互いが尊重する社会をビジュアルで表現:力を合わせて世界をよりすばらしいものに

イメージ:Adobe Stock/rob z

By Adobe Stock Japan

Posted on 07-16-2021

アメリカの現代社会を風刺する「孤独なボウリング」と呼ばれる社会問題(コミュニティーの崩壊と再生)に対応するため、多くの人々がその方法を模索してきました。まずはコミュニティとは何かを理解し、各自が持つ価値感、アイデンティティ、相手に対する配慮といった感覚を進化させることで巧みに共存する道をたどってきたように思えます。製造業の台頭は、労働運動の先駆けである労働組合のベースを築き、女性の社会進出は、保育、教育、および家事へのアプローチも大きく変えていきました。そして、インターネットは、コミュニケーションと情報共有の方法を根本的に変化させました。Adobe Stockチームは、今年のクリエイティブトレンドを特定するにあたり様々な調査を行っていますが、変革、レジリエンス、およびコミュニティというテーマが繰り返し出現していることに気づきました。そして今、クリエイティブ業界全体で、アーティスト、デザイナー、およびマーケティング担当者が、相互支援という考え方に深く思いを巡らせていることに注目しました。

Adobe Stockのビジュアルトレンドである「思いを分かち合う(Compassionate Collective)」とは、自分が何者であり、2021年のこの世界をいかに共有するかを再考することです。このトレンドでは、「コミュニティ」と「感情的つながり」に重点を置いています。また、私たちの日々の生活が、多くの個別のコミュニティに根差し、共感、熱意、思いやりを取り戻した世界中の人々が、どのようにつながり、お互いが関わりを持っていくかについても注視していきます。

私たちが今求められていることは、家族や友人など、自分たちに直接関わりのあるコミュニティだけでなく、私たちを取り巻くより大きな社会にも目を向けることです。同じ町の住人、会社の同僚、ボランティア仲間、教会や地域のビジネスに従事する人達は、家族と同様、人類が繁栄するために重要な役割を担っています。つまり「思いやりのある集団」はこういった身の回りの人たちに焦点を当てたビジュアルトレンドだといえるでしょう。このトレンドにフィットするビジュアルは、感情を揺さぶるような表現でコミュニティの様々な側面が描かれた作品が求められます。また、マーケティング担当者はこのトレンドをキャンペーンで利用する様々な方法を見出しています。

コミュニティの繁栄

私たちが普段見聞きするトップニュースは、世界的な危機に溢れています。しかし、これらの課題に直面し、リーダーシップの不在を埋めるために立ち上がった草の根コミュニティにスポットライトが当たることはほとんどありません。これらの運動は地域活動に根差しており、住民が直面している特定の問題に焦点を当てているからです。現在、この種の社会活動を正確に描写したビジュアルは、コンテキストのあったブランドキャンペーンと組み合わせることで強力な効果を発揮します。

貧困による食糧不足で大きな打撃を受けたニューヨークでは、地元の活動家たちが地元での食品の再分配を支援するコミュニティフリッジ(公共冷蔵庫)を組織しています。これは飢餓問題は身近な社会問題であり、かつ、その解決策が各自の自宅の冷蔵庫にあることを教えてくれています。また、アドビは国連環境計画(UNEP)およびThe Ocean Agencyと連携し、Ocean Leagueと呼ばれる世界的な意識向上キャンペーンを実施。海洋保護に関する意識の向上や支持のとりまとめと、気候変動に対する政策への影響力の増大を目指しています。

「思いを分かち合う」というこのテーマは、こういったの組織や運動の取り組み、とりわけ困難な問題を前にしても私たちが無力でないということを想起させます。そして、私たちの地球への愛と、共通する人間性に根差しており、コミュニティベースのボランティア作業、例えば、近隣のゴミ拾い家作り食料配給所寄付活動を表現するビジュアルに重点を置いています。

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イメージ:左:Adobe Stock/Wavebreak Media 右:Adobe Stock/Hero Images

ともに暮らし、ともに働く

大学卒業後しばらくしてルームメイトと暮らしたり、世代間同居世帯に入居したりなど、共同生活を選ぶ人が増加しています。

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イメージ:Adobe Stock/Hero Images

