Adobe Photoshopのメジャーアップデート!「空を置き換え」「修復ブラシ」「自動選択ツール」がiPad版に登場
「空を置き換え」、「修復ブラシ」、「自動選択ツール」などAdobe Photoshop iPad版およびデスクトップ版の新機能と、Adobe Frescoのアップデートについてお伝えします。また、Adobe Photoshopの革新的な機能「検索」パネルについての情報もお届けします。
Adobe Photoshop iPad版およびデスクトップ版が、本日メジャーアップデートしました。その注目の新機能に加え、Adobe Frescoのアップデート情報についてお知らせいたします!
また、Adobe Photoshopの革新的な新機能として、チュートリアルやワンクリックアクションなどの機能を1か所に集約して提供することで作品作りをスピードアップする「検索」パネルについての情報もお届けしますのでご注目ください。
Adobe Photoshop iPad版
修復ブラシ
デスクトップ版と同じく、魔法のような「修復ブラシ」機能をAdobe Photoshop iPad版でもご利用いただけるようになりました。画像やパターンからピクセルをサンプリングし、Apple Pencilでペイントして画像を修正できます。サンプリングしたピクセルのテクスチャー、ライティング、透明度、陰影は適用部分にシームレスにマッチし、新しいピクセルがブレンドされるので、画像の正確なレタッチが可能です。拡散、ブレンドモード、ブラシの角度をはじめとする、必要なすべての設定とコントロールも提供されます。修復ブラシは、ツールバーの「修復ツール」の下層(長押し後に表示されます)にあります。
Adobe Photoshop iPad版の修復ブラシについて、ポール トラニ(Paul Trani)がこちらのビデオ(英語)で詳しく解説しています。
自動選択ツール
Adobe Photoshopの真骨頂は、どんな画像であっても美しく完璧な選択範囲を作成できる能力です。その手始めとして私たちは、AI駆動のAdobe Senseiを搭載した、自動化された選択ツールをAdobe Photoshop iPad版に導入し、ワンクリックで結果を得られるようにしました。そして本日、ここに「自動選択ツール」が加わりました。
このツールは、平坦な背景からオブジェクトをすばやく切り出したり、不規則な形状の領域を選択したり、はっきりとした色の要素を選択したりするのに便利で、これまで要望の多かったAdobe Photoshopの機能です。このツールを使えば、トーンやカラーに基づいて画像の領域を選択したり、許容範囲を簡単に調整したりすることができるので、最も正確な選択領域を得ることができます。自動選択ツールは、ツールバーの「選択ツール」の下層にあります。
カンバスを投影
Adobe Photoshopのカンバスをシームレスに共有したり、他のユーザーとのライブコラボレーションを大画面で行うことができます。iPadをHDMIまたはUSB-Cで外部モニターやテレビに接続すると、Adobe PhotoshopのUIを含まない状態のカンバスがフルスクリーンでその画面に投影され、編集中のドキュメントをライブで見せることができます。「カンバスを投影」は、アプリの設定の「一般/詳細」で有効化できます。
Adobe Photoshop デスクトップ版
「空を置き換え」の強化
Adobe Photoshop対応の新しい空のプリセットが、Adobe Creative Cloud Webサイトの「ディスカバリ」セクションから入手できます
「空を置き換え」適用前のオリジナル画像
「空を置き換え」のための壮大な空の画像が新たに多数追加されました。Adobe Photoshopはこれらの画像を最大5,000点、一度に読み込むことができます。
新しい「他の空を取得」オプションを使えば、ありとあらゆる状況の空にアクセスできます。Adobe Photoshopの「空を置き換え」ダイアログ内にあるこのリンクからAdobe Creative Cloud Webサイトの「ディスカバリ」セクションに移動すれば、高品質な空のプリセット群をダウンロードできます。そこでは月や星、夜景、花火、素晴らしい夕焼けも、ワンクリックで手にすることができます。
空を置き換えの使い方については、ポール トラニがこちらのビデオ(英語)でご紹介しています。
ワープの変形のベジェハンドル
ベジェハンドルを個別に操作して「ワープの変形」をコントロールできます。この微調整されたキーボードショートカットコントロールは、メッシュの外枠および分割ワープのポイントで利用できます。ボトルや箱などの表面にフィットするように画像を伸ばしたり曲げたりする必要のあるパッケージデザイナーなどにとっては、これまで不可能だった変形が可能になりました。
この機能は、ワープの変形のビジュアルガイドのカスタマイズ機能(今年始めにリリース済み)に新しく加わった、カラーおよび不透明度のオプションと併用するとさらに効果的で、ベース画像の色に重ねても見やすいようにベジェコントロールのカラーを調整できます。また、ワープガイドを表示するタイミングや数など、その他の設定も行うことができます。この機能は、「ワープの変形」が有効になっているときに、オプションバーに表示されます。
その他、大きな効果をもたらす小さな改善点の数々
本日リリースされた500以上の修正の中から、多くのワークフローにおいてアプリケーションのパフォーマンスと操作性を大きく改善するものを以下にご紹介します。
アプリケーション全体
