Microsoft TeamsとAdobe Acrobatの連携を強化、PDFのさらなる活用を促進

PDFは、ビジネスに関する重要な情報を保持しているだけでなく、世界で最も普及しているビジネス文書フォーマットの一つです。昨今、何兆ものPDFが電子メール、クラウド、そしてweb上で共有されています。ビジネスパーソンや学生にとっても、デジタル文書プロセスは今後仕事や作業を行ううえで中核となるものです。

PDFを利用する際、チームメンバーや他の関係者とともに、何度もレビューを行う必要があることがあります。状況を説明しフォローアップをするために何度も電子メールを送信したり、誰が最新のファイルを持っているかを追跡したり、複数の添付ファイルからフィードバックを取りまとめたりする作業が必要になることがあります。多数のログイン、アプリケーション間の切り替え、ユーザーインターフェースなどは、しばしば私たちの作業を遅くし、生産性を低下させます。Adobe Acrobatは、このような体験を可能な限り効率化することに重点を置いています。

シームレスな体験の構築

アドビは今年の初めに、Microsoft BuildでAcrobat for Teamsの新たな進化について発表しました。TeamsのAcrobatアプリでは、チャット、チャンネル、OneDrive、そしてSharePointからPDFにアクセスし、表示、編集、エクスポート、整理、結合、変換、圧縮、保護することが可能です。また、Acrobat for Microsoft Teamsは、パーソナルタブ、ボット、タブ、メッセージアクション、メッセージエクステンションとして使用することができます。さらに、シングルサインオン（SSO）を追加し、最近のドキュメント、ツール、コラボレーションなどを1つのビューにまとめるためのホームページであるパーソナルタブを導入しています。Teams はすでに同僚と会話を行う場所であるため、電子メールで経緯や説明を詳細に書く必要はありません。また、PDFにコメントが追加されると、Teams上で直接通知されます。すべてのコメントは、SharePointまたはOneDrive（デフォルト）に保存された一つのPDFに記録され、「信頼できる唯一の情報源」となります。

新機能について

さらなる改善とより深い統合機能により、組織が生産性を損なうことなく、リモートで働きながらコミュニティの感覚を構築できるようになりました。これまでは、TeamsでPDFを開くためのアプリとしてAcrobatを選択する必要がありました。今後はAcrobatを規定のアプリとして開くことが可能となり、Teamsで共有されているPDFをクリックすると、直接Acrobatビューアで開くことができます。これにより、複数の関係者が同時にAcrobat PDFを閲覧し、コメントや注釈を付けるなど、リアルタイムにコラボレーションを行うことができます。このように強化されたコラボレーション機能により、さまざまなドキュメントのワークフローが効率化され、フィードバックを取り入れることが容易になり、より効率的な作業が実現します。

セキュリティは最優先事項

アドビは、デジタルセキュリティが組織にとって重要な優先事項であることを理解しています。PDFを共有またはコラボレーションした際、ファイルは一時的な処理のためにユーザーがいる地域のAdobe Document Cloudサーバーに送信され、その後24時間以内に削除されます。この間、ドキュメントは転送中も静止中も暗号化されたままです。その後、コメント付きで変更された文書は、元のSharePointまたはOneDriveに保存されます。Acrobatのセキュリティについて、詳しくはこちらをご覧ください。

導入までの流れ

Microsoft Teamsの管理者の設定から、Adobe Acrobatを既定のアプリとして設定することで、付箋、ハイライト、フリーハンドの描画を含むコメントの追加などの無料機能が利用できるようになります。さらに、Acrobat StandardまたはProのアカウントにサインインすると、Teams上でPDFの結合、保護、エクスポート、整理などのプレミアム機能を利用することができます。詳しい使い方はこちらをご覧ください。

今後の展開について

アドビは、M365 Admin Centerを通じて管理者がAcrobatアプリの導入を容易にし、エンドユーザーのための製品体験を継続的に改善するためにマイクロソフトと協働しています。今後も最新情報にご期待ください。

アドビとマイクロソフトがどのように未来の働き方を変えていくのか、詳しくはこちらをご覧ください。この統合に関するマイクロソフトのブログはこちらからご覧ください 。

※この記事は2022年12月5日（米国時間）に公開されたブログの抄訳です。