クリエイティブの未来はAdobe Fireflyにあり〜新次元の創造性を解き放つ生成AIの新機能をご紹介
Adobe Fireflyで生成
Adobe Fireflyは、デザインスキルの有無を問わず、誰でも簡単なテキストプロンプトでアイディアを形にすることができ、ユーザーはこの力を通じて夢を描き、楽しみ、表現することが可能です。事実、3月の初代モデルのベータ版リリース以来、30億枚を超える画像が生成され、Adobe Fireflyは記録的な短期間で世界で躍進する商用利用にも安心な画像生成AIモデルとなりました。
Adobe Fireflyの開発はユーザーコミュニティからの草の根的なサポートと参加を前提に進められており、クリエイティブな生成AIの理想を実現するために私たちは皆さんからのフィードバックに耳を傾けてきました。この記事では、Adobe Fireflyのこれまでの成果を振り返り、今年のAdobe MAXで発表された主要なアップデート内容をご紹介しながらクリエイティブな生成AIの次の章についてお話します。
Adobe Fireflyのこれまでの驚異的な実績
今年3月にご紹介したAdobe Fireflyはすでに以下のようなマイルストーンを達成しています。
- Adobe Fireflyは現在、Adobe Photoshop（生成塗りつぶし、生成拡張など。この2つはブラウザで動作するAdobe Photoshop web版でも使えます）、Adobe Illustrator（生成再配色）、Adobe Express（テキストから画像生成、テキスト効果など）に搭載され、webブラウザではfirefly.adobe.comでAdobe Firefly web版としても利用可能です。
- Adobe Fireflyのモジュールと機能のほとんどが商用利用にも安心なコンテンツを生成します。個人、ブランド、企業を問わず、あらゆるタイプの商業活動にご活用いただけます。
- Adobe Fireflyは現在、日本語を含む100言語以上でのテキストプロンプト入力に対応しており、Adobe Firefly web版のUIは20か国語に対応しています。
新機能とより柔軟なクリエイティブのコントロール性
今年のAdobe MAXでは、よりすばやく簡単にクリエイティブのビジョンを形にできる新機能をリリースし、Adobe Fireflyはさらに進化しました。その概要を以下にてご紹介します。
Adobe Firefly Image 2 Model
本日提供を開始した新しい生成AIモデル「Adobe Firefly Image 2 Model」では、コントロールの柔軟性と画像品質を大幅に強化しています。キャパシティの拡大と画像生成能力の向上を実現したこの次世代モデルにより、クリエイターはより少ない試行でクリエイティブのビジョンをすばやく簡単に実現できます。また、Adobe Firefly Image 1 ModelとAdobe Firefly Image 2 Modelを切り替えてその違いを実際に確認することもできます。
「テキストから画像生成」の機能強化（ベータ版）
Adobe Firefly Image 2 Model（ベータ版）では「テキストから画像生成」にさまざまな機能が追加され、アイデアの探索や試行がより簡単になりました。これらの新機能はデスクトップとモバイルのブラウザに対応したAdobe Firefly web版で本日からお試しいただけます。
- 生成Match：提示された画像のリストから選択するか、独自の参照画像をアップロードすることで、簡単に特定のスタイルやブランディングを再現した新しい画像を生成できるようになります。1つの画像から共通のルックやフィールに沿ったアセットをいくつでも作成できるため、一貫性のあるコンテンツの大規模な作成や展開が可能になります。
- 写真設定： カメラの手動設定と同様の写真設定を適用、調整することで、より忠実なディテール（肌の毛穴や植物の葉など）の表現、モーションブラーや被写界深度などのエフェクト、よりフォトリアリスティックな画質を実現します。
- プロンプト候補：より優れたアウトプットを素早く生成するための、プロンプトの改善点や言い換えの提案を受けることが可能になりました（現時点では英語のプロンプトに対応）。美しいアウトプットを生み出すようなプロンプトを提案するように開発に注力しています。
- Adobe Fireflyからライブラリに保存して共有： 生成画像とそのプロンプトをAdobe Fireflyのリンクとして直接共有すれば、その画像がどのように生成されたのかを他のユーザーも確認することが可能になります。これにより、共有されたリンクを使用して、ユーザー同士による作品のリミックスや改善が可能になり、コラボレーションが容易になります。また、Adobe Fireflyの生成セッションをAdobe Creative Cloudライブラリに保存しておけば、他のアプリケーションからAdobe Fireflyを再度開いて作業を引き継ぐような共同ワークフローも実現できます。
