Accenture ProductionsがAdobe Creative Cloudで動画制作を強化

デジタルコンテンツに対する需要はこの10年で増加の一途をたどっていますが、コロナ禍がその傾向を大きく後押ししました。企業が急激にバーチャルイベントとデジタルアウトリーチへの移行を進めたためです。各チームが以前からデジタルスペースを使用してクライアントと交流し、世界中でソートリーダーシップを推進していたアクセンチュアでも同様です。

そうしたデジタル業務の多くは、アクセンチュアの動画・配信グループであるAccenture Productionsによって行われています。動画、ライブ配信、事前収録イベントなどに対する需要の高まりから、過去6年間で同チームの業務は大幅に増加しました。

Accenture Productionsのコンテンツストラテジー・オペレーションズ担当責任者であるマーク・ヨーダー (Mark Yoder)氏は次のように述べています。「この1年で当社のチームは、250件のライブ配信や収録に加えて、120件の編集プロジェクトに携わりました。バーチャルイベントへの新たなアプローチを模索している中で、需要が非常に高まっています。私たちは、進化し続けるコンテンツ要件に対処するだけでなく、できる限り速やかにプロジェクトを完了させるためにグローバルなチームの足並みをそろえなければなりません。」

Accenture Productionsはその需要に対応するために、アクセンチュアの高い水準を満たすコンテンツの開発と提供をサポートできるテクノロジーとソリューションを採用する必要があります。それと同時に、各ツールは、社内外のチームのシームレスなコラボレーションを促進し、最大限の効率を実現するものでなければなりません。アドビのプラチナパートナーであるアクセンチュアの各チームは、クリエティブプロジェクトでAdobe Creative Cloudアプリを活用しています。

Accenture Productionsのクリエイティブディレクターであるシャニー・パウルス(Shanae Paulus)氏は次のように述べています。「当社では、ライブ配信イベントからストーリーボードまで、毎日Adobe Creative Cloudアプリを使っています。このアプリのおかげで、関連性の高い豊富なコンテンツを、クライアントが求めるスピードで提供できています。」

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Adobe Stockからデザインに着手

デザイナー、モーショングラフィックスアーティスト、エディター、プロデューサーなど、Accenture Productionsのチームメンバーは全員、Adobe Creative Cloudアプリを使用して作業しています。多くのプロジェクトが、Behanceにインスピレーションを求め、Adobe Stockで画像やイラストを入手し、ムードボードを作成することから始まります。ムードボードは、クライアントの期待に沿う動画やプロダクションのコンテンツとトーンを作り上げるのに役立ちます。次にデザイナーが、Adobe InDesignでストーリーボードを作成し、ムードボードで詳細に説明します。

そしてアーティストが、Adobe PhotoshopAdobe Illustratorで販促資料を作成します。多くのデザインが、Adobe Stockの画像を基に制作されています。

パウルス氏は次のように述べています。「Adobe Stockで作業すると、いくつものプロジェクトに取り組む上でかなりの時間の節約になります。Adobe Stockなら、自分のアイデアに合った、デザインのベースに使用できる画像が見つかります。何時間もかかる作業を省けるため、あらゆることを一から構築する代わりに、クリエイティブの細部に時間をかけることができます。」

Accenture Productionsのクリエイティブプロデューサーであるスコット・フレミング(Scott Fleming)氏はそれに同意し、Adobe Stockにはフィルタリングツールのよう利点があると付け加えました。「色や被写界深度などを調整できます。近いけれど少し違うという画像を見つけたら、類似検索機能を使ってさらに検索し、求めているとおりの画像をすぐに見つけられます。」

オンラインでのシームレスな動画レビュー

デザイナーの画像は、モーショングラフィックスデザイナーとアニメーターに渡され、Adobe Premiere ProAdobe After Effectsで動画が作成されます。ラフカットが完成したら、Accenture ProductionsがAdobe Premiere ProでFrame.ioの拡張機能を使用して、クライアントやステークホルダーと制作物を共有し、レビューが可能です。

