アドビ、 Eコマース体験を強化する Adobe Commerceの新機能を発表

Adobe Summitで発表となったAdobe Commerceの新機能を紹介。

Photo of a close up of hands typing on a keyboard.

By Adobe Comms

Posted on 05-17-2021

COVID-19は、2020年を象徴する出来事のひとつであり、私たちのつながり方、働き方、買い物の仕方、楽しみ方に与えた影響は、今もなお色濃く残っています。この世界的なパンデミックの中で見られた最も大きな変化の1つは、Eコマースがほぼ一瞬で、劇的に加速したことです。アドビのDigital Economy Indexによると、パンデミックの影響で、米国では昨年1年間でEコマースの売上高が1,830億ドル増加しました。これは、感染拡大を防ぎながら日々のニーズを満たす手段として、消費者がオンラインに殺到したためです。また、消費者側の変化もさることながら、企業の購買担当者のデジタル化はさらに劇的なものでした。McKinsey(英語)のレポートによると、2020年には企業間取引(B2B)企業の85%がデジタルコマースを含むモデルにシフトしています。

今日のデジタル経済において、顧客が購入に至る道筋を深く理解し、魅力的なショッピング体験を提供しなければならないという考えは、もはや競争上の優位性ではなく、D2C(Direct to Consumer)であろうとB2Bであろうと、企業にとって必要最低限の参入条件になっています。企業が顧客経験管理(CXM)で成功し、ビジネスで勝利を収めるには、今この機会に顧客のニーズを予測、理解し、顧客の課題に対応できるようなEコマース機能の整備に投資することが不可欠です。

このような企業を支えるため、今年のAdobe Summitでは、商品レコメンデーション機能「Product Recommendations」や検索機能「Live Search」のインテリジェンス強化を含む、Adobe Commerce powered by Magento(旧Magento Commerce)の新機能を発表しました。また、今後予定しているAdobe Signとの統合が実現すれば、チェックアウトプロセスに電子サインを必要とする取引において、よりシームレスなコマース体験を提供することが可能になります。さらに、Eコマース企業に収益ベースの資金調達オプションを提供するWayflyerと共同で実現する新しい金融ソリューションにより、マーチャントはビジネスのコントロールと成長の加速に専念することができます。

AIを活用したライブ検索

オンラインショッピングを行う際、消費者は欲しい物を素早く簡単に見つけたいと考えています。つまり、マーチャントにとっては、買い物客を待たせることなく、最も関連性の高い検索結果に導くことが競争の優位性につながります。このような企業を支援するため、アドビはこのたび新機能Live Searchを公開し、Adobe Commerceのマーチャントが、AI(人工知能)で強化されたサイト内検索をオンラインストアフロントに追加できるようにしました。アドビのAIおよび機械学習テクノロジーであるAdobe Senseiを搭載したLive Searchは、マーチャントに「Search and Sign(販促機能付き検索)」を提供します。これは、検索ワードの入力中から検索結果を表示し始める機能で、顧客ごとにパーソナライズされた検索結果をすばやく表示するほか、AIによる継続的な分析によって利用時間の経過とともに賢くなります。Live Searchは、Product Recommendations(英語)と同じ商品カタログのメタデータを使用するため、Product Recommendationsを導入済みであれば、簡単に利用を開始することが可能です。また、検索クエリに関する詳細なレポート機能を使って、マーチャンダイジングに活用できます。例えば、急上昇中あるいは上位の検索キーワードを分析して、マーチャントは今後どのような商品を提供すべきか、あるいは既存の商品をバンドル販売すべきかといった改善案を検討することができます。また、クエリの検索結果がゼロとなっている場合には、アルゴリズムを更新して、顧客が探している商品を代用できそうな他の商品をカタログの中から推奨することも可能です。

Live Searchは、AIを活用した顧客の行動分析に基づき、入力中の検索ワードから迅速に検索結果を表示します。

Adobe Commerceのマーチャントは、Magento Marketplaceから拡張機能をダウンロードすることで、Live Searchを自社のストアフロントに統合できるようになります。この新機能は、2021年後半に一般提供される予定です。

強化された商品レコメンデーション機能

Adobe Senseiを搭載したAdobe CommerceのProduct Recommendations(英語)は、提供開始以降、あらゆる規模の企業で採用されており、消費者データやインサイトを活用して、関連性が高くパーソナライズされた顧客体験をリアルタイムに実現しています。コンサルティング企業Epsilonの調査(英語)によると、消費者の80%が「パーソナライズされた顧客体験を提供する企業と取引する可能性が高い」と回答しており、パーソナライゼーションへの関心はかつてないほど高まっています。現在、Product Recommendationsは、世界中で300以上に及ぶAdobe Commerce導入サイトで活用されており、消費者の好みを反映しつつ、状況に応じて最も関連性のあるレコメンデーションを提供しています。

