アドビが描く、新しい働き方
「People Centric(人材中心)」というアドビの文化は、1982年の設立以来、アドビの成功を語る上で欠かせません。アドビは、ハイブリッドな新しい働き方を実現し、「Adobe Life」を活用して従業員エクスペリエンスを向上します。
「People Centric(人材中心)」というアドビの文化は、1982年の設立以来、アドビの成功を語る上で欠かせません。これまでアドビは、パッケージソフトウェアからクラウドサービスへの移行、新しい市場への参入といった重要な転換期を乗りこえてきました。そして今、アドビは従業員エクスペリエンスの変革を迎えようとしています。
昨年、働き方が以前の状態に戻ることはないとわかったとき、私たちは従業員エクスペリエンスを再構築する機会を見出しました。対面と遠隔のメリットを活用できる次世代の新しい働き方を作りあげることで、クリエイティビティ、イノベーション、企業文化を醸成する必要性も感じました。
さまざまな部門からメンバーを集めてチームを構成し、全社的にテレワークにシフトした2020年3月からの過去1年半の良かったところを振り返り、今後の働き方に対するビジョンを設定しました。拠点、組織、在職期間の異なる何百人もの従業員、マネージャー、リーダーと面談やフォーカスグループを実施しました。また、世界各地のオフィスに在籍する従業員にアンケート調査を行い、収集した幅広い知見を参考にプランの組み立てや仮説の検証をしながら、アドビにとって最適な新しい働き方に向けたモデルを構築しました。
アドビが描く、新しい働き方
私たちは、「アドビが描く、新しい働き方はハイブリッドである」という結論に至りました。もう少し詳しく説明しましょう。
- デジタルファーストが不可欠となる:デジタルトランスフォーメーションは、人々の働き方を根本的に変えました。デジタルエクスペリエンスを提供する企業として、新人研修、キャリアアップ、コラボレーション、コミュニティなど従業員エクスエペリエンス全体でデジタルツールを駆使し、ワークフローを効率化することで、従業員が場所を問わず生産的に働けるようにします。
- フレキシブルな勤務形態:基本的に、アドビの従業員は、就業時間の約50%を在宅勤務とすることを選択でき、残りの時間はオフィスで働くことができるようになります。
- 状況に応じて集まる:対面とテレワークを計画的に織り交ぜます。「コラボレーション」を目的として対面での集まりも行います。
- テレワークを拡大する:対面でのやり取りの重要性は認識していますが、アドビと個人両方にとってテレワークが理にかなう場合もあります。そのため、テレワークに関する基準とガイドラインを作成しました。米国から開始し、今年後半からグローバルに展開していきます。学び続けることでこの体制を成功に導き、完全テレワーカーの人数を2倍にすることを目指しています。
もちろん人それぞれ最適な働き方は違うということは認識しています。コロナ禍を過ごして、チームや個人の業務エクスペリエンスはそれぞれ異なることが明確になりました。世界各地のオフィスを再開するとき(米国は今年の夏、米国以外のオフィスは各地域の改善状況を見ながら実施予定)、個人やチームにとって最適なペースで業務が進められるようにしています。私たちがフレキシブル(柔軟に)と言ったら、それはそのままの意味になります。
従業員エクスペリエンスの進化
アドビでは、テクノロジーとクリエイティブが交わる場所が最高の結果をもたらすと考えています。そのために私たちの強みを活かし、次世代の職場を作り上げることは当然のことです。場所に関係なく特別な従業員エクスペリエンスを提供し、様々な職場環境のメリットを最大限に有効活用することを目指しています。
テレワークの時代は必ずしも未来を反映したものではありませんが、次の時代に向けた新しい働き方に役立つ行動への知見を得ることができます。たとえば、リアルタイムのメッセージ交換におけるメールの使用頻度が増え、コミュニティ構築やカジュアルなやり取りを求める声が高まり、ミーティングの代わりに非同期コラボレーションの採用が進んでいます。
この変革は、アドビが新たに従業員向けに提供したスマートデジタルキャンパスアプリ「Adobe Life」が軸となっています。Adobe Lifeは受賞経験を持つデジタルエクスペリエンスであり、アドビの新しいハイブリッドワークをサポートするソリューションとして、設計されました。Adobe Lifeは、私たちの業務と同様に、アドビの従業員を念頭に置いて開発され、従業員のワークスタイル、ワークフロー、ワークスペースから知見を得ています。従業員が生産的に働き、つながり、情報を得られる機能が搭載されています。
Adobe Lifeは、オフィスでも外出先でも、どこにいても利用できます。また、オフィス再開計画においても重要な役割を果たします。各オフィスはアプリ内に独自のデジタルキャンパスを持ちます。道案内、会議室の予約、食事の事前注文など、働く場所に応じて厳選されたニュースや情報のハブとして活用することができます。また、パーソナライズされたコミュニティエンゲージメントとAI(人工知能)によるカスタム通知によって、従業員同士でつながることもできます。
これは始まりにすぎません。私たちには学ぶべきことがたくさんあり、働き方の変革は長い道のりとなります。しかし、対面であれデジタルであれ、近いうちに人々が集まり、学んだことを発揮することができると思えば、力がみなぎってきます。アドビらしさを育みながら未来を切り開くことを楽しみにしています。
このブログは、2021年6月24日(米国時間)に従業員エクスペリエンス担当エグゼクティブバイスプレジデント兼最高人材活用責任者のGloria Chenが公開したブログの抄訳です。