家の外へ、スクリーンの外へ、心弾ませ飛び出そう - Dimensional Delights

90年代後半から2000年代前半にPCを使っていた人は、マウスから手を離しスクリーンセーバーをじっと待つワクワク感を少なくとも何度かは経験したことがあるでしょう。ほかでもない、あのサイケデリックな3D迷路のスクリーンセーバーです。文字ばかりの文書や表計算シートが突然真っ黒になり、異次元に吸い込まれるような画面に切り替わりました。

Adobe Stockのモーショントレンドの核となるのはDimensional Delights(ディメンショナルディライト)、画面を新世界に変貌させるアニメーションです。遊び心あふれる表現は大きなトレンドの1つにあげられます。色鮮やかなレインボーカラー錯覚を引き起こすような視覚効果ハイパーリアルなアニメーションなど、魅力的なモーションの素材をコレクションにまとめました。

家の外へ、近未来へ

VFX、モーショングラフィックス、アニメーション、ビデオで構成されるデジタルモーションのトレンドは常に、私たちを取り巻く技術の変化に影響されます。Dimensional Delights(ディメンショナルディライト)に見られる愉快なアニメーション、錯覚を引き起こすような視覚効果、ダイナミックなハイパーリアリズムは、展示技術の革新、特に超高精細な巨大アナモルフィックスクリーンの普及が大きな追い風となっています。

新しいスクリーンはもはや平面でも湾曲長方形でもありません。しなやかな表皮のようにコーナーやファサードに沿ってくねり、曲げることができます。そのため強化遠近法という昔からある視覚的トリックを使えば、3Dメガネがなくても超立体的に見える作品を制作できます。

それが顕著に見られる事例が、密集した都心部に出現しました。東京の新宿駅前では、通勤途中の人々が行き交う通りのビルの上階で、巨大な子猫があくびをしたり、昼寝をしたり、伸びをしたり、近未来SF映画、『攻殻機動隊』かと見まごう光景が広がりました。一方、巨大な回転タコスやゾンビタイガーがスクリーンから飛び出して見えるのは、ロンドンのピカデリーサーカス。世界が注目する広告のメッカ、ニューヨークのタイムズスクエアでは、アマゾンがホイールオブタイムシリーズのビジュアルで道行く人の背筋を凍りつかせています。

このような新しいスクリーンにより、アーティストやアニメーターは、スケール、コンテキスト、形状に対する感覚を操り、通路とスクリーンの境界を見る人の感覚に委ね、SF、ファンタジーと現実の瞬間を曖昧にするような、まったく新しい創造手法を利用できるようになりました。

このようなストックモーションの素材は、あらゆる広告で需要があることが実証されています。Dimensional Delights(ディメンショナルディライト)は、家の外で展開される広告(OOH:Out Of Homeとも言われる)が、パンデミック後に再び活発になる中で見られる傾向です。ある調査では、OOH広告収入が2020年から14.5%増加したと試算しています。また、OOH広告は看板、ポスター、チラシといった従来の形式が大半を占めるものの、デジタル要素の利用も3分の1に近く、存在感を増してきています。

アニメーションで軽快に

ハードウェアの技術的進歩は、大型の壮大な映像文化を推進するだけではありません。身近なノートパソコンやテレビ、スマートフォンの画面にも、遊び心にあふれたクリエイティブな試みが増えています。特に、アニメーションやアニメのキャラクターは、映像の世界で大人気です。

最近人気を博したのは、サムソンの恋するスパイダー、Grubhubのカートゥーン調のキャンペーン、キャラクター化したNFLの選手たちが視聴者の家で暴れ回るという、賑やかな2分間のスーパーボウルCMなど、どれもアニメーションを利用したものでした。弾むような、可愛らしくもハイパーリアルなキャラクターは、楽しくさわやかな気晴らしのシンボルを望むブランドの求めに見事にマッチしています。

このようなCMを見ると、アニメーション自体の質がすばらしいだけでなく、キャラクターがプラットフォームやシーズンを問わず視聴者の心に残り、ブランドと一体化したマスコットのような存在になっていることがわかります。アフラックのダック、Geicoのゲッコーなどは昔から有名ですが、最近のドリトスナマケモノは、まだ面白いキャラクターの使い方が埋もれていることを示しています。

Dimensional Delights(ディメンショナルディライト)コレクションではカートゥーン調のアニメーションがどのようなストックモーションの素材になるかを示しています。例えば、ダンシングホットドッグや玉虫色の3Dハミングバードは非常にリアルでありながら、空想的で遊び心があり、色彩豊かなアニメーションです。

品質が高くなるほど、可能性は無限に

展示技術の進歩によって、モーションの素材の展示や体験方法に新しい道が切り拓かれると共に、制作技術の向上によって、クリエイターのツールキットにモーショングラフィックス、VFX、アニメーションを加えることがいとも簡単になりました。Creative Cloudサブスクリプションがあれば、誰でもAfter Effects、Animate、Premiere Proなどのアプリからモーショングラフィックテンプレートやアニメーションテンプレートなどを試し、基本を学ぶことができます。

スクリーンの柔軟性が高くなるほど、そのサイズや環境に合わせたレンダリングやアニメーションが必要となるため、今が新しいスキルを試す絶好のタイミングと言えます。独自の形状や視聴環境を持つ一等地のスクリーンにすべての素材を対応させましょう。

数億円規模のスクリーン以外でも、エレベーター、エスカレーター、2階建てバスからスマートフォン、各種ソーシャルプラットフォームに至るまで、あらゆる場所にフィットするクリエイティブ素材へのニーズが高まっています。このように様々なフォーマットが存在するため、カスタマイズ可能で適応性のあるストック素材とテンプレートの作成が求められています。

技術と美意識が進展することで、遊び心あふれる表現や、ハイパーリアル、幻覚のような視覚効果が生み出されてきました。これは、Dimensional Delights(ディメンショナルディライト)の核心には永続的なもの、つまり、周囲の世界との新しい関わり方を持つためのビジュアル制作という永遠の願いがあると言ってもいいでしょう。アニメーションをプレゼンテーションに加えると深みが増すほか、あまりにもリアルで触ってみたくなります。

Dimensional Delights(ディメンショナルディライト)のような素材を作成するには根気とスキルが必要なことはもちろんですが、アニメーションの深い芸術的表現が必要です。そのためには見慣れたものを新しい視点で捉えることも重要です。3Dカンバス、夜の街の作成などがその例です。

詳しくは:Dimensional Delights(ディメンショナルディライト)モーショントレンドをご覧ください。

注意:参考となるwebページへの各種リンク先は英語のみである場合があります。

いかがだったでしょうか?Adobe Stockでは、通常ライセンスの素材が毎月10点ご利用いただける年間サブスクリプションが、初月無料となるキャンペーンを引き続き継続中です。Adobe Stockは必要な素材を必要な時に、数点からご購入できる「クレジットパック」という購入オプションもご用意しています。クレジットパックはプリペイドでクレジットをご購入し、素材が必要な時にクレジットでご購入頂ける仕組みです。ぜひご利用ください。

また、 Adobe Stockにアーティストとして参加されたい方は、新規登録をしてください。取り扱われる素材の種類については、各種ガイドラインをご覧ください。Adobe Stockについてさらに詳しく知りたい場合はこちらをご覧ください。