テクノロジーを通じてクリエイティブの可能性を拡張する|アドビのAI技術への取り組み

プロジェクトメインビジュアル

アドビが思い描くクリエイティブとAIのありかた

アドビはいま、AI技術を活用したさまざまなクリエイティブツールの開発に取り組んでいます。

2023年に正式リリースされた画像生成AI・Adobe Firefly の登場をきっかけに、AIによる機能は一層の進化の歩みを早め、2024年4月23日に開催されたAdobe MAX Londonでは、次期クリエイティブ生成AIモデル・Adobe Firefly Image 3 Foundationモデル(ベータ版)が発表されました。この最新の生成AIモデル(ベータ版)は、2024年5月現在、Adobe Photoshop(ベータ版)とAdobe Firefly web版で利用できるようになっています。
アドビでは、Firefly登場以前から、プロのクリエイティブツール向けにAI技術を搭載した機能を提供してきました。以下はその一例です。

[AI技術が使われた機能の一例]
Adobe Photoshop

Adobe Illustrator

Adobe Premiere Pro

画像生成AI・Fireflyは、こうしたアドビのAIテクノロジーのひとつであり、複雑な操作を要することなくイメージをかたちにできる、卓越した表現力によって、さまざまな作業を効率化することが可能になりました。Fireflyはwebアプリケーションと提供されるだけではなく、Photoshop、Illustrator、Adobe Expressなどのアプリケーションと密接に連携することで、各アプリケーションの機能を強力にサポートしています。

[生成AI技術が使われた機能の一例]
Adobe Photoshop

Adobe Illustrator

Adobe Express

いま、“AI”と聞いて多くの方がイメージされるのは、テキスト(プロンプト)を入力するだけで一枚の画像が作られる「生成AI」ではないでしょうか。
アドビでは、Adobe Express、Adobe Photoshop、Adobe Illustratorなどのツールで、こうした“テキストから画像を生成する”機能を提供しています。しかし、この技術は言葉からビジュアルを作り出すだけではなく、一部だけ髪の色を変える/服に模様を加える/写真になかったものを追加する/写真にあったものを自然に消すというような、これまで時間と技術をもって対処せざるをえなかった作業を効率化するためにも使われています。

AIはクリエイティブにおける道具のひとつであり、クリエイターの日々の制作を手助けするものである。私たち、アドビはそう考えています。
AIを使うことによって生まれた時間を使い、さらにクオリティを挙げていく、新しいクリエイティブを生み出す……AIは“クリエイティビティの可能性を拡張するもの”なのです。

クリエイターがもつクリエイティビティを支えるAI

クリエイティビティの可能性を拡張する……その証明として、アドビは2024年5月から8枚のビジュアルシリーズを展開しています。

このビジュアルを担当するのは、Photoshopを駆使し、レタッチという枠に収まらないクリエイティブワークを展開するクリエイティブオフィス・こびとのくつ株式会社+広告を中心に幅広いビジュアルコミュニケーションを手がける株式会社 SHA(シア)のチーム。Adobe Stockにある“どこにでもあるような素材”をもとにインスピレーションを広げ、そのひとつひとつを手作業で組み上げることで作られています。

灯りきらめく都市の夜景、流氷が埋め尽くす氷河、極彩色の湖や水辺、パラソルで彩られる砂浜、砂に埋め尽くされた荒野、幾何学的に構成された広大な小麦畑や耕作地……いずれも、Adobe Stockにあるリアルな写真素材から、AI技術とPhotoshopを使って生み出された、架空の景色なのです。

プロジェクトメインビジュアル・1

「氷の向こうに何かを探して」

プロジェクトメインビジュアル・2

「誰も知らない砂漠の朝」

プロジェクトメインビジュアル・3

「人々が恋に落ちたビーチ」

プロジェクトメインビジュアル・4

「魔物が棲む水辺」

プロジェクトメインビジュアル・5

「水への希求が刻まれた大地]」

プロジェクトメインビジュアル・6

「宝石でできた島」

プロジェクトメインビジュアル・7

「農夫が心躍らせる春」

プロジェクトメインビジュアル・8

「生きている夜の街」

このビジュアルを通して、私たちアドビが伝えたいこと。
それは、膨大な知識、経験、技術をもつプロフェッショナルたちが、果てしない時間をかけて作り上げるイマジネーションあふれるクリエイティブを、AIの技術が手助けすることができるということ。
そして何よりも、プロジェクトのなかでビジュアルの到達点、あるべき姿を思い描き、それを実現するのは、ほかでもないクリエイター自身であるということです。

AIはクリエイティブの主体ではなく、あくまでクリエイターに寄り添い、サポートするもの。
プロジェクトを生み出し、創作し、判断を繰り返しながら完成に至る……そのプロセスは創作に向き合う、生身の人にしかできないことなのです。

AIがクリエイティブの道具である以上、使う自由もあれば、使わない自由もあります。
それでも私たちアドビは、その機能に触れてほしい、体験してほしいと願っています。
アドビのAIテクノロジーには、クリエイティブの可能性を広げる力がある。そう信じています。

アドビは新しいテクノロジーと向き合い、クリエイティブに取り組むクリエイターを応援しています。

Adobe Blogでは、このビジュアル制作を担当した、こびとのくつ株式会社・工藤美樹さん、株式会社 SHAの竹林一茂さん、伊佐奈月さん、渡邊晃己さんにもインタビュー。

クリエイティブサイドから見た、AIへの考えかた、向き合いかた、付き合いかたについて、記事をお届けする予定です。

プロジェクトのメディア掲載情報(予定)