アナログな文書業務プロセスからの脱却を支援するアドビの自動化ソリューション

アプリケーション が含まれている画像 自動的に生成された説明

報告書や契約書、稟議書、作業マニュアルなど、日々の業務は文書に埋め尽くされています。ペーパーレス化や電子署名の導入が進みつつあるとはいえ、多くの企業ではまだ多くのアナログでマニュアルな文書業務プロセスが残っているのが現状です。

紙であってもデジタルであっても、膨大な文書の作成・確認・保管のプロセスを手作業で行うことは予期せぬミスや手戻り、遅延のリスクを高めます。また、担当者ごとに異なる属人的で一貫性のない文書処理プロセスは、文書品質のばらつきを生み、そこに含まれるデータやナレッジの再活用を妨げます。

これらは生産性低下に直結し、長時間労働や業務スピードの低下によるビジネス損失につながりますが、大幅な業務改善や、新たなビジネス拡大の機会でもあります。

Adobe Acrobat Servicesで文書プロセスを自動化

こういった文書処理プロセスの問題を、Adobe Acrobat Servicesが解決します。Adobe Acrobat Servicesは、PDFの作成・操作・埋め込みの機能を簡単に実装できるクラウドベースのAPIです。これにより文書のライフサイクル全体にわたってシームレスなドキュメント体験を簡単に構築できます。

Adobe Acrobat Services主要なソリューションが4つあります。今回はこの4つについて、具体的なユースケースを想定した操作デモも交えながらご紹介します。

Adobe Document Generation API: WordテンプレートやJSONデータからPDFを生成

取引契約書や仕様書、あるいは雇用契約書など、ERPやCRMなどの各種社内データベースから定型的な情報を抽出して文書化するケースは多々あります。これらを手作業で行うのは複雑で時間やコストがかかるため、データベースから情報を抽出した動的な文書作成をデジタルで自動化することは、ビジネスにおいて非常に重要です。

契約書、合意書、請求書、販売提案書などを社内データベースから定型的なアウトプットを繰り返しPDFとして出力する際には、Document Generation APIを使うと簡単に文書を作成できます。Microsoft Wordのテンプレートと独自のデータを使用して、条件付きテキスト、画像、リスト、表を含むPDF文書を動的に作成できます。また、アドビの電子署名サービスであるAdobe Acrobat Signとの連携により、署名が必要な文書ワークフローの構築も可能です。

このDocument Generation API を活用して、FAXよる製造工場への受発注プロセスをデジタル化する例をご紹介します。Webフォームと電子署名を活用することで、データの手入力や受注確認書を印刷・押印・送付する手間とコストを削減できます。生産管理システムや見積・請求等の会計システムとのデータ連携も可能です。

Adobe PDF Extract API: あらゆるPDFのコンテンツ構造を解放

PDF Extract APIを使うと、PDFからデータとコンテンツを迅速かつ正確に抽出できます。PDFに含まれるテキスト、画像、表、フォントスタイリングなどが、相対的な位置と自然な読み順で抽出され、NLP(自然言語処理)、RPA(ロボティックプロセスオートメーション)、データ分析ソリューションでの下流処理などのために、構造化された JSON ファイルに配置されます。PDF Extract APIは、スキャンされたPDFとネイティブPDFの両方で動作します。

下記の動画では、実際にPDF Extract APIを使ってPDFの情報を抽出する方法と、これを使って対応管理(問合せに対する回答を管理するしくみ)をまとめたPDFから「問合せ内容」と「回答」を分離して抽出した上で多言語化をするデモをご紹介しています。

Adobe PDF Accessibility Auto-Tag API:PDFコンテンツに自動タグ付けしてアクセシビリティを向上

グラフィカル ユーザー インターフェイス, アプリケーション 自動的に生成された説明

高齢者や障がい者だけでなく、あらゆる人のユーザー体験を向上させるデジタルアクセシビリティ対応は、企業にとって法的リスクを回避しながら顧客基盤を拡大するために欠かせない経営戦略のひとつです。世界各国でデジタルアクセシビリティに関わる法整備が進んでおり、欧米に比べて遅れを取っている日本企業にはいち早い対応が求められています。

PDF Accessibility Auto-Tag APIは、アドビの独自AIであるAdobe Senseiを活用して、PDFのコンテンツ構造へのタグ付けプロセスを自動化します。表、段落、リスト、見出しなどの階層構造に自動的にタグを付け、スクリーンリーダーなどの支援デバイス向けに最適化します。この際、PDFの読みやすさを向上させることができるように、読み順を識別して複数の列や要素がページ間に存在する情報の論理的な流れを確保します。これを過去から蓄積された既存のPDFファイルや新規のPDF作成ワークフローに適用することで、企業のデジタルアクセシビリティ対応がより容易になります。

下記のデモ動画では、Microsoft Power AutomateとPDF Accessibility Auto-Tag APIを組み合わせて大量のPDF文書に対してタグ付けを行い、アクセシブルなPDFを作成する方法をご紹介しています。

PDF Embed API:同一のWebページ内でPDFを表示・操作可能にする

PDF Embed APIは、ユーザーのWebブラウザでPDFをレンダリングするAPIです。PDFファイルを置いたディレクトリのURLではなく、このAPIをHTML内に埋め込めば、Webページから別ウインドウに飛ぶことなく、そのページ内にPDFが表示されます。Webページのサイドメニューやヘッダーも維持したままです。

さらにこのAPIを使うと、特定のURLをクリックしたり、テキストをハイライトしたりといった操作をJavaScriptイベントとして認識できるので、アドビの分析ソリューションAdobe AnalyticsやWebサイトの拡張機能に組み込むことができます。

PDF Embed APIはこちらから無料で回数制限無しでご利用いただけます。

詳しくはアドビまでお問い合わせください

Adobe Acrobat Servicesはニーズに合わせて柔軟なオプションをご利用いただけます。詳しくは営業までお問い合わせください。

Adobe PDF Services API | 無償版

Adobe PDF Services API | エンタープライズ版 (大規模導入向け)