パウルス氏は次のように述べています。「Frame.ioは、クライアントが動画に直接描画したりコメントを書き込んだりできるため、レビューに最適な機能です。会議を調整して動画を共有したり、コメントのタイムスタンプに合うメールを探し出したりする必要がありません。Frame.ioによって、すべてのフィードバックをPremiere Proで得られます。」

それに続けてフレミング氏は、「Frame.ioのバージョン比較機能は、動画での作業に役立っています。2つのバージョンの動画を並べて、すべてのフィードバックが最新バージョンに反映されているかどうか確認することができます」と語っています。

Premiere ProとAfter EffectsにおけるFrame.ioの機能についてはwebサイトをご覧ください。

リモートコラボレーターとつながる

デザイナーとコンセプトアーティストがプロジェクトを構築する際、Creative Cloudライブラリを活用して承認されたアセットや完成したアセットの中心となるハブを作成することもできます。クリエイティブがどこで作業していても、ライブラリの中から最新バージョンの画像やベクターなどの要素を見つけられるため、最新バージョンの要素をコラボレーターにメールで送信する手間がなくなり、混乱が生じるのを避けることができます。

フレミング氏は次のように説明しています。「シカゴのデザイナーがAdobe Illustratorでエレメントを作成し、Creative Cloudライブラリにアップロードすると、即座にダブリンのモーショングラフィックスアーティストが確認できます。アセットを整理してコラボレーションを効率化できるため、当社のグローバルなチームに適しています。」

アクセンチュアのデザイナーはAdobe Substanceを活用し始めたばかりですが、3D要素をパイプラインに追加できることから、チームの期待が高まっています。3Dを使用すれば、Accenture Productionsは将来的にバーチャル・リアリティやメタバースのイベントの展開も可能になります。

米国中西部への注力

アクセンチュアは多国籍企業ですが、より良いサービスをクライアントに提供し、オーディエンスとつながるために、現地の地域社会や市場にも参画しています。米国中西部を担当しているアクセンチュアのマーケティング・コミュニケーション チームは、シカゴミネアポリスデトロイトなどの10大市場におけるアクセンチュアのブランドプレゼンスと地域社会との密接なつながりを取り上げた一連の動画制作で、Accenture Productionsにコラボレーションを求めました。

ヨーダー氏は次のように説明しています。「それぞれの動画がアクセンチュアからのラブレターであるという趣向でした。各都市を働きやすく暮らしやすい場所にしている特徴を把握したいと考えていましたが、その一方で、効率化を図るためにプロジェクトをある程度テンプレート化したいとも思っていました。」

そこで、標準テンプレートが作成され、それぞれの地域社会の中核的な特徴を捉えられるように、コピーライターとデザイナーが大部分のセクションでナレーションと映像を編集できるようにしました。Adobe Stockは特に、各都市を象徴するさまざまな画像や動画を見つける必要があったデザイナーの役に立ちました。

フレミング氏は次のように述べています。「Adobe Stockには詳細なメタデータがあるため、検索する時間が大幅に短縮されました。スクリプトのキーワードや『デトロイトのランドマーク』といったフレーズで検索が可能でした。Adobe Stockは、私たちが注目を集めたかった地域社会をよく表している人物や場所を表示してくれたため、ほぼ検索ツールのように使用できました。」

パウルス氏は次のように語っています。「当社のリーダーは常々、優れたコンテンツを作成してストーリーを伝える必要があると言っています。それを実現するためには、適切なツールでクリエイターを支援する必要があります。Adobe Creative Cloudは、私たちが時代を先導し、場所を問わずオーディエンスをつなぐクリエイティブなストーリーテリングに重点的に取り組めるようにしてくれました。」

Adobe Creative Cloudの詳細についてはwebサイトをご覧ください。

*本記事は、アドビが2022年5月5日に投稿したブログの抄訳です。