- 最大レベルでズームインした際のカンバスの動きがよりスムーズになりました
- パペットワープのメッシュ表示の改善
- ペイント時の不透明度のジッターの処理がよりスムーズになりました
- スクラッチディスクがいっぱいになったときのエラーで、トラブルシューティングドキュメントへのリンクが表示されるようになりました
ニューラルフィルター
- プリセット画像を「スタイルの適用」の起点として使えるようになりました
- 任意のカスタム画像を設定し、その画像のスタイルをドキュメントに適用できます
- 「スーパーズーム」は、従来は画像の切り取られた一部だけに適用可能でしたが、レイヤー全体を処理できるようになりました。ドキュメント全体にスーパーズームを適用するには、「出力/新規ドキュメント」を使用します
「検索」パネル
Adobe Photoshopに新しく追加された「検索」パネルでは、アプリケーションを離れずに、作業内容に関連したコンテンツを簡単に見つけることができます。Command+F(macOS)またはCtrl+F(Windows)で検索を開始するか、アプリバーのヘッダーにある検索アイコンをクリックするだけです。
検索対象はツール、メニューアイテム、操作手順で、表示結果から探していたオプションを選ぶことができます。「検索」パネルには、新しいスキルを習得するための操作手順を案内するハンズオンチュートリアルも用意されています。
役立つ機能をすべて1か所に集約したこのパネルについては、ポール トラニによるビデオ解説(英語)をご覧ください。
このパネルからアクセスできるクイックアクションのコレクションも充実しており、画像の背景を削除したりぼかしたりといった複雑な変換をワンクリックで実行できます。クイックアクションの中には、日常的な作業の時間を節約できるものもあれば、新たな創造性を発揮するための出発点となるものもあります。例えば、「木炭画」フィルターを使って写真をスケッチブックの1ページのようにしたり、周辺光量補正や光彩を追加したり、画像をモノクロに変換したりと、数え上げればきりがありません。
新しいAdobe Photoshopベータプログラム
今月、ベータ版として提供されるアプリケーションにAdobe Photoshopが仲間入りします。これにより、Adobe Creative Cloudメンバーは新たな方法でPhotoshopチームにフィードバックできるようになります。Adobe Photoshopのベータプログラムは、リリース前のバージョンのAdobe Photoshopを使用し、安定性やパフォーマンス、時には新機能についてテストし、フィードバックするエキサイティングな機会を提供します。
Adobe Creative Cloudメンバーを対象としたAdobe Photoshopベータ版を入手するには、Adobe Creative Cloudデスクトップアプリの「ベータ版アプリケーション」セクションから「Photoshop (Beta)」を探し、「インストール」をクリックするだけです。
フィードバックをおこなうには、Photoshop Ecosystem Adobe Community(英語)にアクセスし、「Beta」というトピックを選択して投稿してください。また、Adobe Photoshopベータプログラムに特化した新しいフォーラムも近日公開予定です。
Adobe Fresco iPad版
カラー調整レイヤー
Adobe Frescoは、Adobe Photoshopで絵を描いたりペイントしたりするのが好きな皆さんを念頭に、より豊富なクリエイティブオプションをお届けできるように開発されています。Adobe Frescoのインターフェイスとツールが皆さんのアーティストとしての側面をサポートするだけでなく、愛用しているAdobe Photoshopと完全に統合されたワークフローも提供します。PSDファイルをFrescoに読み込んだり、クラウドドキュメントの利点を活かしてどんなデバイス上でもAdobe FrescoからAdobe Photoshopに作業を切り替え続行できます。お気に入りの.ABRブラシも問題なく動作し、さらにライブブラシ、ベクターブラシ、マルチカラースポイトなど、Adobe Fresco独自の機能も楽しめます。
Adobe Frescoで色相/彩度、明るさ/コントラスト、カラーバランスのさまざまな組み合わせを確認するには、タスクバーの「アピアランス」アイコン(3つの円)をタップしてください。
7月のリリースでは、カラーベースの調整レイヤーを追加したので、カラーの変更や調整をいつでも元に戻せる状態でおこなえるようになりました。この、非破壊型の色調ならびにカラーの編集は、どのレイヤーやグループにも適用できます。また、ドキュメントに適用済みのカラー調整レイヤーがAdobe Fresco内で編集可能になったため、Photoshopとの互換性がさらに高まりました。Adobe Frescoで色相/彩度、明るさ/コントラスト、カラーバランスの模索を始めるには、タスクバーの「アピアランス」アイコン(3つの円)をタップします。
Thank you
Adobe Photshopを使って素晴らしい画像を生み出してくださる世界中のお客様に感謝します。皆さんの存在が、私たちのやる気の源泉です。
この記事は2021年8月17日(米国時間)に公開されたPhotoshop releases major update to Sky Replacement, Healing Brush and Magic Wand on the iPad and much more…の抄訳です。