Adobe Illustrator に搭載：「Adobe Firefly Vector Model」
本日から、Adobe Illustratorデスクトップ版で テキストからベクター生成 が利用できるようになりました。アイコン、シーン、モチーフ、パターンなど、編集可能で拡大縮小自在なベクターアートをシンプルなテキストプロンプトから簡単に生成できる機能です。
ベクターグラフィックのためのアドビ独自の生成AI「Adobe Firefly Vector Model」を搭載し、アドビの何十年にも及ぶベクターグラフィックスと生成AIの専門知識を結集したこの画期的な新機能により、新規プロジェクトをすばやく開始したり、既存のデザインのスタイルに完全にマッチしたグラフィックスを生成することが可能になります。
Adobe Expressに搭載：「Adobe Firefly Design Model」
本日より、テキストからテンプレート生成（ベータ版） もお試しいただけます。この新機能は、何十万もの高品質なAdobe Expressのテンプレートでトレーニングされた新しい生成AI「Adobe Firefly Design Model」を搭載しており、デザインの作成をより簡単に始めることができます。シンプルなテキストプロンプトから瞬時に生成される魅力的なテンプレートをもとに、SNS投稿、チラシ、ポスターなどが数分で作成できます。
テキストからテンプレート生成（ベータ版）が出力するテンプレートは、Adobe Expressで編集可能で、印刷物、SNS、web用など、一般的なすべての縦横比に対応、デザインされたものです。デザインに含まれるコアメッセージのテキストやカラーはオーディエンスに伝わりやすいように自動的に配置、選択されます。
その他のAdobe Fireflyに関するニュース
Adobe Expressの生成塗りつぶし（ベータ版）
さらに、今年初めにAdobe Photoshopでデビューしたばかりの生成塗りつぶしがAdobe Expressユーザーにも提供され、どんなデザインにもシンプルなテキストプロンプトでオブジェクトや人物を簡単に挿入、削除、置換できるようになりました。
Adobe Fireflyで生成
Adobe Fireflyで生成
クリエイティブな生成AIのスタンダードを目指して
Adobe Fireflyはクリエイターのために開発されたアプリで、スキルレベルにかかわらず、すべてのユーザーのワークフローを強化し、クリエイティブのビジョンをより速く、簡単に実現できるようにします。
そのため、クリエイターの選択とコントロールの維持、アウトプットの商用利用の安全性の確保が最も重要だと私たちは考えています。また、デジタルコンテンツの透明性と信頼性を担保すべく、Adobe Fireflyを使用して作成または変更された生成AIコンテンツには、コンテンツ認証情報（コンテンツ認証イニシアチブ（英語）を通じて提供される改ざん検知可能な新しい種類のコンテンツメタデータ）がデフォルトで自動的に添付されます。
生成AIの進化には、フォトグラファー、デザイナー、イラストレーター、映画制作者、マルチメディアアーティストなど、あらゆるタイプのクリエイターを擁するAdobe Stockコントリビューターコミュニティの存在が不可欠です。その実証のため、作品の提供者もこの革新的な新技術の恩恵を受け、実用的なメリットが得られる報酬モデルとしてAdobe Fireflyコントリビューターボーナスを発表しました。
最後に、アドビはAI技術の安全性と責任ある開発に取り組んでおり、有害性やバイアスを助長することがないように、常に厳格なテストを行っています。また、アドビのAI機能にはフィードバック機能が組み込まれており、ユーザーは懸念事項を報告することができます。アドビのエンジニアリングチームは、これらの報告をもとに生成AIの改良を行っています。
Adobe Fireflyでとびきりの作品作りを
この記事でご紹介したAdobe Fireflyの最新機能はすべて、アプリケーションを最新バージョンにアップデートするだけで、既存のワークフロー内で使えます。もちろんfirefly.adobe.comにアクセスして試すこともできます。
アドビは引き続き、Adobe Fireflyに関する皆様のご意見やご感想をお待ちしております。DiscordまたはAdobe Firefly Community forumに参加して、アイデアや作品の共有をいただけると嬉しいです。
この記事は2023年10月10日（米国時間）に公開されたThe future is Firefly: Unlock new levels of creativity with the latest generative AI innovationsの抄訳です。