今回アドビは、マーチャントがB2Bの購買シナリオにも商品レコメンデーションを設定できるよう、新たな機能強化を発表しました。これにより、Adobe Commerceのマーチャントは、B2B顧客に特有の購買行動に配慮したうえで、顧客ごとに異なる提供価格の提示や商品カタログの提案など、様々なルールに沿ったレコメンデーションを設定できるようになります。例えば、B2B企業では、同じ企業に属する異なるタイプの購入担当者と取引することがあります。ある担当者が安全設備の購入を、別の担当者が衛生用品の発注を担当している場合、この新機能は、それぞれの関心を考慮して別々の商品レコメンデーションを提示します。

Product Recommendationsの新しいB2B機能は、2021年第2四半期にAdobe Commerceのマーチャントに提供される予定です。

Adobe SignとAdobe Commerceの統合

B2B、B2Cに関わらず、署名が必要となる商取引はプロセスが中断されがちです。例えば、新しいスマートフォンを購入する際に、サービスやデバイスのアップグレード資格に関連する複数の契約書に署名が必要な場合などがそれにあたります。しかし、最近では、電子サインの導入によって対面での契約締結は過去の遺物となりつつあります。また、COVID-19の影響を受けて、企業がデジタルオンリーまたはデジタル優先の考え方に移行したことで、電子サインはさらに発展しています。事実、昨年の2月と今年の2月を比較すると、Adobe Signのユーザー数は前年比で200%以上増加しています。

マーチャントがカスタマージャーニーの一部にデジタル署名のプロセスを簡単に組み入れられるよう、アドビはAdobe CommerceとAdobe Signの連携機能を近日中に提供する予定です。これにより、購入契約書、イベント関連の放棄事項確認書、利用規約、保証書、サービス契約書など、購買活動の一環として様々な契約書や署名ワークフローを必要とするマーチャントは、電子署名がチェックアウトプロセスの一部として自然に組み込まれた、合理的かつスムーズなデジタル体験を実現することができます。Adobe Signの機能は、Adobe Commerceの管理画面から簡単に設定することができ、マーチャントのストアフロントのルック&フィールに合わせることができます。

Adobe Signの統合により、電子サインの収集を自然なかたちでチェックアウトプロセスに組み込めるようになります。

Adobe Commerceを使用しているマーチャントは、Magento Marketplace by AdobeでAdobe Sign拡張機能をダウンロードすることで、Adobe Signをストアフロントに統合することができます。この機能は、2021年下半期にグローバルで展開される予定です。

Wayflyerによるマーチャント向け金融ソリューション

ここ1年間で急増したEコマースの需要に対応するため、小売業者には事業規模の迅速な拡大が求められていましたが、それと同時にビジネスの成長に必要な資金調達の課題にも直面していました。そのような状況下であっても、デジタルファーストへの移行を優先し、サプライチェーンや在庫への投資を行い、テクノロジーへの投資によって顧客体験の差別化を図った企業が、このパンデミックにおける明確な勝者となりました。

アドビは、収益ベースの資金調達オプションを提供するフィンテック企業Wayflyer(英語)と提携し、Adobe CommerceおよびMagento Open Sourceのマーチャント向けに、Wayflyerの金融ソリューションを拡張機能として提供します。これにより、加盟店は競争力強化に充てる融資を受けることが可能になり、オンラインビジネスの改善と拡大に役立てることができます。マーチャントは、この融資を利用して、ホリデーショッピングシーズンなどオンラインでの購買が活発化する時期に需要を満たす在庫の拡充、マーケティングやデジタル広告などの需要創出活動の強化、オンラインでのコンバージョンを促進し競争力を高める配送や返品の割引プログラムへ投資できるようになります。また、旧バージョンのMagento 1を使用しているマーチャントが、最新のAdobe Commerceプラットフォームにアップグレードする場合や、アドビのソリューションパートナーと協力して顧客体験を最新化する場合にも、ローンを活用することができます。

この新しい金融ソリューションにより、マーチャントはビジネスをコントロールし、成長の加速に集中することができます。詳細については、こちら(英語)をご覧ください。

デジタルエクスペリエンスカンファレンス「Adobe Summit」

Adobe Summit(英語)で発表されたコマースのイノベーションや、マーチャントの俊敏性を高め、新しいチャネルを開拓し、業界を越えた新しいカスタマージャーニーを実現する手法については、「The New Commerce Imperative(英語)」のセッションをご覧ください。

*本記事は2021年4月27日にアドビのコマース製品およびプラットフォーム担当バイスプレジデントであるジェイソン ウーズリー(Jason Woosley)が投稿したブログの抄訳です。

Topics: Adobe Summit, デジタルトランスフォーメーション, B2B,

Products: Adobe Sensei, Document Cloud, Experience Cloud, Sign, Commerce Cloud, Magento Commerce,