Adobe Digital Economy Index 〜 ホテル予約はパンデミック前の水準を上回るも、航空券予約の伸びは鈍化~

アドビが発表した最新の調査結果に含まれる米国の旅行データおよびトラベル消費に関するインサイトをご紹介します

By Adobe Comms

Posted on 07-01-2021

一夜にして全ての旅行が止まってから1年が経った今、航空会社とホテル業界に注目が集まっています。ワクチン接種の拡大と消費者の安心の回復により、一部では抑圧されていた需要を解放するような消費が生まれていますが、出張などビジネストラベルには回復が見られず、2021年1月以降に確認された回復の兆しは鈍化し始めています。このブログでは、アドビが発表した最新の調査結果に含まれる米国の旅行データおよびトラベル消費に関するインサイトをご紹介します。

2021年5月の国内線フライト予約によるオンライン支出は、前月(2021年4月)から4%減少の51億ドルでした。新年の1月から順調に上昇していたフライト予約の伸びが、5月になって初めて停滞したことになります。64億ドルの消費があった2019年5月と比較して、2021年5月の消費額は大幅に減少(20%)しています。消費者による過去のフライトクレジット(欠航やキャンセルによる払い戻しを現金ではなくクレジットとして受け取ったもの)の行使が収益に影響しています。

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2021年1月から5月までにおいては、国内線に合計212億ドルが費やされており、2019年の同時期の329億ドルに比べて35%減少しています。

企業がビジネストラベルの再開に慎重を期していることと、未だに消えない消費者のためらいが、回復への道のりを長引かせています。アドビが米国の消費者1,000人以上を対象に行った補完調査によると、今後6か月間に仕事で旅行を予定している人はわずか11%でした。また、29%がまだ安心して旅行できないと回答しています。

一方、ホテルの予約は、フライトよりも早く回復しています。2021年4月は、予約件数が2019年の水準を上回った(2%)最初の月となりました(続く5月では1%上回りました)。アドビの調査では、57%が安心してホテルに泊まれると感じ、58%が今後6か月以内に旅行する際はホテルに宿泊すると回答しています。シェアリングエコノミーの価格が上昇する中、消費者はホテルや慣れ親しんだ設備に再び関心を寄せています。

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その他のAdobe Analyticsによるインサイトは以下の通りです。

人気の旅行先トップ10(米国内):フライト予約の到着地を集計すると、今夏はハワイがトップで、モンタナ州ボーズマン(イエローストーンから車で90分)がトップ5に入っています。

  1. マウイ島(ハワイ州)
  2. コナ島(ハワイ州)
  3. カウアイ島(ハワイ州)
  4. ボーズマン(モンタナ州)
  5. ホノルル(ハワイ州)
  6. ナンタケット(マサチューセッツ州)
  7. オーランド(フロリダ州)
  8. フォートマイヤーズ(フロリダ州)
  9. リッチモンド(バージニア州)
  10. ラスベガス(ネバダ州)

人気の旅行先トップ10(米国以外の海外):国ごとに異なる規制があるため、ロンドンなどの人気旅行先はまだランクインしていません。代わりに、米国の旅行者は近場で、メキシコ、プエルトリコ、ジャマイカなどに出かけています。とはいえ、アドビの調査によると、今後6か月以内に海外旅行を予定しているのは全体のわずか8%です。上位の旅行先は以下の通りです。

  1. カンクン(メキシコ)
  2. サンファン(プエルトリコ)
  3. バハ(メキシコ)
  4. モンテゴベイ(ジャマイカ)
  5. プエルトバジャルタ(メキシコ)
  6. サンティアゴ(ドミニカ共和国)
  7. サンタドミンゴ(ドミニカ共和国)
  8. オラニエスタッド(アルバ)
  9. セントトーマス(米領ヴァージン諸島)
  10. カナ(ドミニカ共和国)

フライト料金:2021年5月時点では、まだデフレ傾向(2019年5月と比較して8%減)が続いていますが、価格は徐々に上昇しています。2021年4月の価格を見ると、2019年4月に比べて13%低下しています。価格のさらなる上昇を懸念して消費者が「購入」ボタンをクリックする傾向が高まっているため、フライトのコンバージョン率が2019年5月と比較して2021年5月に大幅に上昇(17%)しています。

ホリデー旅行の予約状況:2020年のロックダウンで多くの消費者が旅行の機会を逃したため、多くは休日の計画を早期に固めています。2021年11月と12月のフライト予約は、2019年の同時期と比べて30%と大幅に増加しています。

トラベル関連商品の動き(Eコマースのインサイト):より多くの人々が旅行を再開するのに伴い、他のカテゴリーの成長も促進されています。2021年5月のスーツケースの売上は、2019年5月と比較して9%増加しました。水着は40%と大きく跳ね上がり(ハワイやメキシコなどの場所が人気の旅行先の上位にランクイン)、キャンプ用品は130%と大幅に増加しています(モンタナ州ボーズマン近郊のイエローストーンも国内の人気旅行先の上位にランクイン)。

車での移動が活発に:消費者が車で旅行するケースが2年前と比較して増えています。2021年5月の自動車部品の売上高は、2019年5月の水準に比べて161%と大幅に増加しました。また、アドビの調査によれば、ごく少ないビジネス旅行者のうち53%が車で、37%が飛行機に乗ると回答しています。

分析及び調査方法について

Adobe Digital Economy Index(DEI)は、米国の上位10の航空会社のうち6社、上位10のホテルのうち8社を含む、旅行、レジャー、ホスピタリティサイトへの1,500億件以上の訪問をカバーするAdobe Analyticsによる分析に基づき、この種のテクノロジー企業による調査のなかで最も包括的なインサイトを提供します。コマース分野では、Adobe Analyticsによる米国の小売サイトはの1兆回以上のアクセスと、18の製品カテゴリーにおける1億以上のSKUを対象としています。補足調査の結果は、2021年6月2日〜6月6日に実施された、米国の1,000人の消費者(18歳以上)からの回答にもとづいています。

*本記事は、アドビが2021年6月21日に投稿したブログの抄訳です。

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