【イベントレポート】山形のラーメン屋さんがAdobe Expressで広報活動を強化!「まちの広作室 in やまがた」を開催

イベント会場

山形市とアドビは、広報のためのデザインワークショップ「まちの広作室 in やまがた」を共同開催しました。

2024年8月20日、ラーメン消費額日本一の山形市とアドビは共同で、ラーメン店の広報活動の支援を目的に、Adobe Expressを使用したデザインワークショップ「まちの広作室 in やまがた」を開催しました。山形市内のラーメン店7店舗から店主や店員など10名が参加。Adobe Expressを使用した広報制作物のデザインに挑戦しました。

「まちの広作室」は、小売店、飲食店など、各地域で店舗を運営するみなさんの広報活動支援を目的としたプロジェクト。Adobe Expressを使ってチラシやメニュー、SNS向けの画像や動画などを、簡単に作成していただくためのワークショップを各地で開催しています。2022年7月の東京・下北沢商店街を皮切りに、福島県大熊町、鹿児島市、高松市、長崎市、大阪市の全国6か所で実施。今回が7か所目になります。

調査結果イメージ

開催にあたって行った事前調査で、山形市内のラーメン店が「人手不足」「物価対応」に続いてあげた悩みが、「集客・広報活動」でした。全体の77%が広報活動にSNSを活用していますが、そのうち88%が「SNS運用に課題がある」と回答。最も多かった課題は「時間がない」(36%)というものでした。またチラシ・ポスター制作においても「費用がかかる」(51%)が、課題としてあげられていました。

イベント画像

これらを踏まえて、「まちの広作室 in やまがた」では、イラストレーター/キャラクターデザイナーの北沢直樹さんを講師に迎え、無料で利用できるデザインツールAdobe Expressを使って、SNS用画像やチラシのデザインに取り組んでいただきました。

ワークショップの冒頭には、ポータルサイト「#推しメンやまがた」などで「ラーメンの聖地、山形市」を推進する、山形市ブランド戦略課の高橋 大さんが挨拶に立ち、参加者に次のようなエールを送りました。

「ご当地ラーメンというと、とんこつ、みそなど、単一のものを指すことが多いが、山形市のラーメンは多種多様で、どんなラーメンも美味しいというのが最大のウリ。各店舗が輝いてこそ、“多様性”に説得力が生まれる。それぞれの魅力を発信できるように、スキルアップしていただきたい」

ラーメン写真にも使いやすい「生成塗りつぶし」機能を紹介

Adobe Expressでは、豊富なデザインテンプレートをカスタマイズするだけで、目指す制作物を簡単に作成できます。メニューやチラシ、店内の掲示物、SNS向けの画像だけでなく、動画もサポート。インバウンド向けに、ビーガンやハラールに対応するテンプレートも用意されています。

「クイックアクション」ではワンクリックで背景を削除したり、QRコードを生成したり、動画のサイズを変更するといったことが可能。またAdobe Expressには生成AIが搭載されていて、「テキストから画像生成」や「生成塗りつぶし」といった機能が利用できます。

パソコン画面

北沢さんは「テキストから画像生成」から「観葉植物に囲まれた部屋 デスクとパソコン」というプロンプトを入力し、生成した画像の例を紹介。自身でも画像生成を体験した参加者からは、簡単さと精度の高さに驚きの声があがっていました。Adobe Expressで利用できる生成AIのAdobe Fireflyは、Adobe Stock内のものなど、権利関係がクリアなものだけを学習データに使用しているため、生成された画像を安心して商用利用できるのが特徴です。

プレゼンテーションの様子

北沢さんは画像生成AIの利用のメリットについて、素材が作れることのほか、思いもよらないアイデアが浮かぶ、イメージを膨らませられる、自分のスキルでは表現できないものも作れる、時短になると解説。生成した画像に、さらに「スタイル」や「構成」を追加して、目指すイメージに近づける方法も説明されました。

プレゼンテーションの様子

プレゼンテーションの様子

またラーメン店向けの実用例として、「生成塗りつぶし」のオブジェクト削除を使って、店舗の外観写真に写りこんだ人を消す、どんぶりの縁についたスープの汚れを消す、ラーメンの背景に写りこんだおしぼりや箸入れを消すといったテクニックも紹介されました。

自店舗のラーメン写真を使った広報制作物のデザインに挑戦!

ワークショップ後半には、参加者が自らのPCとスマートフォンを使い、各々好きなテンプレートを選んでデザインに挑戦しました。スタッフのサポートを受けながら、自店舗のラーメン写真などを使用して、思い思いの制作物を作成。ほとんどの人が「初めてAdobe Expressに触れる」ということでしたが、写真や色、フォントの変更方法から、アニメーション加工で画像に動きをつける方法まで、レクチャーに耳を傾け、またスタッフに個別に質問しながら、みなさんとても熱心に取り組んでいたのが印象的でした。

プレゼンテーションの様子

パソコン画面

スマートフォン画面

スマートフォン画面

最後には北沢さんが、出来上がった制作物をプロジェクターで大きく投影し、それぞれデザインの意図や、ポイントなどをシェアする時間も設けられました。「漢字だとうまくはまらなかったので、ひらがなにした」「インパクトを出すために動きをつけた」など、みなさんそれぞれのこだわりや、工夫した点を紹介。中には、生成AIで作ったイラストを活用した、凝ったデザインに挑戦した人もいました。

ワークショップの様子

ワークショップの様子

ワークショップの様子

ワークショップの様子

参加者のひとりで、ラーメン店の店主の男性は「知らない世界を知ることができて、率直にすごく楽しかった」と、ワークショップの感想を聞かせてくれました。「Adobe Expressは想像よりも簡単にできた。もう少し勉強すればホームページなどにも活かせそう」と話していました。

ワークショップの様子

アドビでは今後も「まちの広作室」で、地域店舗の広報制作物のデザイン業務のサポートに取り組んでいきます。次の開催はあなたの近くのまちかも!ぜひご期待ください。