若い世代のレンズを通して - 100camerasの誇る Premium Collection のご紹介
カメラを使い自身のストーリーを伝え合う100camerasの参加生徒たち。2019年、イラク・クルディスタン地域のKhankeキャンプにて。2019年、100camerasのためにElle Wildhagen氏が撮影。
アドビは、クリエイティビティはあらゆる人々に力を与えると固く信じています。ビジュアルによるストーリーテリングは、私たちがお互いのことや周囲の世界についてよりよく理解する手助けとなります。そのため、自分自身のストーリー語ることができれば、自分自身についての理解も深まることでしょう。
若い世代の人達が、写真を通して自分のストーリーを伝えられるようにするという、共通の目標を掲げ、Adobe Stockと100camerasはパートナーシップを結び、この度、独占的なプレミアムコレクションをAdobe Stockで公開することとなりました。100camerasは、「自らの経験を形にし、自分のストーリーを共有するための場とツールを若者に提供したらどうなるか?」という問いかけのもと、活動を行っている非営利団体です。
このコレクションは、世界中の若者が世の中をどう捉えているのかを表現すると同時に、彼らの視野を高め、広げることを目的としており、収益は100camerasに100%還元され、参加者コミュニティに必要なものを揃える資金となります。100camerasの共同創設者でCEOのAngela Popplewell氏は次のように述べています。「バックグラウンドや状況にかかわらず、子どもには自分の経験を形にして伝える権利がある、という信念に基づき100camerasは設立されました。それは自分の視点や貢献が人の目に触れ、耳に届き、賛美されていると感じるための権利です」。
100camerasの参加者で13歳のSeemaさんが撮影した写真。2018年、インドのムンバイにて。
クリエイティビティ、そして尊厳のためのツールの共有
100camerasは2008年、最初のカスタム・プログラムとして、スーダンの避難民の若者との取り組みを実施しました。このときは、内戦中に家族を亡くした女性たちが設立した現地の団体と提携し、同じく家族を失った子どもやティーンにカメラと教育面の支援を提供しました。
最初のプログラムの開始時、100camerasでは様々な疑問が持ち上がったといいます。生徒や提携団体はこうしたプログラムを彼らの長期的な目標やニーズに対する支援と捉えてくれるだろうか?負担に感じるのでは?自己表現は苦痛ではないだろうか?はたして世界中の人々が彼らの作品に興味を持つのだろうか?プログラム終了時、こうした懸念は、希望、尊厳、そしてクリエイティビティをもたらした最終的な成果によって払拭されました。
100camerasはそれ以降、困難な状況に置かれた若い世代を支援するため、カリキュラムを広げています。学校やコミュニティセンターなどの現地組織との提携により、100camerasのプログラムは教室(対面式またはオンライン)で実施されています。そこでは生徒に自信、責任感、表現について教える第一歩として、写真を用いたストーリーテリングを習得してもらいます。同時に、Apple、Vitec Group、Framebridge、The Whole Kids Foundation(Whole Foodsの非営利組織)、ViacomCBSなどの企業や組織とも協業しており、プログラムの範囲やインパクトを拡大するため、こうしたパートナーシップを通じて設備や支援、資金の提供を受けています。
自分のストーリーを伝えるためにJOBYの機材を使いながら実践の講習を受ける100camerasの参加生徒たち。アメリカのイリノイ州シカゴにて。2019年、100camerasのためにAndrea Arevalo氏が撮影。
バーチャルでのボランティア活動とコミュニティのリソース.
メディア・エンタテイメント企業ViacomCBSの100camerasに対する最近 の支援としては、2020年に寄付を募り、シカゴの若者を対象とするパンデミック下のバーチャルプログラムの立ち上げを援助しました。2021年にも、同社の社員がボランティア活動や世界各地のコミュニティの向上活動に勤しむ日「バーチャルコミュニティデイ」に際して、再度パートナーシップを結んでいます。
「ViacomCBSは、コンテンツやキャンペーンの制作において、社会構造的な人種差別や選挙権などへの問題意識を喚起することを意図しています」と、ViacomCBSのCSR/ ESG戦略部門でシニアバイスプレジデントを務めるCrystal Barnes氏は言います。「100camerasも同じように、好奇心旺盛な若い世代にカメラを持たせ、彼らが写真を介して自分の持つ力やコンテンツの巨大な可能性を見出し、変化をもたらすことをねらいとしています」。
100camerasプログラムの一環として、生徒たちを教えるビジュアルアーティストのAundre Larrow氏。アメリカのイリノイ州シカゴにて。2019年、100camerasのためにElle Wildhagen氏が撮影。
100camerasのプログラムディレクターであるLydia Billings氏は、実際に生徒たちが写真を介して表現しているという事実に絶えず驚かされているといいます。「クリエイティビティのおかげで、それぞれの内にある弱さや脆さ、人間性、考えや感情、そして伝えたいことにはっきりと触れることができるんです。言葉で表現できない場合などは、特にそうです」。
100camerasは2020年、オンライン活動におけるリソースとして、誰でも無料で参加できる自己学習のワークショップ「Where You Are」を開始しました。
そのカリキュラムの一環として、Adobe Photoshop Lightroomアンバサダーであり100camerasボード・オブ・クリエイティブズの一員でもあるフォトグラファーのAundre Larrow氏が、自分の愛する人のエンバイロメンタル・ポートレート(被写体にとっての日常風景の中で人物を表現する写真)の作品制作について教えています。
