「源ノ明朝」が大幅アップデート。香港グリフの対応と、バリアブルフォントとしても提供開始。
「源ノ明朝」が大幅アップデートしました。香港グリフの対応と、バリアブルフォントとしても提供します。
アドビでは、長年にわたりGoogle社と共同してPan-CJKフォントの開発を続けてきましたが、この度、源ノ明朝(Google社での名称は Noto Serif CJK)バージョン 2.0 をリリースしました。2017年にはじめてリリースされたPan-CJK書体ファミリーに含まれる明朝体フォントの、大幅アップデートとなります。
この新しいバージョンでは、さまざまな修正と改善がなされ、「源ノ角ゴシック」との整合性が向上しました。
今回ふたたび、Arphic Technology社の協力を得て、4,000以上のグリフを追加することで、香港向けの対応、とりわけHKSCS-2016標準に対応しました。地域固有の異体字グリフが増えたことで、「源ノ明朝」をより多くの地域や場面でご利用いただけます。
バージョン2.0では従来通り、7ウェイトのファミリーとしてそれぞれ個別のフォントで提供する他、バリアブルフォントフォーマットでも提供します。このフォーマットでは、7つのウェイトを一つのファイルでカバーしています。連続的に変化するウェイトは数値によって表現されており、デザイナーは最小値から最大値の範囲内で、任意の値を選択し、必要に応じて精密にウェイトを調整することができます。
上記の動画は源ノ角ゴシックですが、このようにスライダーを動かすことで任意の太さを調整することが可能です。バリアブルフォントの詳細は以前のブログでも紹介していますので、是非こちらも参照ください。
「源ノ明朝2.0」のフォントはすべてGitHubからダウンロード可能になっています。また、まもなくGoogle社の独自バージョンであるNoto Serif CJKが、Noto Pan-Unicodeフォントファミリーの一部としてリリースされる予定です。テクニカルノートや今回のアップデートの詳細を含む「源ノ明朝」についてのより詳しい情報は、GitHub上のリリースノートをご参照ください。