<企業が動画内製化を続けるべき理由> 実践!業種別動画内製化のワークフロー を徹底解剖【第2回】オンラインイベント配信&アーカイブ編

「企業が動画内製化を続けるべき理由 実践!業種別動画内製化のワークフロー を徹底解剖!」と題して5回に分けてブログを公開していきます。初回の今回のテーマは「商品・サービス紹介動画作成編」です。

今から動画内製化を始める人と、始めたけどワークフローや技術面で課題があり、思ったように内製化が進まない方も対象としたブログを書いていきます。

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みなさん、こんにちは。株式会社火燵の安部(Twitter: @kotatsu_kun)です。今回は<企業が動画内製化を続けるべき理由> 実践!業種別動画内製化のワークフロー を徹底解剖【第2回】オンラインイベント配信&アーカイブ編についてです。

第2回 オンラインイベント配信&アーカイブ編

まずは事例のご紹介です。

事例1)香川県スイミングクラブ協会様

・サンプル動画
第37回香川県SC対抗水泳競技大会 Day1

使用機材:ビデオカメラ1台、デジタル一眼カメラ1台、ATEM Mini 1台、PC2台(配信用とモニター用)

使用ソフト:OBS Studio

香川県スイミングクラブ協会様は、コロナ禍でも競技会に参加する生徒や学生の保護者が競技を見られるように協議会のライブ配信を企画しました。予算が少ないことから内製化を実施。協会のメンバー約3人でチームを組み配信しています。

事例2) 株式会社ファンデリー様

WEBサイト: https://www.fundely.co.jp/business/
旬をすぐに:https://shunsugu.jp/live

東京都北区赤羽に本社のある株式会社ファンデリー様はマーケティングと食事の宅配が主な事業です。創業ほどなく栄養士が相談に乗ってくれる健康食宅配サービスを開始。2019年から国産食材100%で旬をすぐに届ける「旬をすぐに」サービスを新たに開始。内製化した動画を積極的に配信中。

事例3)一般社団法人東京ニュービジネス協議会様

URL:  https://studio.nbc-world.net/

・サンプル動画

「4月定例会」

一般社団法人東京ニュービジネス協議会様は、ニュービジネス振興の為の政策提言や研究・情報提供、起業家の育成・発掘の支援事業、会員企業の経営強化や経営者相互の研鑽事業を行っています。コロナ禍においても会員企業の事業発展を目的として、会員の皆様が予約・活用できる撮影・配信スタジオを開設。会員企業の動画活用を応援しています。

オンラインイベント配信のワークフロー

2020年以降はリアルセミナーがウェビナーになったり、リアル展示会がオンライン展示会になったりと、皆さんも様々な立場で参加することが増えているのではないでしょうか。事例を元にオンラインイベント配信のワークフローをご紹介します。

1)企画について

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*基本的には機材をPCに接続して配信します。

参考:YouTubeヘルプ エンコーダでライブ配信を作成する
https://support.google.com/youtube/answer/2907883

ウェビナーやオンライン展示会などオンラインイベント配信の大部分はライブ配信になるかと思います。ライブ配信企画時に明確するべき事としては、ライブ配信の目的、ライブ配信で視聴者に伝えるべき内容と見せ方、チームの人数、配信の長さと日時、配信機材、集客方法があります。慣れないうちから長時間のマルチカメラ配信をするとハードルが高いので、まずは30分〜60分くらいの配信時間でカメラ1台でのライブ配信から始める事をお勧めします。

2)機材準備について

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まずインターネット接続は可能な限り有線で行います。無線で行うのは配信トラブルの元ですので控えましょう。機材については、上記のライブ配信初心者にお勧めのPCと機材を直接接続するシンプルライブ配信から

プロフェッショナル配信まで規模が異なります。プロフェッショナル配信の場合で、カメラやマイクを複数台使う場合はビデオミキサー(スイッチャーとほぼ同意味)やオーディオミキサーを使います。各機材をPCに接続してOBS Studioという無料ライブ配信ツールを使って配信を行います。

3)リハーサルについて

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*リハーサルは機材にミスやエラーがないかの確認作業。

配信機材が整ったら、必ずリハーサルを行います。リハーサルを行う事で

企画や配信内容に無理がないか、機材に問題がないか、また配信品質の確認が行えます。リハーサルは本番を想定して視聴者に見せるものと100%同じ状況で行う事に意味があります。配信そのものが大掛かりになればなるほど、本番当日の変更や追加は配信事故の元になりますのでご注意ください。

