アドビ フォト製品に追加された最新機能とプラン改定
アドビは、フォトグラファーコミュニティが写真編集のスタンダードとして、Adobe Lightroom と Adobe Photoshop を完璧な一枚の作成や共有のために活用してきてくれたことに誇りを持っています。これまでに、Adobe Camera Rawやカタログ管理システムなどの進化、そして、写真撮影のワークフローを強化するイノベーションを開拓し、HDRからアダプティブマスキング、AIを活用した機能まで、フォトグラファーのクリエイティブプロセスを向上する革新的なツールでフォトグラファーの限界を押し広げてきました。アドビは今後も世界最高峰のツールやコミュニティプログラム、学習機会を提供することで、世界中のフォトグラファーコミュニティのサポートに尽力していきます。
本日、これまで長年積み重ねてきた継続的なイノベーションを反映し、フォト製品のアップデートを発表します。
目次
- Adobe LightroomとAdobe Photoshopの最新機能
- 2025年のプレビュー:フォトグラファー向けの新しい機能とアップデートについて
- Adobe Creative CloudフォトプランとAdobe Lightroomプランの改定について
Adobe Lightroomで編集した写真の編集前と編集後(写真:Satyam Bhuyan)
Adobe LightroomとAdobe Photoshopの最新機能
アドビのミッションは、今後もAdobe Lightroom、Adobe Lightroom Classic、そして、Adobe Photoshopにおいてイノベーションを継続し、MacやWindows、Android、iPad、ウェブにまたがるあらゆるプラットフォームでパワーと価値を提供していくことです。先日、アドビは2024年「Mac App of the Year」を受賞しました。世界中のフォトグラファーコミュニティをより強固なものにするために発表された最新機能をご紹介します。
Adobe Lightroomの生成AI削除による編集前と編集後
AIを搭載したイノベーション: Adobe LightroomとAdobe PhotoshopにAIを搭載したイノベーションを追加し、より早い写真の完成をサポートします。複雑な背景から不要な物をシームレスに削除するAdobe Lightroomの「生成AI削除」やAdobe Photoshopの削除ツール内の「不要な要素の削除」機能により、画像全体の整合性、奥行き、複雑なディテールを損なわずに、例えば電線のような不要なオブジェクトを素早く削除し、背景を塗りつぶすことができます。 改良された「ぼかし(レンズ)」はAIを使用してプロレベルのぼかし効果を実現し、ポートレートをポップにしたり、手間をかけずにシーンにドラマチックなタッチを加えたりします。そして先週アドビは、Adobe Camera Rawの「ウィンドウ反射除去(早期アクセス版)」を発表しました。これまで不可能と思われていた、ガラスや窓越しの撮影で生じる反射をシームレスに除去する、まったく新しい業界最先端のツールです。
ウィンドウ反射除去の編集前と編集後(写真:Lars Jebe)
写真の編集と共有をより迅速に: アドビはソニー、ニコン、キヤノンなど主要なカメラメーカーとの提携によって、テザー撮影を強化します。 これにより、フォトグラファーはすぐに写真の確認や編集、カメラからコンピュータへ直接の共有を行うことができ、より早くより効率的な写真撮影ワークフローを実現できます。また、Adobe Lightroomから一番良いHDR写真がInstagramへ直接投稿に可能になります。Adobe Lightroomが最適なエクスポート設定を自動で行い、明るいハイライト、より深いシャドウ、鮮やかな色で編集したHDR編集写真を即座に投稿できるようになります。
Adobe Lightroomモバイル版でのHDR写真のInstagramへの共有(写真:Eric Chan)
より高度な編集: Adobe LightroomとAdobe Photoshop両方に搭載された「被写体を選択」ツールにより、空や毛髪、前景などの複雑な被写体においても、写真の上にカーソルを合わせるだけで容易に選択できます。 Adobe Lightroomの新しい「ノイズ除去」により、ディテールを失うことなくデジタルノイズを除去することで画質を向上させることができ、暗いシナリオに最適です。Adobe Camera Rawに搭載されたAdobe Adaptive Profile for Monochrome」(パブリックベータ版)により、風景や建築物など、コントラストの高い写真で、非常に高品質なモノクロ画像を作成できるようになります。今後Adobe Lightroomでも提供予定です。
Adobe Lightroomのノイズ除去の編集前と編集後(写真:Katrin Eismann)
Adaptive Profile for Monochromeの編集前と編集後(写真:Florian Kainz)
Adobe LightroomとAdobe Photoshopのエコシステムにおける基礎的なアップデート: フォトグラフィーの体験を強化するため、Adobe LightroomがiPad、モバイル、webでも使えるようになりました。移動中であっても、あらゆるプラットフォーム上でシームレスに画像の編集や調整ができ、ユーザーのワークフローの柔軟性が向上します。さらに、Adobe Lightroom Classicにおいてイメージナビゲーションのスピードが2倍に向上し、写真を見つけ編集するのが早く簡単になりました。また、Adobe PhotoshopもiPadやウェブでも利用可能です。ユーザーはあらゆるデバイス、または外出先でAdobe Creative Cloudを使用して画像を編集・調整できるようになり、時間の節約とワークフローの柔軟性の向上が実現しました。
2025年のプレビュー:フォトグラファー向けの新しい機能とアップデートについて
