Adobe MAX 2023:業界パートナーであるMicrosoft、ライカ、ニコン、ピュブリシス グループなどとともに、コンテンツの透明性を促進
Adobe MAX 2023で発表したコンテンツクレデンシャル機能について:各ブランドの取り組みのまとめ
- マイクロソフトはBing Image CreatorのAI生成画像にコンテンツクレデンシャル機能を追加、ライカとニコンのカメラ内でプレビュー
- オンライン文化に信頼と透明性をもたらす「コンテンツクレデンシャル機能」の公式アイコンを発表
- ピュブリシスグループ、消費者キャンペーンに透明性をもたらすクリエイティブとクライアントワークの採用を開始
今日、マイクロソフト、ライカ、ニコン、ピュブリシスグループ といった主要ブランド企業が、デジタルコンテンツの透明性を示す究極のシンボルとなる、コンテンツクレデンシャル機能の新しい公式「透明性アイコン」を採用し、オンラインでの信頼回復に向け、コンテンツ認証情報に世間からの注目が向けられています。
毎日何千もの画像や動画が制作され、世界中のデジタルネットワークに供給される中、この新しいアイコンの発表及び普及は、重要なマイルストーンであり、特に広告やクリエイティブ業界にとっては、クライアントとクリエイティブ作品の認証作業を容易にします。SNS上で大量のコンテンツが共有される中、何が実際にブランドが所有もしくは作成したものなのか、また、複製および複写、あるいは捏造されたものであるかを、コンテンツクレデンシャル機能を通して消費者やメディアが区別するための信頼性と透明性の高い方法として提供します。
主要ブランド企業のコンテンツクレデンシャル機能の活用方法
- マイクロソフトは、Bing Image Creatorで作成されたすべての生成AI画像に、コンテンツクレデンシャル機能を導入しました。この透明電子透かしは、C2PA仕様に準拠しており、オリジナルが作成された日時を確認することができます。また、このコンテンツクレデンシャル機能を、Microsoft Designerでもサポートしていくと発表しました。これにより、Bing Image CreatorとMicrosoft Designerの両方で新しい透明性アイコンが採用されます。
- ピュブリシスグループでは、デザイナー、マーケティング担当者、クリエイターの世界的なネットワークに、アドビとコンテンツクレデンシャル機能をエンタープライズ規模で導入 し、コンテンツのライフサイクルを通じてブランドの信頼性と透明性を確保する「次世代の信頼性の高いキャンペーン」の実現を目指します。
- ライカでは、今年販売予定のカメラモデルにコンテンツクレデンシャル機能のプレビューのデモの搭載を予定しており、 コンテンツクレデンシャル機能がフォトグラファーや消費者にとってどのようなものになるかを示すデモをプレビューします。ライカがコンテンツクレデンシャル機能を将来のカメラモデルにどのように組み込む予定なのか近日中に詳細をお伝えできると思います。
- ニコンのコンテンツ認証機能搭載のサンプルカメラ「ニコン Z 9」に注目:現在開発中で、コンテンツ認証を含む画像証明機能を搭載したニコン Z 9のサンプルカメラが、Adobe MAX 2023で展示を予定しています。ニコンはまた、コンテンツ認証機能がユーザーのワークフロー上で検証できるよう、近い将来、CAIおよびC2PAと連携して開発を進める予定です。
- 本日よりウェブサイト「ContentCredentials.org」をリニューアルしました:ユーザーやクリエイターがコンテンツの認証情報を検証するためのウェブサイトが新しくなりました。詳しくはこちらをご覧ください。
普遍的な信頼性と透明性を高める取り組みが進むにつれ、コンテンツクレデンシャル機能はアドビの生成AIの革新的なエコシステムにおいて不可欠な要素となっています。
アドビは、クリエイター向けの画像生成AIプラットフォーム、Adobe Fireflyを含む独自のツールに、各コンテンツがどのように作成されたかを開示するコンテンツクレデンシャル機能を自動的に添付しており、デジタルコンテンツに信頼性と透明性をもたらしています。コンテンツクレデンシャル機能はまた、Adobe Photoshop、Adobe Lightroomなどの製品にも搭載されており、クリエイターの名前、日付、編集内容、使用したツールなどの情報を添付することができます。
Adobe Creative Cloudの他のアプリではAdobe Firefly web版、Adobe Illustrator、Adobe Expressなどに、対象のコンテンツクレデンシャル機能が追加されます。新しいアイコンと透明性機能を含むコンテンツクレデンシャル機能がAdobe FireflyとAdobe Photoshopでどのように機能するかについては、以下のビデオをご覧ください。
アドビは、コンテンツクレデンシャル機能を通して、コンテンツが何であるかを消費者に理解してもらうための基本的な権利であると考えています。ソーシャルプラットフォーム、オンラインニュース サイト、デジタルブランドキャンペーン、その他多くの場所で、消費者がこの透明性アイコン(画像や動画に組み込むことができる「CR」の文字が入ったミニマルピン)を目にし、食品の栄養成分ラベルを見るように、コンテンツクレデンシャル機能を習慣的にチェックするようになる未来を私たちは思い描いています。 また私たちは、この新しいアイコンが広く採用され、いつの日か著作権のシンボルのようにどこにでもあり、認識されるようになることを期待しています。パートナーやクリエイティブ コミュニティの皆様とともに、今後このような未来の実現に向けて前向きに取り組みを進めていきたいと考えています
生成AI、透明性、オンライン安全性への関心の高まりに後押しされ、ここ数か月の間に、 CEPIC、電通、ハースト、オムニコム、ナショナルジオグラフィック協会、NPR、Photoshelter、ピュブリシスグループといった、多くの新しいメンバーがCAIに加わり、現在CAIのメンバーは約2,000社となりました。CAIの成長は、コンテンツクレデンシャル機能のオープンソースコードに対するコミュニティの関与と会員数の増加を表しています。
私たちはこの未来にとても期待しており、皆さんにご参加いただけることを心から願っています。ファクトチェッカーと消費者がコンテンツクレデンシャル機能を通じてコンテンツとコンテキストの両方を理解できる未来に向けて、ぜひこの取り組みに一緒に参加しご意見をお寄せください。
この記事は2023年10月10日(米国時間)に公開された Adobe MAX 2023: Milestone wave of Content Credentials adoption with industry partners Microsoft, Leica Camera, Nikon, Publicis Groupe, and more の抄訳です。