DX道場 ~Web解析概要編~ ④Adobe Analyticsの特徴

アドビのカスタマーサクセスチームは、Adobe AnalyticsやAdobe Targetをはじめとした、Adobe Experience Cloud 各種製品を使い始めた方向けのコースを中心とした無償オンラインセミナー『DX道場』を定期的に開催しております。このシリーズでは、DX道場の内容を各テーマに沿ってご紹介します。今回は、アドビが提供するWeb解析ツール「Adobe Analytics」の特徴についてお届けします。

Adobe Analyticsの特徴

Adobe Analyticsは、顧客行動の全てを収集し、顧客体験向上のアクションに繋げるための分析・レポーティングが可能なWeb解析ツールです。Adobe Analyticsを使用することで、以下の様なサポートを得ることができます。

◎インサイトを結果につなげる

マーケティングデータを統合し、パーソナライズされた顧客体験、効果的な広告・コンテンツ配信をサポート

◎新しい機会の創出

インサイト獲得に必要な360度の顧客データの統合、予測分析やクロスデバイス分析をサポート

レポーティング機能:分析ワークスペース

Adobe Analyticsの最も中心的な機能が、「分析ワークスペース」です。ユーザーはこの「分析ワークスペース」を使用して、レポート作成や分析を実施することが可能です。

特徴

ドラッグ&ドロップなどの直感的な操作でクロス集計や複数レポートの集約などを実現

提供価値

・学習コストが低く、誰でも簡単に分析ができる環境を構築可能

・ビジネス状況をすぐに分析し、データに基づく意思決定と改善活動を早期に実現

また「分析ワークスペース」内には、以下のような様々な機能が統合されています。

・アクションに至るまでのユーザー行動の顧客体験分析機能

・クリックマップツールを含む20種類以上の視覚化機能

・分析作業を効率化するAdobe Sensei (AI) の各機能

・アドビ製品を含む様々な製品とのデータ連携機能

顧客体験分析機能: フロー分析、フォールアウト分析

顧客体験分析機能の代表的なものとして、「フロー分析」「フォールアウト分析」という二つの機能があります。これらの機能を使用することにより、ユーザーのカスタマージャーニーを視覚的に表示し、そこからサイト内の課題箇所・改善すべき場所を見つけ出すことができます(上図左がフローレポート、右がフォールアウトレポート)。

特徴

・特定期間の複数訪問の分析を訪問・訪問者単位で実現

・様々なディメンションやセグメントと組み合わせた多角的な分析が可能

提供価値

顧客のカスタマージャーニーやコンバージョンファネルの分析を瞬時に実行可能

※「フロー」と「フォールアウト」それぞれの詳細な特徴や使用方法に関しては、次回記事より連載予定の『DX道場~ワークスペースの基本編~』にてご紹介します。

Adobe Sensei (AI) の機能例①: 異常値検知 + 貢献度分析

『Adobe Sensei』という人工知能(AI)を活用した機能の一つ、「異常値検知」「貢献度分析」についてご紹介します。「異常値検知」では、指定した期間内のデータのうち、日々のデータトレンドから逸脱するような異常値をAdobe Senseiが検知し、上図の様に折れ線グラフ上で白い丸で表示します。そして「貢献度分析」で、その異常値の原因をAdobe Senseiが自動的に分析し、その結果をレポートします。

特徴

・日々のデータトレンドに対し、想定よりも上昇/下降しているかを高精度かつ瞬時に検知

・蓄積された全てのデータを網羅的に計算し、異常値の原因とみられる特徴をワンクリックで自動分析

提供価値

マーケターへの気付きから分析の切り口の提案までを一貫してサポート

**・**アラート機能と組み合わせ、分析時間の短縮や最短で適切なアクションの実行を実現

※ご契約SKUが「Adobe Analytics Select」の場合、貢献度分析はご利用出来ません。

※ご契約SKUによって貢献度分析の実行回数に制限があります。

Adobe Sensei (AI) の機能例②: アトリビューション分析

「異常値検知」「貢献度分析」と同様、Adobe Senseiを活用した機能として代表的なものが、「アトリビューション分析」になります。この機能では、コンバージョンに貢献した経路をAdobe Senseiがタッチポイント別で分析し、その結果を様々なビジュアライゼーションでレポートします。

特徴

・マーケティングチャネルやページなど、様々な切り口でアトリビューション分析が可能

複雑なアトリビューションモデル(貢献度の評価方法を決めるルール)の相互比較を指定した期間で柔軟に表示可能

複数チャネルで流入する顧客行動を訪問者・訪問別、期間別でAdobe Senseiが瞬時に分析

提供価値

各施策のコンバージョンへの貢献度を正しく把握し、適切なアクションに繋げることが可能

Adobe製品間の連携: A4T

最後に、製品間の連携機能として「A4T(Analytics for Target)」をご紹介します。「A4T」は、Adobe AnalyticsとAdobe Targetの連携機能であり、この機能を使用することにより、どちらかのツールを単体で使用した場合よりも更に効率良く、施策のPDCAを回していくことが可能となります。

特徴

Adobe Analyticsで作成した指標・セグメントをAdobe Targetに連携したテストの実施

・テスト結果をAdobe Analytics上で評価しさらに深堀り分析が可能

提供価値

施策の立案から実行までのプロセスを効率化し、適切なアクションに繋げる

※A4Tを使用する際は事前にプロビジョニング申請する必要があります。

まとめ ~Adobe Analyticsの特徴~

この記事では、アドビが提供するWeb解析ツール「Adobe Analytics」のコンセプトや機能面の特徴についてご紹介しました。

直感的な操作が可能なレポーティング機能や顧客体験分析機能、そしてAdobe Senseiを活用した自動分析機能など、Adobe Analyticsには様々な機能が備わっています。これらの機能を使用することによって、顧客体験向上のアクションにつながる分析やレポーティングが可能となります。

次回の記事より、ワークスペースの基本的な操作方法等のご説明が中心となる『ワークスペースの基本』コースの内容をご紹介します。第一弾では、『ワークスペースとは?』についてお届けいたします。

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