ビデオ製品2021年3月アップデートのご紹介 ー動画編集プロフェッショナルからソーシャルストーリーテラーまで、現代のクリエイターをパワーアップ
アドビのビデオおよびモーションアプリケーションの2021年3月アップデートをお届けします。ユーザーがより効率的に高品質なコンテンツを迅速に作成できるようになりました。また、Adobe Creative Cloudの価値を活用し、リモートワークへの対応や、豊富なストック素材の活用などクリエイティビティを発揮する環境を整えています。
Premiere Proの新しいキャプション作成ワークフローがご利用いただけるようになりました。
最近、動画を目にする機会が急激に増えています。大きな予算と特殊な機材を持つごく一部のクリエイターに独占されていた動画編集も、今や大衆のものとなりました。コミュニティとのつながりに情熱を傾けるコンテンツクリエイターから、顧客獲得を目指すビジネスパーソン、スクリーンの大小を問わずストーリーを語りたい映画制作者まで、クリエイティブなコミュニケーションの主流は動画となっています。
私たちは、ビデオや動画制作に関するニーズや動機には、全体として共通する部分と、ユーザーそれぞれのユニークな面もあることを認識しています。このことを念頭に置き、アドビは2021年、多様なユーザーのニーズをカバーする複数のコアテーマを設定し、開発を進めていきます。2021年3月の動画製品のアップデートは、これらの分野すべてでユーザーに新機能を提供するという私たちのコミットメントを示しています。
作業の高速化と生産性の向上
クリエイターにとって最も貴重なリソースは時間であり、高品質なコンテンツを迅速に作成できるツールが求められています。Premiere ProとAfter Effectsでは、Adobe Sensei搭載の人工知能により、労力を必要とする作業の自動化と、バージョンアップ毎のパフォーマンス向上により、ワークフローが高速化され、クリエイティビティを発揮できる時間が増えました。また、Premiere Proの合理化されたワークフローにより、すべてのユーザーがより効率的に作業を行うことができます。3月のリリースでは、以下の機能が追加されました。
Premiere Proの新しいキャプション作成ワークフロー
キャプションや字幕を素早く追加、カスタマイズ、スタイル化するための包括的なツールセットです。キャプション 作成ワークフローは、今年後半に登場の「音声のテキスト化」機能によってさらに高速化される予定です。
After Effectsのリアルタイム3Dドラフトプレビュー
コンポジションパネル上の3Dデザイン変更が即座に反映されるため、クリエイティブな決定が迅速おこなえ、デザインの反復作業がより簡単になります。
After Effectsの3D平面ガイド
水平線と消失点ならびにグリッド状のガイドを表示して、デザイナーが空間内でデザイン要素の相互関係を把握するのに役立ち、スナップを使ってオブジェクトを正確に整列させることもできます。
After Effectsのより効率的なコンポジションツールバー
より論理的に整理され、現在のタスクに基づき、文脈に沿ったツール類が表示されます。
Premiere ProとAfter Effectsのより高速なワープスタビライザー
解析処理の最適化により、UHD映像の手ブレ軽減処理が4倍速度になりました。
After Effectsのマルチフレームレンダリング(パブリックベータ版)
マルチコアCPUを使用してコンポジションを書き出す際に、レンダリングが最大300%高速化されます。さらに、合理化されたレンダーキューUIでは、最も重要な情報がハイライトされ、書き出しプロセスが簡素化されます。
一人一人に合った作業スタイルを
Premiere Proは、Macを使う人、PCを使っている人、一人で作業している人、チームで作業している人、1つのプラットフォームで作業している人、複数のプラットフォームをまたいで作業している人など、あらゆるビデオ制作者のニーズを満たすように設計されています。素材の読み込みから最終出力まで、ユーザーは約400社のパートナーや開発者(英語)の豊富なエコシステムを活用し、お好みのプラットフォームやハードウェア構成に最適化された、自分のやり方に最適なワークフローを実現できます。ユーザーは、Premiere Pro内で作業を完結させることも、モバイルに最適化されたPremiere Rushを使うことも、PhotoshopやAfter Effectsなどの他のCreative Cloudアプリケーションとのシームレスなクロスアプリケーションワークフローを選択することもできます。3月のアップデートでは、以下の機能が提供されます。
Premiere Rushの24の新しいカラーフィルタープリセット(デスクトップ版とモバイル版)で、ビデオに視覚的なインパクトを加えるためのクリエイティブなオプションがさらに充実しました。
Premiere Proのオーディオトラックのエフェクトラックのコピー&ペースト。オーディオエフェクトを個々にコピーするやり方に加えて、オーディオエフェクトラックごとオーディオトラック間でコピー&ペーストできるようになりました。
映像フォーマットのサポート拡張には、Premiere Pro、After Effects、Media EncoderでARRI Alexa Miniの映像を読み込む機能が含まれています。