2025年に向けて、アドビはフォトグラファーコミュニティから寄せられたセレクト、編集、共有分野における主要な課題に対処することに注力し、今後もAdobe Lightroom Classicをアップデートしていきます。
- セレクトの高速化: 多くのフォトグラファーにとって、何百枚、何千枚もの写真を手動で選別して最適な写真を見つけることは、ワークフローの中で最も面倒で時間のかかる部分の1つです。私たちの目標は、このプロセスを劇的に合理化し、インポート中に最高の写真を自動的に特定することで貴重な時間を節約することです。
- AIを活用しパワーと精度の向上および時間短縮を実現: アドビは、クリエイターファーストのアプローチをとりながら、生成AI機能およびAI機能を今後も向上させ、手間のかかるタスクを効率化しフォトグラファーが貴重な時間を確保できるようにします。例えば、Adobe Lightroomの「生成AI削除」に似た機能の追加や、Adobe Photoshopの「不要な要素の削除」および「生成塗りつぶし」により、人や電線、柱などを簡単に削除でき、写真の完成度を高めることを可能にします。これらの機能は写真ワークフローを補完するだけなく、Adobe Firefly Image Modelを搭載しているため安全に商用利用できます。
- 共有の効率化: 多くのフォトグラファーが、お気に入りの写真をクライアント、友人、家族とより多くの方法で共有できるようになることを楽しみにしています。来年にかけて、写真の共有機能の改善に注力し、写真の共有をより簡単にするとともに、フォトグラファーが自分のパーソナルブランドをより表現できるようにしていきます。
- ワンタップ編集: カスタマイズされた写真加工を可能とするクイックアクションを導入後、機能の拡大を希望する声を聴いていました。2025年は、写真に写っているものに合わせた、よりインテリジェントなワンタップ編集の提案を導入する予定です。私たちの目標は、フォトグラファーが魅力的で共有価値のある写真を数秒で作成できるようにすることです。
来年、ご要望の多かったこれらの機能を展開するにあたり、皆様からのフィードバックをお待ちしております。
不要な要素の削除(写真:Laura Naefe)
Adobe Creative CloudフォトプランとAdobe Lightroomプランの改定について
10年以上にわたり、私たちはAdobe LightroomやAdobe Photoshopにおいて、数百にわたる革新的な機能をフォトグラファーへ提供してきましたが、その間、フォトプランの価格は変更していませんでした。この度、アプリケーションがもたらす価値に見合うよう、プランを改定いたします。改定後の価格は、2025年1月15日以降の請求日または更新日より適用されます。変更点は以下の通りです。
- Adobe Creative Cloudフォトプラン(20GB)
- 年間プラン(一括払い)は 1年間あたり14,080円(月額1,173.3円に相当)で変更なし※年間プラン(月々払い)と比較して34%お得
- 年間プラン(月々払い)は、600円値上げして更新時に 1か月あたり1,780円に改定
- 既存のお客様には年間一括払いへの切り替えでコストを抑えるオプションを提供
*このプランは新規の契約受付を終了し、既存のお客様は解約されるまで利用可能
- Adobe Creative Cloudフォトプラン(1TB)* Adobe LightroomとAdobe Photoshopを使用するフォトグラファー向け
- 年間プラン(一括払い)では 1年間あたり28,480円 で変更なし
- 年間プラン(月々払い)は 1か月あたり2,380円 で変更なし
- 期間限定で(1月15日から2月28日17時まで)Adobe Creative Cloudフォトプラン(1TB)を新規契約されたお客様は、年間プラン(月々払い)のみ、最初の 6 か月間、25%割引の 1,785円 でご契約可能 ※7か月目からは2,380円の通常価格
- Adobe Lightroomプラン(1TB)
- Adobe Lightroomプラン(1TB)の既存および新規ユーザーに1月15日よりAdobe Lightroom Classicを追加提供
- 年間プラン(一括払い)は、1年間あたり14,080円 で変更なし(月額1,173.3円に相当)※年間プラン(月々払い)と比較して21%お得
- 年間プラン(月々払い)は、300円値上がりして 1か月あたり1,480円
- 既存のお客様には年間一括払いへの切り替えでコストを抑えるオプションを提供
Adobe Creative Cloudフォトプラン(20GB)とAdobe Lightroomプラン(1TB)の価格変更に関する詳細は、Adobe ヘルプセンターの FAQ をご覧ください。
生成塗りつぶしの編集前と編集後
すべてのフォトグラファーをサポート
私たちは、フォトグラファーが好きなことに時間を費やせるよう、最高のツール、コミュニティプログラム、学習機会を提供することで、これからの時代を生きるすべてのフォトグラファーをサポートすることを約束します。これには、フォトグラファーコミュニティが集まるイベントの増加、断続的なクリエイティブプロフェッショナル向けイベントの開催、Adobe Lightroom アカデミーを通じた学習機会の拡充や次世代のフォトグラファーを支援するメンターシップの機会の提供が含まれます。さらに、私たちのフォトグラファーコミュニティは常にイノベーションの中心であり、世界中のフォトグラファーコミュニティからの貴重なフィードバックを得て、製品やサービスの将来像を形作ることを楽しみにしています。
Adobe Lightroomによる編集前と編集後(写真:Kohki Yamaguchi)
※注: 記載された価格は市場によって異なる場合があります。契約更新の約30日前に、アドビよりEメールにて、現地通貨での価格改定と、お客様の国に適用される為替調整の詳細についてお知らせします。価格変更は2025年1月15日(水)から適用されます。
この記事は2024年12月15日(米国時間)に公開された All-new photography innovations and pricing updates の抄訳です。