4)配信について

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*配信デスクはシンプルに、整理整頓を心掛けましょう。

企業のオンラインイベントの配信スタイルは、ライブ配信と擬似ライブ配信があります。ライブ配信は文字通りリアルタイムでの配信です。視聴者と出演者が同期した同じ時間での配信と視聴となるのがライブ配信です。擬似ライブ配信は配信者側が予め録画したものを配信し、視聴者が書き混んだ質問に対して配信者側が答えていく形になります。擬似ライブ配信は配信チームの人数が限られている時に有効です。

オンラインイベント配信にあたり知っておくべきこと

1)インターネット回線スピードの確認

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Google検索で「インターネット速度テスト」と検索すると検索結果に「インターネット速度テスト」というGoogleのサービスが表示れます。「速度テストを実行」というボタンを押すと、デバイスをお使いの環境のインターネット速度を確認する事ができます。皆さんが配信する際のインターネット速度が、配信環境として適切かどうかを確認してください。インターネットの速度が速くない場合は、配信画質の設定を下げるなどして対応しましょう。

2)機材の組み合わせ

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*東京ニュービジネス協議会様は、動画配信未経験の事務局メンバーが会員向けに定期配信を行っています。

カメラからケーブルに至るまで、全てのメーカで揃える訳にいかないのが配信の機材選びの難しい部分もであります。配信機材選びは大きな投資になる時があります。配信のプロや評論家のレビューやSNS投稿を見て、購入検討中の機材の性能や使い方を理解するのも一つの手です。

3)役割分担

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*チーム内での役割を決めて担当する作業の練習をしましょう。

チーム配信になるとそれぞれの役割を分担して配信を行う事になります。進行管理や時間経過を計るディレクター、配信画面を切り替えるビデオスイッチャー、音声はオートで配信される事が多いですが音声を管理するPA、視聴者のコメントなどに対応するチャット担当者、軽く挙げただけでも4人ほど必要になります。それぞれの役割においてスムーズに配信が行えるように練習を行いましょう。

4)テロップ

プロフェッショナル配信の多くは番組の様々なところに工夫や趣向を凝らした演出を行います。デザインされたテロップもその一つです。配信アプリだけでは洗練されたデザインのテロップを作ることができません。プロの多くはAfter EffectsやPhotoshopでpng形式のテロップを作成します。流石にそこまでできない!と言う皆さんは、Adobeストックの素材を活用して制作にチャレジしてみてください。

オンラインイベント配信の集客方法

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最近は、皆さんもWEBセミナーのご案内という表題の広告をよく見るようになったと思います。オンラインイベント配信の集客でよく使われる媒体としては、プレスリリース配信サービス、メールマガジン、YouTube、Twitter、FacebookなどのSNS、業界サイトや業界誌など、多くの媒体に投稿したり広告するのが有効です。既存客へのアプローチであれば、メルマガ、新規顧客へのアプローチだとプレスリリースやネット広告がお勧めです。

アーカイブ動画の活用

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オンラインイベント配信後に配信動画をYouTubeなどで公開する事を強くお勧めします。ライブ配信はイベントですので一度に多くの人が観てくれますが、中にはタイミングが合わずに観れない人もいるでしょう。そういった方にはメールマガジンでアーカイブを配信するのも非常に有効です。また今は興味が無くても将来的に観る可能性がある人がいるかもしれません。将来のお客様の為にも動画共有サイトにアップロードしてアーカイブとして公開しましょう。

アーカイブ動画の編集

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*Premiere Proに今後搭載予定の「音声のテキスト化」機能

アーカイブ動画は配信内容にもよりますが、1時間など長尺になることが多いです。しかし、動画共有サイトにおいて長時間の動画は視聴を敬遠される事が多いです。そういった場合は長尺の動画を6〜10本くらいの単独トピックにカット編集をすると良いでしょう。説明動画の長さとしては1本5分〜10分くらいをお勧めします。またカット編集を行う時に同時に行いたいのがテロップの追加や音量の調整です。Premiere Proには今後搭載予定の自動文字起こし「音声のテキスト化」機能や、音量を1クリックで調整する機能がついています。アーカイブ動画を編集して視聴者にとってベストな動画に改善しましょう。

以上、いかがでしたでしょうか?オンラインイベント配信は動画内製化企業の多くが実施していますし、アーカイブ動画の活用も企業が動画マーケティングにおいて成果を出すためには非常に重要な施作となります。ワークフローなどで不明点があればTwitterで気軽に質問をください。

次回、第3回は「動画広告作成編」をお伝えします。動画内製化には少しハードルの高い印象の動画広告ですが、実は制作する尺は短かったりします。何から手をつけていけばいいのか、ワークフローについてお伝えしたいと思います。

アドビが勧める動画内製化の詳細については下記をご覧ください。

https://www.adobe.com/jp/creativecloud/business/teams/video-work.html