一歩先を行き、レベルアップする
Premiere Proには、ソーシャルクリエイターがスキルをレベルアップし、カラー、アニメーションタイトル、オーディオを駆使して自分だけのスタイルを確立できる直感的なツールが備わっています。3月のPremiere Proのアップデートには、以下の機能が追加されています。
**モーショングラフィックステンプレートのメディアの置き換え機能**により、クリエイターは、ブランディングをレベルアップしたり、動画に目立つビジュアルスタイルを追加したりと、After Effectsの知識なしでもテンプレートを活用した躍動的なビジュアル処理を行うことができます。
Adobe Creative Cloudの価値をフル活用する
Premiere ProとAfter Effectsのユーザーは、世界最大のクリエイティブコミュニティの一員であり、アドビの最高のクリエイティブツールやコンテンツを活用して、作品のインスピレーションを得たり、ビジョンを実現したりすることができます。Premiere Proのユーザーは、アプリ内から数千ものストックビデオや音楽、さらにはモーショングラフィックステンプレートに直接アクセスしたり、After EffectsとPhotoshopを組み合わせて魔法のように使うこともできます。私たちはまた、皆さんの実際のワークフローに合った機能をお届けするために、リリース版に搭載する前に活発なパブリックベータプログラム(英語)を実施し、Creative Cloudの革新的な機能を皆さんに事前にテストしていただいております。これにより、製品開発チームは直接皆さんの意見に直接耳を傾けることができました。3月のリリースでは、以下の機能が導入されています。
Adobe Stockに追加された新しいモーショングラフィックステンプレート。「メディアの置き換え」に対応した新しいモーショングラフィックステンプレートが数十点、<u>Adobe Stockに追加されました</u>。Premiere Proのユーザーは、メディアの置き換え機能を使用して、これらのテンプレートを独自のメディアやロゴでカスタマイズすることができます。
Auditionのインサートレコーディングモード。オーディオファイル内の任意の場所に新しい録音をパンチインし、既存のオーディオをリップリングして前方に移動させることができます。
Character Animatorに強化されたプロジェクト。 ファイルフォーマットより速く、よりコンパクトになり、電源損失やファイル同期の競合にも強くなりました。
ビデオ製品全体にわたり、アプリで使う用語とリファレンス画像を**<u>公正な表現に配慮したものに変更</u>**することで、ユーザーの多様性を尊重し、「すべての人に『つくる力』を」というアドビの願いを反映しました。
パブリックベータ: 現在パブリックベータ中のAfter Effectsのマルチフレームレンダリングやその他の新機能をぜひお試しいただき、ご意見をお寄せください。
コンテンツ制作チーム向けアップデート
クラウド主導のコラボレーションおよびリモートワークへの対応。この1年で、作業する場所に関係なく、効率的に仕事を進められるチームワークが求められていることがはっきりしました。Premiere ProとAfter Effectsでは、クラウドを活用したリモートコラボレーションが可能です。例えば、ブランド化されたアセットを整理して共有するためのCreative Cloudライブラリや、共通のプロジェクトファイルフォーマットエディターとモーショングラフィックスアーティストに提供し、安全なコラボレーションを可能にするチームプロジェクトなどです。3月のアップデートでは、以下が強化されています。
**チームプロジェクトの機能強化**により、ユーザーがプロジェクトに加えた変更の共有がより迅速になり、プロジェクト内検索の速度が2倍になりました。
新規ユーザー向けアップデート
ご利用開始後、困ったことがあればすぐに使えるようにお手伝いします。Premiere Proの高度なツールの中には、どこから始めればいいのか迷ってしまうものもありますが、アプリ内のチュートリアルでわかりやすく説明されているほか、製品エキスパートたちの大規模で活発なコミュニティにアクセスすることで、初めてのユーザーでもすぐに成功を収めることができるようになります。 2021年の私たちの目標は、初心者から上級者まで、同じようにユーザーエクスペリエンスを向上させることです。
私たちは、ユーザーのニーズやモチベーションを第一に考えながら、Premiere ProとAfter Effectsの未来に向けたビジョンを実行していきたいと考えています。
アドビのビデオおよびモーションアプリケーションの2021年3月アップデートの全容については、各製品の機能の概要をご覧ください。
機能の概要 | After Effects(v. 18.0)
機能の概要 | Character Animator (v. 4.0)
この記事は2021年3月10日(米国時間)に公開された Adobe video March 2021 release: Empowering modern creators, from video pros to social storytellersの抄訳です。