重要な書類は、パスワードを掛けたPDFで送ろう

Adobe Document Cloud

外部に漏れてはまずい書類や内容を改変されたくない書類は、パスワードをかけたPDFにしておくと情報漏洩のリスクも抑えられ安心です。Acrobatを使用することで、ファイルを開く際のパスワードを設定したり、印刷やコピーの権限を制限したりといったように、用途に応じたセキュリティ対策でドキュメントの管理ができます。

ここは、都内のとある電機メーカー。

若手社員のA君が、パソコンの前で悩んでいます。

登場人物 新人デザイナーA, 先輩デザイナーB

(A)先輩、ちょっと教えて欲しいんですけど…

(B)んっ、どうした?

(A)じつは、今度出す新製品に関する資料があるんですよ。

(B)ふむふむ。

(A)この資料は社外秘なので、特定の人以外、見られないようにしたいんです。どうすればいいですか?

(B)その書類はPDFなのか?

(A)はい、PDFです。

(B)なら、簡単だ。PDFにセキュリティを掛ければいいよ。

(A)えっ、そうなんですか。では、どうすればいいですか?

(B)まず、特定の人のみがPDFを開くことができるようにするには、Acrobatでパスワードを設定すればいい。

(A)ふむふむ。

(B)これによって、パスワードを知っている人しかPDFを開くことができなくなるよ。

(A)なるほど。それなら安心ですね。

(B)また、開いたPDFを編集できなくすることもできる。

(A)つまり、文書の改ざんができないようにするわけですね。

(B)そういうことだ。

(B)簡単に設定できるんですか?

(A)これも、Acrobatを使えば簡単に設定可能だ。そして、PDFの発行元を保証する証明書を付けることもできる。

(B)へー

(A)他にも、印刷を許可するのかしないのか、内容のコピーを許可するのかしないのか等、目的に応じた設定も可能だ。

(B)思い通りにセキュリティを掛けられるってわけですね。あと、製品名とか価格が最終決定前なので、できればまだ伏せておきたいんですけど…

(A)そんな時は「墨消し」の機能が使える。

(B)なるほど。特定のワードのみ、隠しておけるってことですね。

(A)そうだ。テキストだけじゃなく、写真やイラストだって墨消しすることができるぞ。

(B)これなら、テキストや画像を隠したPDFを別ファイルとして作り直さなくてすみますね。

(A)そのとおり。

(B)また、セキュリティを掛けたいPDFが複数ある時には、「保護された電子封筒を作成」という機能でPDFを1つに束ねて、まとめてセキュリティを掛けることもできる。

(A)至れり尽くせりですね。

(B)そのとおりだ。いろいろと試してみるといいよ。

(A)はい、先輩。ありがとうございました!

パソコンやモバイル、タブレットなど様々なデバイスの画像

(メリット1)PDFを開くためのパスワード設定

Acrobatを使用すれば、PDFを開く際のパスワードを設定できます。パスワードを知っている人しかPDFを表示できないので、安心した運用ができます。

PDFのセキュリティ設定で閲覧や編集パスワードを設定できるキャプチャ画面

PDFに対して、閲覧や編集のパスワードを設定できます。

「Acrobatを使ってみたいけど、契約していない…」という方には、無料かつブラウザー上でパスワードを設定できる Acrobat オンラインツールをおすすめします。

(メリット2)Acrobatのセキュリティ機能

PDFを開く際のパスワード設定だけでなく、Acrobat DCを使用することで、印刷、コピー、編集の権限を制限できます。例えば、「編集は不可だけど、印刷はOK」といった具合です。なお、PDFの発行元を保証する証明書を付けたり、複数のPDFに同じセキュリティ設定を行うこともできます。

文書を開く、あるいはPDFの印刷・編集など各種権限を設定する画面のキャプチャ

文書の印刷および編集の権限の設定と、そのパスワードを設定できます。

(メリット3)Acrobatの墨消し機能

PDF内の伏せておきたいテキストや画像は、Acrobat「墨消し」機能を使って黒く塗りつぶすことができます。特定のワードを検索して、一気に墨消しすることも可能です。まだ公開できない情報のみ、隠すことができるので、効果的なPDF運用が可能です。

Acrobat DCの墨消し機能をつかって指定した箇所が黒く塗りつぶされているキャプチャ画面

Acrobatの墨消し機能を使えば、任意のテキストや画像を墨消しできます。

(メリット4)Acrobatの電子封筒機能

保護された電子封筒を作成」という機能を使用すれば、複数のPDFを1つに束ねて、まとめてセキュリティを設定することができます。ファイルごとではなく、複数ファイルにまとめてセキュリティを設定したい場合に便利な機能です。

Acrobat DCの保護された電子封筒作成のキャプチャ画面

Acrobatでは、複数のPDFを束ねて、保護された電子封筒を作成することができます。

セキュリティを意識して作業しよう

現在、メールやクラウド等、インターネットを介してファイルのやり取りを行うケースが多く、皆さんも日常的にファイルのやり取りをしていると思います。しかし、まだまだセキュリティに関心の低い方が多いのも事実です。とくに社外秘の資料等をやり取りする場合には、情報が漏洩してしまうと会社の信用が落ちることにも繋がります。

Acrobatを使えば、目的に応じたさまざまなセキュリティを適用できます。どのようなセキュリティを掛けることができるのかを理解して、文書の内容に応じた運用をしましょう。PDFにセキュリティを掛けておくことで、安心してやり取りできます。

参考動画URL

【Adobe Acrobat ことはじめ】11. セキュリティ機能

【Adobe Acrobat ことはじめ】12. セキュリティ機能 その2