全世界を魅了する音楽の力: Adobe Stock オーディオ素材で伝えるグローバルリズム

イメージ:Adobe Stock/Barry Bödeker/Stocksy

「ワールドミュージック」という言葉をご存知でしょうか。「ワールドミュージック」とは、読んで字のごとく「世界の音楽」と解釈してもらえれば大丈夫です。Miriam Makebaの「Pata Pata」(1967年の米国チャートで2位)から、Panjabi MCとJay-Z’sの「Mundian To Bach Ke」(2003年の米国チャートで最大33位)など、ジャンルの垣根を超えたクロスオーバーなヒット作品を見れば、その影響の大きさを窺い知ることができます。

昨年1年を経て、現在では世界各国の音楽に注目が集まっており、様々な分野で取り上げられてきています。先進テクノロジーの分野や社会正義の実現を訴える活動の分野がその筆頭です。この流れにインスピレーションを受け、Adobe Stockチームでは2021年オーディオトレンドのひとつを、グローバルリズム(Global Rhythms)(世界各地に遍在する抗えない魅力を持ったビート)と名付けました。

このトレンドの大きな構成要素のひとつは「音楽制作の民主化」であると、Adobe Stockオーディオと提携しているJamendoの音楽・アーティストサービス部門を率いるCyrille Mailliard氏は語っています。

「高品位のレコーディングが簡単に実現できるようになってきており、様々な種類の楽器を使用した質の高い作品も生まれています」と、Mailliard氏は説明します。

デジタルサウンドの浸透が、このトレンドの流行にさらなる拍車をかけました。「例えば、バラフォンやマリンバなどの楽器は、以前よりも一般的になり広く名前が聞かれるようになりました」と、Mailliard氏は語っています。「また、これは質の高いバーチャルインストゥルメントを利用できるようになったことも起因しているのではないかと思います。例えば、これまで存在すら知らなかった楽器をバーチャルインストゥルメントで色々と試し、パーカッションに追加することもできるのです」

オーディオ技術の進歩がミュージシャンのサウンドを新たな境地に導く一方、ソーシャルメディアをきっかけに、これまで触れることのなかった異文化を目にすることが増えてきました。

「毎年、世界は少しずつ狭くなり、つながりや連帯が強まっているように感じます」と、Epidemic Sound(Adobe Stockオーディオのローンチパートナー)で音楽開拓部門の責任者を努めるDavid Slitzky氏は語っています。「それにより、世界がより身近になり、世界に対する好奇心が高まっているのです」

イメージ:左:Adobe Stock/Natalia Maca。右:jim welch/EyeEm

文化的発見におけるメインストリームへの関心の高まり

このような関心が高まるきっかけとなったのは、昨年起きた大規模な社会正義運動です。Black Lives Matter運動の世界的な認知度の向上は、「人々の自己啓発を大きく後押ししました」と、Slitzky氏は語っています。

この文化的トレンドの一端には、音楽的探求心があります。消費者は「新しいものを探し、受け入れ、率先して楽しむことに熱心です。ただそれは、単に新しいものだけではなく、新しさを反映したものをも対象としています」と、Slitzky氏は説明します。「今まで知らなかった他国のリズム、サウンド、文化に関心を持つ人が増え、受け入れるようになってきているのです」

Mailliard氏によると、寛容性はグローバルリズムというオーディオのトレンドの核心です。「このトレンドは文化的多様性と、私たちが皆つながっており、それぞれの文化を互いに発見し合っているという事実に寄与しています」

業界の大手企業もグローバルミュージックの台頭に貢献してきました。「グローバルリズムというトレンドは、今年、Disneyからリリースされたビヨンセの『Black is King』というビデオから大きな影響を受けています」と、Adobe Stockの動画とオーディオの責任者であるThomas Spotaは語っています。「私はそのビデオをきっかけに、自分の国の需要をだけを満たすのではなく、多くの伝統音楽をロックや電子音楽に採り入れることで、より広く世界に向けて発信しているブランドや広告主の重要性について考えるようになりました」

イメージ:Adobe Stock/Milles Studio/Stocksy

大手ブランドのキャンペーンにおけるグローバルサウンドトラック

グローバルリズムのトレンドはブランドの様々なアプローチにつながっており、各アプローチで特徴的なサウンドを聞くことができます。COVID以後に作成されたCoca-Colaの短編動画「The Great Meal(すばらしい食事)」では、同社の視点は世界に向けられました。この短編動画では、世界各国のキャストを起用してキッチンで伝統的な料理を作る様子を描き、BGMにはミラノのデュオAmadou & Mariamの「Sabali」という曲を合わせています。

Googleはビートの効いたスタイルの楽曲を採用しました。「Introducing Google Workspace(Google Workspaceの紹介)」では、英国人とエチオピア人の両親を持つ歌手Izzy Bizouのパーカッションをフィーチャーした楽曲「Work」に合わせ、リモートチームによる作業の進行をストーリーで紹介。伝説のナイジェリア人歌手Fela Kutiのサンプルも含まれています。

Allstateなどの一部のブランドは、レトロ感にこだわりました。複数のドライバーが自分の車の上に物を置いたまま忘れているというスポット広告の「Smooth」用に、Edith Piafの楽曲を採用したのです。また、まったく異なる現代的な楽曲を採用している企業もあります。食品デリバリーサービスのGrubhubは、様々なジャンルをクロスオーバーさせた音楽性で有名なBomba Estereoの楽曲を選び、コマーシャル用アニメーション「Delivery Dance」に使用しています。

イメージ:左:Adobe Stock/世森 卢/EyeEm 右:Tasphong

音楽業界の人々にとって、このトレンドの高まりは特に刺激的でした。Slitzky氏が着目したのは「融合」という要素です。彼の説明によれば、「様々な世界的影響力を、ほかの種類の人気のあるスタイルや音楽と掛け合わせる」ことです。

同様に魅力的なのが、(Maillaird氏が特に賛同する)トレンド内トレンドです。「例えば、ポップミュージックでは、今、ラテンのリズムが非常に流行しています。レゲトンのリズムパターンですね。レゲトンは新しいスタンダードとなりつつあり、最近ではどこにいても耳にするようになりました」。しかしMailliard氏が特に興味を引かれたのは、グローバルリズムトレンドの盛り上がりを間近で観察できたことだそうです。「これからますます新しいミュージックカルチャーが台頭してくることでしょう」と同氏は話しています。

Adobe Stockのグローバルリズムオーディオクリップの厳選されたセレクションを視聴していただき、サウンドを通して世界を旅しましょう。

いかがでしたでしょうか?Adobe Stockでは、今回ご紹介したオーディオなど、あらゆるアセットを自由に使えるクレジットパックをお勧めしています。事前に購入したクレジットを好きな時に好きなアセットに交換して使えるだけでなく、まとめて購入することでお得にラインセンス取得していただくことが可能になります。Adobe Stockのプランページから詳細御確認ください。

この記事は2021年6月15日にRF Jurjevicsにより作成&公開されたThe whole world is listening: Global Rhythms from Adobe Stock audio抄訳です。