【事例】- MIT Institute of Design- Adobe Acrobatを活用し紙ベースのプロセスを効率的なデジタルエクスペリエンスに移行
プネーは、西インドのマハーラーシュトラ州にある美しい都市です。産業とイノベーションの中心地であり、自動車産業、製造業、ITの最先端都市として広く認知されています。また、「東洋のオックスフォード」とも呼ばれる教育の中心地としても知られており、数百もの大学、研究所、高等教育機関が集まっています。
市内の有名な大学のひとつがMIT Art Design and Technology University(MIT ADT University)です。MIT ADTは学術的に優れているだけでなく、キャリア形成の観点から見ても優れた大学です。
MIT ADTはプネーの豊かな産業を活かし、インターンシップ、就職説明会、共同プロジェクトを通じて学生と企業を結びつけています。
MIT ADTのデザイン教育機関であるMIT Institute of Design(MITID)では、学生たちは最終学期を企業で過ごし、企業でインターンをしながら卒業論文プロジェクトに取り組みます。このプログラムに参加する1,400名の学生たちは、製品デザイン、自動車デザイン、インテリア/家具デザイン、小売デザイン、グラフィックデザイン、アニメーション、映画/動画、ファッションデザイン、ゲームデザインなど、幅広いデザイン分野を専門にしています。学生たちの専門分野は様々ですが、共通点がひとつあります。それは、職場で働くには、業界標準のプロフェッショナルなアプリケーションを使用して作業する経験が必要ということです。
この5年間で、MITIDの教室の内外を問わず、Adobe Acrobatは不可欠なツールとなりました。MITIDは教職員向けに300のライセンスを保有しており、学生は大学のコンピューターラボを通じていつでもAcrobatにアクセスできます。
「デザインを専門とするすべての学生は、インターンシップ、コンピューターラボ、自宅のいずれにおいても、学生ライセンスでAdobe Creative Cloudアプリを使用します」と、副学長代理兼Art and Design Programsデザイン学部の学部長兼MITIDの国際関係部長を務めるAnant Chakradeo博士は語っています。
「学生にとって重要なアドビのアプリひとつは、Adobe Acrobatです。学生、教員、職員はより安全でな方法でデザイン、企画、文書を共有するために、Adobe Acrobatを使用しています」
MIT Institute of Designのキャンパス
学生のデザインスキルの幅広さを示すポートフォリオ
実社会で仕事を探す場合、求職者は履歴書を充実させようとするものですが、デザイン業界ではポートフォリオが採用を左右します。ポートフォリオには、Adobe Illustratorのグラフィック、3D CADモデル、アニメーションやビデオなど、異なるツールで作成されたデザインが含まれていることがあります。採用担当者には、別々のツールで開く必要のある複数の作品を送るのではなく、Adobe Acrobatを使用してひとつの統一されたポートフォリオを作成するようMITIDでは学生に指導しています。
「Adobe Acrobatはポートフォリオ作成にとって非常に重要です」とChakradeo氏は語ります。
「どのような種類のアプリケーションで作成された作品でも大抵読み込むことができ、だれとでも共有できるファイルを作成することができます」
学生は通常、論文プロジェクトから教室でのプレゼンテーションまで、様々な作品をAdobe Acrobatを使用して提出します。
すべての作品をPDFとして保存することで、教員はすべての学生のプロジェクトを一元管理しやすくなります。注釈ツールを使用して、PDFに描画したり、図形を追加したり、テキストを書き込んだりすれば、教員は学生に正確なフィードバックを与えることができます。
また、学生も学習用に注釈ツールを使います。学生はよく、PDFでダウンロードした教科書や研究論文を読みます。注釈ツールを使用することで、重要なポイントを簡単にマークして見つけることができ、効率的に学習できます。
MIT Institute of Designのキャンパス
Adobe Acrobatによるセキュリティ強化
Adobe Acrobatは、教職員にとっても同様に重要な役割を果たします。教員はシラバスや授業計画をオンラインで共有し、職員や学生がそれを使用します。
職員はMicrosoftのアプリを使用して、機密保持契約書から部署内の回覧文書まで様々な文書を作成することが多いですが、文書は通常、セキュリティ強化のためにPDFとして送信されます。MicrosoftアプリとAdobe Acrobatの統合により生産性が向上し、複数のアプリを切り替えなくてもPDFをすばやく作成できるようになりました。また、管理者はAdobe Acrobatの署名機能を利用して、外国の大学や提携企業に機密保持契約書を送信できます。
署名ワークフローはすべてAdobe Acrobatで処理されるため、シンプルでスムーズにやり取りすることができます。
しかし、教員の中には、この情報を共有することで自分の知的財産が脆弱になるのではないかという懸念を持つ人もいます。Adobe Acrobatでは、他のユーザーが文書をコピー、編集、印刷できないようにパスワードをかけたり、透かし、アクセス権の設定など、セキュリティ対策をさらに追加することができます。
「ファイルごとに複数のツールを使用する必要はありません」とChakradeo氏は言います。
「Adobe Acrobatは、あらゆる種類のファイルをひとつのセキュアな文書にまとめられる統合ツールなのです」
MIT Institute of DesignではAdobe Acrobatソリューションを使用して、紙ベースのプロセスを効率的なデジタルエクスペリエンスに移行していく予定です。