Larrow氏は次のように語っています。「コミュニティの中で人々がビジュアルストーリーテリングを行うということ自体が革新的です。お金がかかり、誰でもできるものでもありません。率直に言ってしまえばとても男性的かつ白人的である写真が、今や身近なものですから。写真とは観察の芸術であり、私たちの最大の使命はより多くのオーディエンスをそのプロセスに引き込むことです。100camerasはまさにそれを行っているんです」。
写真を撮る100camerasの参加生徒。ベトナムのダナンにて。2020年、100camerasのためにKelly Johnson氏が撮影。
グローバルなレンズを通してグローバルな広がりを見せるフォト・プログラム
100camerasは今日までに、キューバ、タイ、ベネズエラ、ベトナム、アメリカ、インド、トルコ、イラク、ペルー、コロンビア、ブラジルなど世界各地のコミュニティと協力し、若い世代が多様な人生経験を広い視点で捉えるための手助けをしてきました。
例えば、あるプログラムでは、JOBY 、Appleと提携してシカゴのノース・ローンデール地区に暮らす25名の生徒と共に活動を行い、生徒たちは自身の過去、現在、未来のストーリーを共有する新たな方法を学ぶことができました。
シカゴでのプログラムに参加した14歳のPromizeさんは次のように述べています。「私は、自分が孤独だと感じることが多いので、このプログラムは役に立ったと思います。心で感じていることを言葉で伝えられないことがよくあるから、写真が自分の感情を表す手助けをしてくれます。話そうとしても言葉に詰まってしまったり、思っていることと違ったりするので、写真を撮ることができれば、上手く話せなくても私の感情をわかってもらえます」。
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100camerasの参加者で14歳のPromizeさんが撮影した写真。2019年、アメリカのイリノイ州シカゴにて。
ニューヨーク州のブルックリンにある学校M.S. 50の教師、Brittany Kaiser氏は、自身が受け持つクラスで100camerasのカリキュラムを使用しています。この体験は生徒の心を開くうえで役立つと彼女は言います。「生徒は自分の過去を共有したいようですね。中には、通常の授業では私から尋ねたりしないような辛い経験を共有したいというケースもあるんです。まるでそうした経験を共有してほしいと言われるのを待っていたかのようです」。
バーチャルラーニングの人気の高まりを受け、100camerasのプログラムの範囲も拡大しています。NATVLensとのパートナーシップでは、アメリカ全土の先住民の若者たちとオンラインでつながり、各自の個人的な体験や部族の伝統を掘り下げ、共有しました。そして、ラコタ・スー、シャイアン、ディネ、モホーク、チェロキー、ポカゴン・ポタワトミ、アニシナベの若者たちは、それぞれの日常生活の瞬間や環境の美しさをフレームに捉えました。このプログラムでは、自分自身、あるいは自分のコミュニティや文化を表現してみようと働きかけるので、本人にとって有益な新たな自己を認識する生徒もいます。
NATVLensa USAプログラムに参加した13歳のQuinnさんは次のように話しています。「私たちがネイティブアメリカンの文化と現代性を同時に取り入れていて良かったなと思いました。ネイティブアメリカンが今の時代にも存在していることを思い出させてくれるからです。私たちは何年も前に死に絶えた神話的な存在ではなく、今もここに存在し、この社会の一員として存在しています」。
2020年のNATVLens USAプログラムにて、100camerasの参加者で13歳のQuinnさんが撮影した写真。
多様なストーリーの認知度向上のために
こうしたプログラムでは多くの場合、100camerasのウェブサイトでプリントが販売されます。現在はAdobe Stockを通じて、商用目的でご利用いただける厳選された作品が入手可能です。参加生徒の写真の販売収益は100%、若い世代のコミュニティが最も必要としているものを揃える資金となります。
このことで、生徒たちは自分のストーリーを形にして自己表現するだけでなく、コミュニティへの自分の影響力を認識することができるようになり、これまでの見方が180度変化するようになりました。若い世代に対して、実際の経験の中で、彼らは周囲に影響を与える貢献をしており、その中心において大切な存在なのだということを示すのはとても重要です。
100camerasのカリキュラムを終えた、コロンビアからの参加者で9歳のJesus Davidさんは次のように話しています。「僕が自分のストーリーを話すと聞いてくれる人がいるから、プログラムの後はすごくよい気分でした。僕は近所を撮影しました。どこか遠くの街で僕の写真を見てもらえるなんてとても嬉しいです」。
100camerasの参加者で9歳のJesus Davidさんが撮影した写真。2018年、コロンビアのカルタヘナにて。
Adobe Stockのチームは、多様な声やグローバルなストーリーを伝え、擁護するため、100camerasのような創造性豊かなチェンジメーカーとの協業に取り組んでいます。100camerasの参加者コミュニティをご支援いただくには、Adobe Stockの100camerasコレクションから画像をライセンス購入することで可能です。
すべての人々のためにクリエイティビティを共に支えていきましょう。
いかがでしたでしょうか? 今回ご紹介した100cameraの作品は「プレミアムコレクション」としてご利用いただけます。プレミアムコレクションやビデオ作品は、クレジットパックをご利用いただくことでお得にお求めいただけます。購入プランに関してはこちらを御確認下さい。また、Adobe Stockでは皆様からの作品も受け付けております。コントリビュータープログラムの詳細はこちらご覧ください。
この記事は2021年6月24日にLindsay Morrisにより作成&公開されたThrough the lens of youth: Adobe Stock presents exclusive new global collection with 100cameras抄訳です。