バラせる白地図素材でガイドやデータデザインをすばやく仕上げる｜Adobe Stock人気素材レビュー 08

デザイン・制作をしていると、もっと雰囲気のある写真がほしい、わかりやすいイラストを入れたい、背景にテクスチャがほしいといった“あと一歩”の素材がほしいときがあります。
グラフィックからweb、映像、アニメーションに至るまで、さまざまなジャンルのデザインアプリケーションを提供しているアドビは、こうした“素材が足りない”という状況をサポートするためのサービス「Adobe Stock」を展開しています。提供している素材は、写真、イラストだけでなく、ベクター、ビデオ、オーディオ、デザインテンプレートまで取り揃え、その数はおよそ2億7千点以上（2021年10月現在）。
特にテンプレートはそのままデザインのベースにするだけでなく、デザインアプリケーションとの組み合わせでかんたんにアレンジすることができ、その活用法は無限大です。
ここではAdobe Stockで提供されている膨大な素材の中から、ダウンロード数が多いものを取り上げ、具体的な使いかたと、素材をアレンジするコツについて紹介していきます。

自由にアレンジできる地図素材

今回紹介するのは「日本地図の白地図」です。
白地図（はくちず）とは、文字やデータが掲載されていない地図のことで、ガイドマップや統計データを視覚化するインフォメーショングラフィックスの作成に定番の素材です。

Adobe Stockでは、Adobe Photoshopのほかさまざまな画像編集アプリで扱うことができるJPEG形式、Adobe Illustratorで扱うことができるベクターデータ・AI形式、2種類の形式で提供されていますが、白地図を素材として扱う場合には編集しやすいAI形式がおすすめです。

紹介した素材をIllustratorで開いてみましょう。
データは都道府県のオブジェクトの上に区切りの線が乗せられており、都道府県の塗りオブジェクトと、区切りの線オブジェクトは別のレイヤーにまとめられています。
全景として使用する場合は線込みで、都道府県を個別に利用するときはオブジェクトを切り出して使用すればよいでしょう。

Illustratorなら都道府県ごとに色を変える、といった処理もかんたんです。
都道府県または地域ごとの統計を視覚化するような際には特に便利に活用できます。

関東地方だけハイライトする、関東地方だけを切り出して使う、都道府県のみ使うという加工もできるので、用途に合わせて自由自在にアレンジが可能です。

白地図にはさまざまなデザインバリエーションがあります。
都道府県が単純化されたものや、ドット状のもの、都道府県名があるものも用意されています。イメージするデザインに合うスタイルの地図を選ぶとよいでしょう。

白地図があるのは日本だけではありません。世界の白地図もさまざまなデザインで揃っているので、地図や地形のデータが欲しいときには、まず、Adobe Stockで検索をしてみましょう。

白地図を使って、旅行パンフレットにアクセントを

白地図は上にデータを乗せる以外にも、デザインの素材として使うこともできます。
たとえば、旅行パンフやグルメガイドなど、都道府県のかたちをアクセントとして使えば、デザインをより伝わりやすいものにすることができます。

上は、東北6県のかたちを白地図から取り、パンフレットの表紙に写真とともにあしらったデザイン例です。文字だけ、写真だけで伝えるよりも、県のかたちが加わったことでよりイメージがつかみやすくなっているのがわかります。
白地図データはIllustratorと組み合わせることで、いろいろな活用方法があります。自分で作るのは面倒な地図データが必要なときは、Adobe Stockの白地図が役に立つはずです。

［今回紹介したAdobe Stock素材］
日本地図　素材　高品質　高精細　線画　白地図　日本列島