」
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Topics: デジタルトランスフォーメーション, 体験構築とコンテンツ活用, カスタマーサクセス, Products: Experience Cloud, Target,