Adobe Premiere Proの新機能:読み込みと書き出しフローの刷新、 Frame.io for Adobe Creative Cloudの搭載、オートカラー
最新版のAdobe Premiere Proは、映像のプロがより速く仕事を進め、初心者クリエイターがより早く作品作りを始められるように支援します。今回のアップデートでは、レビューおよび承認機能「Frame.io for Adobe Creative Cloud」の統合、読み込みと書き出しワークフローの再設計、Adobe Sensei搭載の「オートカラー」などの機能強化が実施されました。
Adobe Premiere ProとAdobe After EffectsAdobe Creative Cloudデスクトップアプリを通じて4月12日から段階的にすべてのユーザーに提供されます。アドビは、NAB 2022開催期間中の米国時間4月24日~27日、North HallのブースN3404と、今回初めてCentral HallのブースC9520で、両製品の最新リリースとアドビファミリーの一員となったFrame.ioをご紹介する予定です。
作品のレビューを迅速化する「Frame.io for Adobe Creative Cloud」
Adobe Creative Cloudメンバーシップの特典として、Adobe Premiere ProユーザーがFrame.io for Adobe Creative Cloudを利用できるようになりました。Frame.ioは、真のクラウドベースのコラボレーションツールをAdobe Premiere Proにもたらし、映像制作チームやフリーランサーが進行中の編集作業をタイムラインを離れずに共有し、フィードバックを受けられるようにします。詳細はこちらのブログ記事をご覧ください。
メディアを視覚的に扱う新しい読み込みモード
新しい読み込みモードは、より視覚的で直感的なエクスペリエンスとしてリデザインされ、初心者ユーザーであれば簡単にプロジェクトを始められるように、経験豊富なユーザーであればより速く作業できるようにします。新規プロジェクト作成後に空のウィンドウと対面することはなく、最初にプロジェクト設定がずらりと並ぶ代わりにメディアが表示されます。新規プロジェクトに読み込むことを選択したアセットは「読み込み」ウィンドウの下部にあるトレイに集められ、これから作成するストーリーを事前に確認しつつ進めることができます。「作成」をクリックすると、デフォルトではメディアはすべて新しいシーケンスのタイムライン上に配置され、すぐに編集できる状態となります。
プロジェクトパネルを起点に自分でシーケンスを構築したいユーザーは、メディアをシーケンスに配置せずに読み込むこともできます。また、サムネイルにカーソルをホバーしてクリップの内容を確認したり、編集作業中に「読み込み」モードに切り替え、カメラカードからMD5チェックサムを確認しながらアセットをコピーすることが可能なので、作業をスピードアップできます。こうしたワークフローのサポートが不要な場合は、メディアを選択せずに空のプロジェクトを作成し、従来の読み込みオプションを選ぶこともできます。
パブリックベータ期間中にユーザーの皆さんから寄せられた、読み込みモードに関する貴重なフィードバックは、検索とソート、フォルダー全体の読み込み、ビンの作成といった機能強化に繋がりました。今後もパブリックベータ版を通じて新しい読み込み機能を追加していく予定です。Adobe Premiere Proユーザーの皆さんにはぜひ、これらの機能をお試しいただき、改良に向けたご意見をお寄せいただきたいと考えています。
ナビゲートを容易にする新しいヘッダーバー
画面上部の新しいヘッダーバーは、Adobe Premiere Pro内でのナビゲーションをより迅速かつ容易にするUIです。ユーザーは、「読み込み」、「編集」、「書き出し」のタブを使ってアプリケーションのモードを切り替えることができます。また、ヘッダーバーの右側にあるカスタマイズ可能な「ワークスペース」ドロップダウンメニューからは、「カラー」、「キャプションとグラフィック」、「オーディオ」などの編集ワークスペースにアクセスできます。さらに、「クイック書き出し」アイコンから新しいプリセットマネージャーにアクセスし、利用可能な書き出しフォーマットの優先順位をカスタマイズできるようになりました。
SNSへの投稿ができる新しい書き出しモード
Adobe Premiere Proから動画を書き出し、YouTube、Twitter、FacebookなどのSNSに投稿するまでの一連の作業が、より簡単に、より直感的にできるようになりました。新しい書き出しモードは、出力フォーマットの最適化に必要なすべての機能を、合理的かつユーザーフレンドリーなデザインで提供します。ユーザーが書き出し先を選択すると、Adobe Premiere Proがそれぞれの推奨設定を提示します。 選択中の書き出しプリセットのパネル下に分かりやすく整理されたアコーディオンメニューを展開し、個別の出力設定を簡単に変更しカスタム書き出しプリセットとして保存することもできます。
さまざまな用途に合わせて書き出しを最適化するだけでなく、Adobe Premiere ProからFTPサイトやSNSに直接ビデオをアップロードすることも可能です。書き出し先や出力設定のための新しいプリセットマネージャを含め、書き出しのワークフロー全体を自分に合わせてカスタマイズすることができます。
色補正をスピードアップするAdobe Sensei搭載の「オートカラー」
Adobe Senseiの機械学習を搭載したオートカラーは、経験の浅いユーザーでも迅速に動画制作における色補正作業を可能にします。オートカラーはビデオクリップにインテリジェントな調整を適用するだけでなく、初心者ユーザーにとってはカラーツールの扱いに慣れる環境を提供し、経験豊富なユーザーには肌色や空色の微調整に入る前段階までの作業を迅速にしてくれます。オートカラーが実行した調整はLumitriパネルの上部にある、再構成されたスライダーコントロールに反映されるため、新しい「強度」スライダーを使って調整の全体の強度を簡単に微調整することができます。
Adobe Senseiは、人工知能と機械学習の力を利用して、作品作りにおけるクリエイターの自由度を犠牲にすることなく、作業にかかる時間を短縮してくれます。Adobe Premiere ProのAdobe Sensei搭載機能には、オートカラーに加え、リミックス(英語)、オートリフレーム、自動ダッキング、音声のテキスト化によるキャプション作成が含まれます。
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Adobe Premiere Proの最新リリースに搭載されたその他の新機能の詳細については、こちらをご覧ください。
4月24日~27日(米国時間)に開催されるNAB2022のアドビブースN3404とC9520にぜひお越しください。
この記事は2022年4月12日(米国時間)に公開されたNew in Premiere Pro: redesigned import and export, integrated reviews, and Auto Colorの抄訳です。