Creative Cloudエンタープライズ版の活用でリブランディングに成功した米国市民権・移民局(USCIS)

NY州において移民局のWebサイトリブランディングに Creative Cloudライブラリを使用することで、ロゴからカラーまであらゆるものを管理、整理、アクセスできるようになり、チームの作業効率が向上、ブランド全体でクリエイティブな一貫性を確保された事例をご紹介します。

The Statue Of Liberty with Manhattan Downtown Skyline Panorama

画像提供:Adobe Stock/Javitouh

意外に思われるかもしれませんが、ブランドアイデンティティの確立とシームレスな顧客体験の提供は政府機関にとっても重要なことです。米国市民権・移民局(USCIS)は昨年、統一された一貫性のあるブランドの構築に取り組みました。

その目的は、デスクトップ、モバイルなど、あらゆる場面で一貫した魅力的なデジタル体験を、すべての国民ならびに職員に提供することです。

最新のブランドアイデンティティの作成と、部署間の合意のもと同一基準に準拠できるような環境づくりを任されたのは、2013年に入局したビジュアルインフォメーション担当リードスペシャリストのウェスリー ケリー(Wesley Kelley)氏でした。

「私の主な目標は、局のWebサイトやポータルへのアクセスであれ、チラシやパンフレットなどさまざまな種類のコミュニケーションであれ、申請者にスムーズな体験を提供することでした。そこには信頼と一貫性の両方が感じられなければなりません」と、ケリー氏は言います。

ケリー氏とビジュアルインフォメーション担当スペシャリストのパメラ リチャード(Pamela Richard)氏が率いるチームは、国の移民制度を管轄する組織としてのミッションを明確にするために、マーケティングとコミュニケーションの方法を全面的に見直しました。ケリー氏は、「私たちは、身近でフレンドリー、かつ利用とコミュニケーションがしやすい、という新しいブランド価値を構築しました」と語ります。

Creative Cloudエンタープライズ版プランを最大限に活用

ケリー氏は、同局のリブランディングの基盤はAdobe Creative Cloudだったと明かします。

「最も役立ったツールのひとつがInDesignでした。かなりの数の印刷プロジェクトを全面的に刷新するところからプロジェクトを始めたのですが、それに際し、必要なものを誰もが1か所で見つけられるように、すべてをCreative Cloudライブラリにまとめました」

Creative Cloudライブラリを使用することで、ロゴからカラーまであらゆるものを管理、整理、アクセスできるようになり、チームの作業効率が向上し、ブランド全体でクリエイティブな一貫性を確保できるようになりました。「シグネチャー、カラー、ロゴなど、すべての要素がCreative Cloudライブラリになっています。また、Web、印刷、動画などの用途別に要素が整理されていて、チームの誰もがアクセスできるようになっています」と、氏は付け加えます。

リブランディングプロジェクトが進行するにつれ、画像、テンプレート、フォントなどのアセットを、非デザイナーにも使いやすい状態で用意しておくことも重要になってきました。USCIS傘下の数多くの部署それぞれで、何千種類ものWebページ、テンプレート、印刷フォームを作成しているため、すべてのアセットを誰でもアクセスでき、直感的に扱えるようにしておく必要がありました。例えば、InDesignでテンプレートを作成することにより、現場だけでなく、遠隔地にいる職員でもテキストを更新するだけでコンテンツをカスタマイズできるようになります。

Creative Cloudを使っているユーザーなら誰でも簡単に共有ライブラリを開くことができるため、何千人ものコンテンツ制作者、ならびに増え続けるコンテンツ全体にわたって一貫性を保つことができました。ワークフローはスピードアップし、アセットの受け渡しも迅速かつ容易になったのです。また、局のルック&フィールに準拠し、あらゆるユーザー接点を想定したデジタルエクスペリエンスを、チームのすべてのメンバーが迅速にデザインして提供できるようになり、局のコンテンツベロシティが解放されました。

ケリー氏はまた、プロジェクトの進行ステージごとの承認作業も簡単になったと言います。Creative Cloudでプロトタイプを素早く作成し、意思決定者にデザインがどのように見えるかを正確に示すことができるので、彼らがWebページやその他のアセットのルック&フィールをイメージしやすくなったためです。

「InDesignだけでなく、IllustratorとPhotoshopも私たちの主力ツールです。私たちはWebサイトから何千ものバナー、ソーシャルメディアのアセット、グラフィックに至るまで、多くのコミュニケーションを扱いますが、そのすべてがインパクトのあるものでなければなりません」と、ケリー氏は述べます。

また、リブランディングプロジェクトでXDを使用した結果、局内の部署横断のエンゲージメントが高まり、強力なコラボレーションと業務効率の向上が実現したため、USCISはすべてのWeb開発作業をAdobe XDに移行しました。

「XDがいかにコラボレーションやコミュニケーションに役立つかを考えれば当然のことです。今では、さまざまな部署をまたがって私たちに相談してくれる職員の数が千単位で増加しています」

USCISの次のステップ

現在のところ、職員からのフィードバックは「仕事がずいぶん楽になったよ、ありがとう」という、ポジティブなものばかりです。

しかし、ケリー氏はまだできることがあると考えているようです。「私たちは現在、局内の約2万人にものぼる職員すべてをサポートできており、素晴らしいことに外部からもこれに続きたいという声が寄せられています。この『デザインの理想郷』を継続して発展させ、やがて連邦政府全体にまで拡大できるとしたら、Creative Cloudが唯一の手段となるでしょうね」

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