【イベント】College Creative Jam 2021最終審査員・講師のご紹介

College Creative Jam 2021にご参加いただく最終審査員の皆様、講師の皆様をご紹介いたします。

多くの皆様のご協力により、8月20日にキックオフを迎えるCollege Creative Jam 2021。今年は「気候変動問題」をテーマに課題が出題され、学生たちはチームを組んでミッションに取り組みます。ここでは、最終審査員と講師の皆様をご紹介。さらに、課題出題者であるパタゴニア日本支社 環境社会部門 アクティビズム・コーディネーターの中西 悦子さんにお話をうかがいました。

Adobe College Creative Jam 2021最終審査員

イベント最終日のFinaleにて審査員を務めるゲストの皆様をご紹介します。

昨年もご参加いただいたパタゴニア日本支社の中西 悦子様に加え、今年は株式会社電通の高草木 博純様、株式会社フェリシモの吉田 綾貴子様にも最終審査員としてご参加いただきます。

Adobe College Creative Jam 2021 講師紹介

今年のイベントでは、学生は講師からのレクチャーやワークショップを通して作品制作を進めます。各セッションの講師の皆様をご紹介します。

株式会社メンバーズの高見沢 直樹様には未来創造型思考を用いたワークショップ

Futures Design Workshopにて講師としてご登壇いただきます。オランダを拠点とするデザイン研究者、井上 史郎様にはResearch Phaseの講師、フリーで活躍されるUser Experience Consultantの中井 喜恵様にはPrototype Phaseの講師、株式会社メンバーズの大久保 達哉様にはDesign Phaseの講師としてご登壇いただきます。

課題出題者 パタゴニア中西様インタビュー

今年の課題出題者であるパタゴニア中西さんから、キックオフを目前に控えた学生へ向け、メッセージを頂きました。

初めに、中西さんのお役職である「アクティビズム・コーディネーター」についてお聞きしたいと思います。

中西さん その説明には、まずはパタゴニアという会社について簡単に紹介しておく必要があります。当社のミッション・ステートメントが「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む」に書き換えられたのは2018年末のこと。その背景には、ゲリラ豪雨や海洋生態破壊、海面上昇による国土浸水など、気候変動を巡るさまざまな問題の顕在化がありました。こうした中、従来の環境負荷軽減の取り組みを全面的に見直す必要を感じたことが、ミッション・ステートメントを更新した理由です。

とはいえ、気候変動という地球規模の課題に一企業でできることには限りがあります。取り組みに応じて、ステークホルダー間の利害を調整し、対話を通して次のステージに進む道筋を共創していくことが私たちアクティビズム・コーディネーターの役割です。

例えば、山口県上関町では、環境保護団体と研究者、さらに環境に関心を持つ多くの人々を結び、海洋保護活動を継続的に行っています。ちなみに当社には「環境社会部門」というあまり聞きなれない名前の部署があるのですが、私はそこに所属するアクティビズムチームの責任者を務めています。

青いシャツを着ている女性 自動的に生成された説明

パタゴニア日本支社 環境社会部門 アクティビズム・コーディネーター 中西 悦子さん

中西さんには、昨年開催された第一回のCollege Creative Jamにも審査員として参加いただいています。その経緯について教えてください。

中西さん アドビさんが学生向けデザインコンペを新たに開催する際、当社の環境社会部門にも声が掛かったことがきっかけです。実は昨年は当社も「クライメート・アクティビズム・スクール」という環境保護に関する学生向けイベントを主催するなど、若い世代に向けた働きかけを強化しようとするタイミングだったこともあり、すぐに協力を決めました。

その流れで今年は出題者としての参加に至ったわけですね。では話題を少し変えて、中西さんから見てアドビのCollege Creative Jamの意義はどのあたりにあるのでしょう?

中西さん 社会問題に関心が深い学生ではなく、どちらかというとクリエイティブやテクニカルな課題に関心を持つ参加者が多いことがその面白さだと思います。

いわゆる技術職を目指す学生が社会課題に関心を持つ機会は、特に日本の場合、決して多くありません。そうした中、これまで気に掛けたことがないような課題に出会い、自分たちが持つスキルを使ってその解決を目指す取り組みは、発表されたアイデアの面白さ、新鮮さもさることながら、参加された皆さん自身にとっても後々必ず生きてくるように思いました。

College Creative Jamは、チームで課題解決の道筋を考え、Adobe XDで発表するという流れで行われます。チームによる取り組みやクリテイティブツール活用の意義を中西さんはどう考えますか?

中西さん チームで取り組むことの意義は、そこに対話が生まれることです。対話にはイノベーションを生む力があると私は感じています。特に若い世代にとっては、チーム活動を通し、多様な声を一つにまとめていく体験はとても大きな意味を持つと思います。

また社会問題への取り組みでは、情報をより多くの人と共有することも重要です。気候変動問題についても、明らかになったことがらをより多くの人々にわかりやすく伝えていくことが今後さらに大切になるはずです。そういう意味で、デジタルクリエイティブツールの活用は今後さらに意味を持つと思います。

最後に、参加される学生の方々へのメッセージをお願いします。

中西さん 気候変動というテーマは大きすぎて実感がないという方も多いはずです。でも今始めなければ、将来世代の負担がより大きくなることは間違いありません。この機会にぜひ自分なりに考えてみてもらいたいと思います。

学校で学ぶことのないカーボンニュートラルの視点の広がりや社会参加の道筋の多様化という意味でも面白い経験になるはずです。「自分ならこう考える」という若い世代ならではの新鮮なアイデアを期待したいですね。

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