<企業が動画内製化を続けるべき理由> 実践!業種別動画内製化のワークフロー を徹底解剖【第3回】動画広告作成編

「企業が動画内製化を続けるべき理由 実践!業種別動画内製化のワークフロー を徹底解剖!」と題して5回に分けてブログを公開していきます。今回のテーマは「動画広告作成編」です。

今から動画内製化を始める人と、始めたけどワークフローや技術面で課題があり、思ったように内製化が進まない方も対象としたブログを書いていきます。

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みなさん、こんにちは。株式会社火燵の安部(Twitter: @kotatsu_kun)です。今回は<企業が動画内製化を続けるべき理由> 実践!業種別動画内製化のワークフロー を徹底解剖【第3回】動画広告作成編についてです。

第3回 動画広告作成編

まずは事例のご紹介です。

事例1)ワイズイノベーション株式会社様

WEBサイト : https://ceramida.jp/

・サンプル動画

Amazon動画広告「エアコンフィルター セラミダ」

使用ソフト:Premiere Pro , After Effets , Illustrator

富山県のワイズイノベーション株式会社様は除菌、消臭機能に優れた高機能剤を繊維商品に加工し様々な生活用品を販売しています。Amazonや楽天、Google広告を展開していましたがプロのデザイン・技術指導を元に撮影や編集の一部から内製化開始。Amazonの動画広告で成果が出ており、既存の広告に比べてクリック率が5〜10倍と販売が加速しておりビジネスの成果が出ている状態です。

事例2)株式会社ワイエムジーワン様

WEBサイト: https://www.yamaga-net.co.jp/

・サンプル動画

Facebook & YouTube動画広告「 カーラッピングPR動画」

東京都墨田区の株式会社ワイエムジーワン様は企業向け車両ラッピング等のラッピングのサービス、高級車の「カラーリング・チェンジラッピングサービス」 を展開しており、カーラッピング講習会等を実施して施工技術者養成に力を入れています。現在は動画制作スタッフを中心にFacebookとYouTubeで動画広告を展開して、セグメントに合わせたクリエイティブを制作して成果を出しています。

動画広告制作ワークフロー

2020年以降はネット通販の構築や支援をするサービスが好調とのことです。皆さんも巣篭もり需要でネット通販で商品を購入する機会が増えているのではないでしょうか。ネット通販の利用者が多いと言うことは動画広告を出稿する機会、また動画広告を観る機会も増えているのではないでしょうか。動画広告制作のワークフローをご紹介します。

1)企画

動画制作において企画は大変重要なフェーズです。

以下の動画では企画設定からシナリオ作成方法をご紹介していますのでご覧ください。

誰でも簡単!ゼロからスタートの動画広告の シナリオ作成 方法

まずは企画前に作成する動画広告の順番を決めましょう。動画広告を作る順番としては、商品ページのアクセスや売上が大きい商品の動画広告から作る方が経営的に有利です。GoogleトレンドやGoogleアナリティクスなどを使って流行りや人気に合わせたキーワードを把握して企画書やシナリオに盛り込んで行きましょう。作る順番が決まったら企画書の作成です。企画書では動画の長さや視聴対象、アップロード先や予算などを決定します。動画広告は短く作る必要があります。動画を短くまとめるには、企画段階で仕様や性能よりも特徴やベネフィットを簡潔に訴求する内容と企画の方向性を決定しましょう。ベネフィットは商品からお客様が受け取る利益を指します。例を挙げるなら「商品が小型になった」ではなく、「商品が小型になったので収納スペースを取らない。」とPRするのが理想的です。企画書については下記のブログで触れていますので、参考にしてください。

<参考>

<企業が動画内製化を続けるべき理由> 実践!業種別動画内製化のワークフロー を徹底解剖【第1回】商品・サービス紹介動画編

2)コンテ

テーブル
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しっかりした絵コンテがあれば動画の完成イメージがしやすいです。

上記で記したように商品の特徴やベネフィットでお客様の購買につながりそうな文言を箇条書きで出していきます。書き出した文言に優先順位をつけて並べます。まとめたものを読み上げて秒数を計ります。読み上げた秒数が動画の長さだと思ってください。文字原稿が完成したら文章単位ででカット割りを行います。どの文章に対して、どの絵を見せるかの決定です。この作業が終わったら絵コンテの完成になります。

3)撮影

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ワイエムジーワン様の場合、絵コンテは用意せずに作業工程を順番に撮影、編集で良いところをピックアップする方法で撮影しています。

絵コンテ通りに撮影していきます。動画広告の場合はほとんどの場合、デジタル一眼カメラか業務用のビデオカメラが使われます。スマートフォンで撮影した動画広告はあまり見かけません。商品を美しく、正確に伝えるために画質や機能性の高い良いカメラの方が良いでしょう。照明も設置して、ハイオクリティな動画を撮影しましょう。動画広告量産するには動画撮影スタジオを活用または常設されることもお勧めします。撮影時は撮り忘れがないか必ずチェックしましょう。

