Adobe Firefly を活用したリミックスにより、アートの可能性を広げるフォトグラファー&アーティスト Tobi Shinobi

路上で自転車に乗る男性の画像。出典: Toni Shinobi.

出典: Tobi Shinobi

日中の Tobi Shinobi は、史上最も急成長したスタートアップの一社である有名なショート動画プラットフォームで、リードクリエイティブストラテジストとして働いています。夜の彼は、受賞歴のあるフォトグラファー兼アーティストとして、カメラのレンズだけでなく、文化、分野、芸術媒体を超えた視点から観察するという、ユニークなレンズを通して世界を表現しています。

写真撮影は Shinobi が最初に強く心惹かれた対象で、2021 年に自身の写真集を出版したほど熱意を持っています。また、Shinobi は、大規模な壁画、映像、印象的な拡張現実(AR)インスタレーションの制作も行っています。彼の最も有名な AR 作品 Grammatically Correct は、MvVO AD ART で表彰され、ニューヨークのタイムズスクエアで紹介されました。

Adobe Creative Cloud は、Shinobi が彼のアートを生み出すために使用した最初のソフトウェアでした。以来、彼とアドビの関係は発展し続けています。今日、彼は Adobe PhotoshopAdobe Lightroom、そしてアドビのクリエイティブな生成 AI モデルファミリー Adobe Firefly を使用して、クリエイティブなワークフローを強化し、アーティスト仲間が同じことをできるようになるための教育活動を行っています。

法律家を投げ出す

Shinobi の初期の仕事の一つは、John Lewis デパートで、カメラ売り場の隣で働くことでした。彼は撮影に興味をそそられましたが、自分と同じような人がカメラを手にしているのを見たことがなかったため、おそらく自分向きではないのだろうという結論に達しました。しかし、弟がカメラを始めたときに、「駄目な理由なんてない」と考え直しました。その後、彼は自分が子供の頃の古い写真を見つけて、自分の父親がいつもカメラを手元に置いていたことに気づきました。しかも、いくつかの写真の中では、Shinobi が自分のおもちゃのカメラを持ってポーズをとっていたのです。

この体験が、Shinobi がロンドンの有名な法律事務所で弁護士として働いていた数年後に転機をもたらしました。仕事から得られた問題解決能力は Shinobi にとって好ましいものでしたが、彼はすぐに法廷闘争が自分の天職ではないと気づきました。Instagram が登場したとき、彼は子供時代の自分に戻り、真剣にカメラに取り組みました。そして彼はどんどん夢中になりました。オフの時間はすべて、写真を撮り、編集し、オンラインで共有することに費やしました。「自分が熱意を持っていることを日常的に実践できて、世界中から即座にフィードバックやインスピレーションを得られるという事実がとても気に入ったんです」と Shinobi は振り返ります。「さらに良い点は、自分が楽しみ、他の人にも喜んでもらえる行為をしながら、お金を稼げることです」

評判とスキルが高まったことで、Shinobi は弁護士を辞めて、フルタイムで写真に専念するという難しい決断を下しました。彼は、すぐに声をかけられ、新しい生活を始めるためにシカゴに移住しました。

生成 AI でバイラルに

Shinobi の思想的リーダーとしての地位は、彼がアドビのアンバサダーに就任し、Instagram に学習用のコンテンツを投稿するようになってから向上しました。彼が Firefly で作成した最初のリールは、Photoshop の生成塗りつぶし機能が、いかにフォトグラファーの時間を節約しつつ、画像への追加や強調ができるかを紹介したもので、すぐに口コミで広まり 240 万ビューを獲得しました。

「この反響は信じられませんでした。それで、2 つのことに気づきました」と Shinobi は言います。「まず、フォトグラファーは、生成 AI に自分たちの日々の作業を向上させる大きな可能性を感じていること。そして、そのストーリーを伝える私のやり方が的を射ていたことです」