経済的必要性やライフスタイルの選択に加え、COVID-19のパンデミックが大きな要因となったのは間違いありません。世界中でコミュニティ集団を中心としたスペースの中で暮らし、働くことを選択する人々が増加しています。中国では、建築家が、共同生活は自由をもたらし、持続可能で、充実しているという考え方にもとづいて建築された新しいコリビングスペース(Co-Living Space)」の流れを生み出しました。The Collectiveなどの組織は、急速に都会化が進む世界で環境に優しく、倫理的に暮らす最適な方法としてコリビングを提唱しています。

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イメージ:Adobe Stock/Hero Images

このビジュアルトレンドの中心にあるコンセプトは、単に利便性や必要性といった理由だけでなく、目的を持ち、意識して、ともに暮らして働くという感覚です。制作活動やキャンペーンに活用する場合は、宿題などの課題、編み物などのアクティビティ、ジョギングなどのエクササイズなどの日常的な慣習を人々が一緒におこなっているビジュアルを用いることで、このテーマ性を表現できると思いますので、クリエイティブに取り入れる際は検討してもらえればと思います。

また、自分を見つめ直し、自分にとって何が問題であるかを考える時間が増えた1年を経て、アートの共同制作アウトドアヨガなど、心と体を豊かにする活動に参加する人々の姿もこのトレンドにマッチする表現とおもいます。

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イメージ:Adobe Stock/Trevor Adeline/Caia Image

会話の変化

過去数年間にわたり、社会の最も大きな変化のいくつかは抗議活動や集団行動によってもたらされてきました。Black Lives Matterなどの運動は、国内および世界的な危機に対する答えであるといえるでしょう。このような運動は地域分散化路線に即して形成され、その中心にあるのは地域コミュニティと草の根活動です。

ブランドの注目度は高まってきています。これまで、多くのCEOやその他のリーダーは、論争の種になる恐れのある問題の解決を避ける場合もありましたが、今日の顧客は消費者の選択を倫理的な関心の延長線として捉えていることを認識しています。Ben & Jerry’sなどは、企業アクティビズムの長い歴史を持ち、広く愛されている企業ですが、Colors of ChangeやNAACPなどの黒人および有色人種の支持団体と連携し、人種間の平等についてしっかりとした明確なスタンスをとっています。

このビジュアルトレンドは、このような集団的ニーズを満たす個人の責任感に対応しています。トレンドを通して気づくこと、それは、あらゆる集団デモは露呈した不法行為を解決しようとする必要に迫られた個人の集まりであるという事実です。ソーシャルメディアによって、社会的活動とのまったく新しい種類の関係が生まれました。これにより、人々は、Facebookや、Instagramのストーリー、またはTwitterのフィードで、集団行動の情報、リソース、ガイドを配布できます。ボランティアの研修および寄付を訴えるグラフィックスのソーシャルメディアテンプレートもここには含まれています。

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イメージ:左:Adobe Stock/paul_craft、右:Adobe Stock/Aleksandra Jankovic/Stocksy

支援者に光を

昨年、苦しい1年を経験した私たちにとって、目の前の問題に対して楽観的でいることは簡単ではありません。前進の速度は非常に遅く感じられます。

しかし、世界では多くの企業がこれまで以上に慈善活動に取り組んでいます。ビジュアルトレンド「思いを分かち合う」は、問題を乗り越えるための行動に重点を置いて活動している人々が決して少なくないという事実を私たちに教えてくれます。このトレンドで描かれているビジュアルは、共感、コミュニティ、およびモラルの力を共有するのに役立つことでしょう。Rogers氏の言葉を引用するなら、ビジュアルを使用して支援者に光を当てることができるのです。

いかがでしたでしょうか?Adobe Stockのキュレーションギャラリーで「思いを分かち合う」をご覧いただき、クリエイティブ制作のヒントとしてお役立てください。

Adobe Stockでは現在初月無料でサブスクリプションプランが利用いただけるキャンペーンを継続中です。豊富なコンテンツはきっと様々な場面でご利用いただけるはずです。また、Creative Cloudと一緒に使うことで効率よくクリエイティブ制作を行っていただけるため、PhotoshopやPremier Pro, Illustratorなどをよく利用される方には最適なストックフォトサービスです。

また、身の回りにある課題やメッセージをビジュアルで伝えたい方は是非 Adobe Stockのこのコントリビューターとしてその作品を投稿ください。皆様の力強い作品をお待ちしております。

この記事は2021年6月14日に Brenda Milisにより作成&公開された Depicting the Compassionate Collective: building a better world together の抄訳です。

Topics: Adobe Stock, クリエイティブ, ビデオ, フォト, ビジュアルトレンド,

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