4)編集

デスクトップコンピューターの画面
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絵コンテを元に上がってきた素材を順番に編集ソフトで並べていきます。動画広告の編集は商品紹介動画と違って出稿媒体の仕様に制限があります。特に動画の長さに注意が必要です。企業がお客様に伝えたい事を短い秒数でまとめる編集作業はシビアな作業と言えます。飽きさせない絶妙なスピード感で編集する必要がありますが、動画の展開が早すぎるとお客様が理解できなくなります。動画広告は無音で観られることも想定しなければなりません。

動画広告制作に必要な技術

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1)マーケティングの知識

タイムライン
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Googleの3Hコンテンツ戦略やマーケティングファネルを知っておくと動画の企画作業が捗ります。

動画マーケティングといえば、「Googleの3Hコンテンツ戦略」が有名です。Googleの3Hコンテンツ戦略は、マーケティング用語の「ファネル」を元にした考え方で、「どの状態の顧客」に対して「どの動画を見せるべきか」というのを体系化したものです。動画広告の目的の大部分を占める「知ってもらうための動画」とテレビショッピング番組のような買ってもらう為の動画では明確に視聴者に見せるべき内容が違います。動画マーケティングの基本として抑えておきましょう。

2)広告設定の知識

グラフィカル ユーザー インターフェイス, テキスト, アプリケーション
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*YouTube公式サイトから動画広告の始め方を学習しましょう。
YouTube Creator Academy - チャンネルを宣伝する

https://creatoracademy.youtube.com/page/lesson/ad-promotion?cid=business-skills&hl=ja

最近はネット広告も機械学習などによる自動化が進んでいてオートの広告でもそれなりに成果が出る場合があります。ネット広告は確実にインターネットに詳しい人だけのものではなくなっています。動画制作初心者が低予算、短期間で制作した動画広告でも成果が出た事例が多くあります。動画広告を出稿すれば確実に視聴回数が増えます。動画の内容が視聴者に適していれば購入してくれる可能性も高くなります。まずは簡易設定からチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

3)効率的な編集方法の知識

●Premiere ProのテンプレートやAI技術を活用

インターネット動画広告は、YouTube、Facebook、Instagram、Twitter、Amazonなど様々なSNSや媒体にアップロードされます。そうなるとどうしても作成本数が増えてしまいます。そんな時はPremiere Proのモーショングラフィックステンプレートを活用してみてください。デザインの作業をショートカットできるので時短になります。また動画のアップロード先の仕様も媒体により様々で表示されるコンテンツの縦横比がそれぞれ異なります。そんな場合はPremiere Proのオートリフレーム機能を使用することをお勧めします。

テンプレート活用とオートリフレーム機能

テレビゲームの画面
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●ストック素材の活用方法

https://youtu.be/F2ozKrJsoJU

上記動画は効果音以外は、Adobe Stockの素材だけで作成した動画です。

動画広告は場合によっては多くの本数を必要とします。制作本数が少なくてもA/Bテストや改善を重ねるために部分的な差し替え編集をずっと重ねていく事があります。そういった場合はAdobe Stockでストック素材やテンプレートを有効活用しましょう。中でもテンプレートの活用はプロでも多用される方が多いです。プロの場合は、そのままテンプレートを使うのではなく部分的に改造する事が多いです。何故プロがテンプレートを?と思うかもしれません。理由は時短とコスパ向上です。プロがストック素材を活用する判断基準は自分で素材を作成する方が早いか、安いか?です。自分で撮影した方が準備期間や作業工数がかかる場合は素材を購入した方が良い。その空いた時間で、他の仕事をした方が収益的に効率的という訳です。みなさんもプロのワークフローを見習って、自作と素材集、どちらがコスト面、クオリティ面で有利か判断して有効活用してみてください。

AmazonとYouTubeへ動画広告を配信方法と改善

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グラフィカル ユーザー インターフェイス, アプリケーション
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慣れない広告の管理画面も毎日、少しづつ慣れていきましょう。

動画のアップロード先、動画広告の出稿先として、断トツの人気がYouTubeです。最近ではTVでYouTubeが視聴される機会が増えているようです。実はAmazonも2020年12月から日本で動画広告を開始しました。みなさん、Amazonでショッピングをした際に見かけた事があるかもしれません。YouTubeの動画広告はYouTubeに動画をアップロードして、Google広告から設定します。Amazonはセラーセントラルという販売者向けの管理画面から直接動画をアップロードし設定を行います。その際にはAmazonストアの作成を事前に申請する必要があります。動画広告の改善についてはROASという広告費用対効果の数値を見ながら改善して行きます。動画広告の内容が悪ければROASが低くなり、動画広告の内容が視聴者とマッチしていればROASが良くなります。

以上、いかがでしたでしょうか?動画広告制作は売上に直結するクリエイティブであるために動画内製化に前向きな企業も多いでしょう。テンプレートを活用して時短制作を重ねてしっかりと売上を上げていきましょう。ワークフローなどで不明点があればTwitterで気軽に質問をください。

次回、第4回は「動画マニュアル作成編」をお伝えします。スマートフォンが活躍する動画マニュアル作成ですが、2021年も多くの方が動画制作に挑戦しています。何から手をつけていけばいいのか、ワークフローについてお伝えしたいと思います。

アドビが勧める動画内製化の詳細については下記をご覧ください。

https://www.adobe.com/jp/creativecloud/business/teams/video-work.html