現在、Shinobi は、クリエイティブなワークフロー全体で Firefly を使用しています。例えば、彼がオリジナルの写真を使って制作する大規模な壁画の場合です。Shinobi の制作プロセスの大半は、最終的な作品を大きな空間にうまく当てめられるように、さまざまな画像のサイズや向きを検討し、決定することに費やされます。Photoshop の生成拡張機能は、サイズ、境界線、向き、間隔を数秒で調整できるため、この作業にかかる時間を大幅に削減します。

「意図してプランを立てることが、プロのクリエイターとアマチュアの違いです。Adobe Firefly は、その点で有益です」と Shinobi は言います。

一方、Adobe Illustrator生成再配色は、Shinobi の創作において、さまざまな色合い、スタイル、ムードを試すことを可能にし、ブランディングや幾何学的な作品を発展させる手順を簡素化しました。彼はクリエイティブパートナーの Lonnie Edwards との協業により、象徴的なアルバムのカバーやロゴのリミックスバージョンを考え出したこともあります。

Shinobi にとって、楽しみ方の可能性は無限です。下の写真では、生成塗りつぶしを使い、ロンドンの最も象徴的な高層タワーのひとつを、空飛ぶ乗り物のための空中港として再構築しました。

Shinobi にとって、恩送りは大切なことです。そのため、ユーザーが自分の作品を共有したり、最新機能について学んだり、仲間内での認知度を高めたりできる Firefly の新しいコミュニティタブには興奮しています。そうした考えから、Shinobi はフォロワーにテストを目的とした動画を投稿し、画像を精査して Adobe Firefly で作成された部分とリアルな部分を見分けるというクイズを出題しました。

馬は小屋から飛び出した

Shinobi は生成 AI について楽観的です。同時に、クリエイティブコミュニティがこのテクノロジーに抱く疑問や、自分たちの将来への懸念も理解しています。こうした不安に対して、Shinobi は、完全に受け入れられるまでの間、何年にもわたりフォトグラファーを混乱させてきた他の技術革新を回顧します。

「ほとんどのフォトグラファーは、最初はオートフォーカスに懐疑的でした。ですが、今では私たちの業界には欠かせない一部になっています。ソーシャルメディアは不当な非難を受けましたが、クリエイティブ産業の裾野を広げました。私自身を含め、ソーシャルメディアが存在しなかったら、フォトグラファーではなかっただろうという人たちが実際に存在しています」と Shinobi は言います。

彼はまた、写真の発明によって写実的な絵画が進化を強いられ、画家たちが作品へのアプローチを再考したことで、キュビスムのような抽象的なスタイルを探求するようになったことを参照します。Shinobi の希望は、Firefly のようなイノベーションが同様の影響を与え、フォトグラファーが創造的な表現の新しい道へと踏み出すきっかけになることです。

「AI に関して言えば、もう研究所の外に出てしまいました。抵抗することもできますが、早い段階から参加して、クリエイティブな作品の真正性を保護する境界を引く手助けになることもできます」と Shinobi は言います。「今、あらゆるバックグラウンドを持つアーティストが一堂に会し、これらのテクノロジーが長期的に社会の最善の利益に確実に貢献できるようにすることは、私たちにとって賢明なことではないでしょうか」

Firefly の一歳の誕生日に、Shinobi は彼に開かれた可能性についての考えを共有してくれました。「Adobe Firefly は、他の方法では不可能だったであろうクリエイティブな探求を可能にして、時間の節約もしてくれます。複数の職業を持つ者として、これはとても有難いことです。というのは、自分のアイデアを実現するための機材やソフトウェアはあっても、時間がないことが実に多いのです。Firefly は、Adobe が提供するクリエイティブツール群への素晴らしい追加です。動画を扱える機能の登場を心から待ち望んでいます」

Tobi Shinobi についてさらに知りたい方は、彼の Instagram や、Trope Editions から出版された彼の最初の写真集 Equilibrium をチェックしてみてください。

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この記事は Tobi Shinobi remixes the art of what’s possible with Adobe Firefly(著者: Rani Mani)の抄訳です