クリエイターとクリエイティブプロフェッショナルのための、Adobe Photoshopのパワフルな新機能
クリエイティブなアイデアを思いついたものの、制作のための面倒で退屈な作業に労力を取られインスピレーションや勢いが失われてしまったという経験はありませんか?例えば、砂漠の風景、水中の要素、ドラマチックな空を合成した、超現実的な誰も見たことのないようなインパクトのある画像を制作している時に、合成のエッジのクリーンアップやライティングの修正、頭の中で思い描いた通りに仕上げるための細かい手仕事に何時間も費やしたあげく、最終的な作品に説得力を持たせられなかったというような経験はありませんか?あるいは、都市景観の写真のテクスチャーやカラーを調整し、送電線やゴミ箱などの不要な要素を削除する作業に時間がかかるばかりで、仕上がりがどこか物足りないと感じることもあるかもしれません。もし、そうした面倒な作業がそれほど苦痛でなくなるならどうでしょうか?
本日、Adobe Photoshopデスクトップ版、web版、モバイル版に、面倒で、手間のかかる退屈な作業に費やす時間を削減し、最も重要なクリエイティブなビジョンの実現に集中することができる新機能が搭載されます。今回の新機能は、クリエイティブコミュニティとの継続的な対話をから生まれたものです。私たちは、Adobe Photoshopのツールをどのように進化させれば障壁を取り除き、より直感的でインテリジェントかつ楽しい創作体験を提供できるか、皆様から意見を伺いました。Adobe Photoshopの最新のツールは、広告キャンペーン用のアセットを作成するデザイナーから細部をレタッチするフォトグラファー、外出先でSNS投稿用のアセットを制作するコンテンツクリエイターまで、あらゆるユーザーを念頭に置いて開発されています。
何よりも、これらの新機能は、基本的にデスクトップ版、web版、モバイル版を横断して導入されます。つまり、スタジオのデスクで作業しているときも、タブレットでアイデアをスケッチしているときも、スマートフォンでクイックな編集をしているときも、インスピレーションが湧いたときに、いつでも、どこでもクリエイティブなビジョンを実現することができるのです。
今回のAdobe Photoshopの新機能についてより詳しくご説明しましょう。
調和(ベータ版)
2024年10月のAdobe MAXでProject Perfect Blendとして初めて発表された、新しい「調和」(ベータ版)機能は、わずか数回のクリックで、画像エレメントを驚くほどリアルに合成することができます。Adobe Firefly Image Modelを搭載したこの新機能は、Adobe Photoshopのデスクトップ版とweb版はベータ版として、モバイル版(iOS)は早期アクセス版としてご利用いただけます。
画像に新しいオブジェクトを追加すると、調和はその周囲の背景をインテリジェントに分析し、カラー、ライティング、シャドウ、視覚的なトーンを自動的に調整して、シームレスで統一感のある合成画像を作成します。これにより、時間のかかる手動調整が大幅に削減されるため、超現実的な合成画像を作成するデザイナー、ダイナミックなキャンペーンビジュアルを作成するマーケター、または幻想的なシーンを実験するデジタルアーティストに最適です。高品質でリアルな合成画像がこれまで以上に迅速、直感的かつ効率的に作成できるようになります。
生成アップスケール(ベータ版)
Adobe Photoshopデスクトップ版とweb版に生成アップスケール(ベータ版)を導入しました。これにより、画像の鮮明さを損なうことなく、最大8メガピクセルの高品質な解像度向上を実現します。生成アップスケールは、フォトグラファーにとって編集の仕上げに役立ち、特に印刷、配信、古いファイルの修正などの画像品質の向上に非常に有効です。また、SNSコンテンツクリエイターは、さまざまなプラットフォームにアセットを適用させる際にも活用できます。これは、Adobe Photoshopコミュニティから最も要望の多かったアップデートの1つであり、最小限の労力でより鮮明で詳細な結果をもたらす、パワフルな新しいクリエイティブツールです。
削除ツールの強化
Adobe Photoshopデスクトップ版とweb版で利用可能な、最新のAdobe Firefly Image Modelを搭載した 削除ツール が改善され、これまで以上に正確かつ高品質に画像をクリーンアップできるようになりました。不要な電線を消去したり、ポートレートの背景を調整したり、製品写真に磨きをかける場合にも、このツールが役立ちます。不要な要素を削除するだけでなく、より高品質かつ正確にギャップを埋めるリアルな塗りつぶしコンテンツを生成します。削除が適用された領域のエッジはノイズが少なく、背景とより自然に調和するため、よりクリーンでプロフェッショナルな仕上がりとなり、そのまま投稿用コンテンツとして使用することができます。
プロジェクト(ベータ版):新しい整理とコラボレーションの方法
Adobe Photoshopデスクトップ版に、作業ファイルや納品物を管理・整理するための新しいアプローチである「プロジェクト」がベータ版として導入されました。この機能では、必要なアセットをすべて1か所の整理された共有スペースに集約することで、複数のローカルドライブに散らばったファイルを探す手間を省いたり、遅くて断片的なコラボレーションをスムーズにしたり、個々のアセットを手作業で受け渡しする必要性を無くしたりと、制作上のよくある悩みを解消します。プロジェクトでは、関連する複数のファイル全体をコレクションとして一度に共有できるため、バージョン管理の問題が軽減され、クリエイティブなプロセスをスムーズに進めることができます。クライアント向け広告キャンペーンやムードボードの作成など、あらゆる作業においてワークフローを効率化し、すべてを一元管理することができます。
生成塗りつぶしおよび生成拡張用の「生成AIモデルピッカー」で、よりクリエイティブなコントロールを強化
創造性は選択肢の多さから生まれます。そこで、Adobe Photoshopデスクトップ版の新機能として、「生成AIモデルピッカー」を導入しました。これにより、「生成塗りつぶし」および「生成拡張」を使用する際に、異なるAdobe Firefly Image Model(Adobe Firefly Image 1またはAdobe Firefly Image 3)を選択できるようになります。各モデルには独自の強みとスタイルがあり、アーティスト、イラストレーター、SNSコンテンツクリエイターに、比類のない柔軟性と選択肢を提供します。生成モデルピッカーにより、自身のスタイルやクリエイティブなビジョンに合わせて、自由に試し、カスタマイズを行うことができるようになります。
提供開始時期
この記事でご紹介したAdobe Photoshopの新機能は、本日からAdobe Photoshopデスクトップ版(ベータ版)とweb版(ベータ版)でご利用いただけます。また、モバイル版(iOS) の最新バージョンもご利用可能です。
この記事は2025年7月29日(米国時間)に公開されたPowerful new Photoshop innovations for creators and creative prosの抄訳です。