Adobe Substance 3Dファミリーのモデリングツールと新しいコラボレーションアプリ他がMeta Questプラットフォームに対応
メタバースへの取り組みの初期に見られる最大の課題の1つは、必要とされる大量のコンテンツの作成です。しかし、デジタル3Dコンテンツの作成は苦労を伴うもので、クリエイターが習得に何年もかかるようなアプリを使いこなしてはじめて実現できます。現在のツールを使った3Dモデリングのプロセスには、アーティストが直感的だと感じるものはほとんどなく(画家が自分のブラシストロークを完全にコントロールできないような状況)、クリエイティブのスペシャリストでも創造性とコラボレーションを思い通りに発揮できない、不器用で時代遅れのワークフローに縛られています。
そこでアドビとMetaは、Adobe Substance 3Dファミリーに新しく加わったモデリングツールAdobe Substance 3D Modelerと、近日公開予定の共同レビューアプリを、Metaの新プラットフォームであるMeta Quest Proに対応させるためのパートナーシップを発表しました。アドビとMetaのコラボレーションにより、新世代のクリエイターがパワフルかつ直感的な3Dモデリングツールを手に入れ、メタバースコンテンツ制作が抱える問題に直接挑むことができます。クリエイターは、VRヘッドセットの最先端を行くMeta Quest ProならびにMeta Quest 2を駆使して没入型の3Dコンテンツと体験を構築し、共有することが可能になるのです。
https://www.youtube.com/watch?v=kUuLwAw1HsY
イマーシブなVR環境やデスクトップ上で仮想粘土を扱うように3Dデザインを造形する直感的な新ツールAdobe Substance 3D Modelerをご紹介します
Meta Questに対応済みのAdobe Substance 3D Modelerが創造力を強化
新アプリAdobe Substance 3D Modelerは、他のAdobe Substance 3Dツールと同様に、クリエイターによりクリエイターのために開発された製品です。創作における障壁を減らし、3Dコンテンツを直感的に、手軽に、そしてコラボレーションしながら作成できるように設計されています。これは、既存のツールをVR対応に仕立てるのではなく、最初からVR環境での制作を念頭において開発された初のツールで、実際の物理空間での造形に親しんだユーザーにとって驚くほど使いやすくなっています。
Meta Quest Pro対応版Adobe Substance 3D Modelerは、Questユーザーが手持ちのVRコントローラーを使って完全なVR環境下でプロレベルの3Dオブジェクトを作成することも、デスクトップコンピュータ―に環境を切り替えて、さらに精密なモデリングを進めていくことも可能なツールです。このパートナーシップにより、何百万人ものクリエイターが一挙にメタバース構築に貢献できるようになるでしょう。これは、Adobe Substance 3DツールとQuestデバイスの組み合わせを、没入型コンテンツの作成に携わるクリエイターにとって最高の選択肢として提供することを目的とした、数年にわたるパートナーシップのほんの始まりに過ぎません。
写真提供:Louise Melin
現在、Adobe Substance 3Dツールは、『Fortnite』、『Halo』、『Flight Simulator』などの人気ゲームや、『DUNE/デューン 砂の惑星』、『マンダロリアン』、『ブレードランナー 2049』などの人気エンターテイメント作品のリアルな3Dグラフィックの開発に、世界中のクリエイターによってすでに使用されています。ヨーロッパのトップデザインスクールの1つであるISD Rubikaで学ぶ学生たちは、Adobe ModelerとAdobe Substance 3Dツールが創造性を高め、2Dデスクトップから3D VRモードへシームレスに切り替えられることでデザインプロセスを簡略化し、なによりも3Dコンテンツ作成のプロセスを簡単かつ楽しいものにしてくれるということを体験しました。
近日提供予定の共同デザインレビュー用アプリ
Quest オーナーには、Adobe Substance 3D Modelerに加えて、次世代のクリエイターが求めるVR/MRツールの需要に応えるため、新たに共同デザインレビュー専用のアプリを開発して提供する予定です。このアプリは、クリエイターの3Dワークフローの一部をMeta Quest ProおよびQuest 2ヘッドセット上のネイティブVR環境に取り込んだ作品のレビューを可能にし、同時にデスクトップアプリケーションとの接続も実現します。
写真提供:Laura Vitolina
2D生産性ツールもMetaヘッドセットに対応
さらにアドビは、MetaヘッドセットのオーナーにVR環境ならではのリッチな2Dマルチタスク機能を提供します。Quest ProおよびMeta Quest 2ヘッドセットに最適化されたバージョンのAdobe Acrobatを開発し、VR空間内でのPDFドキュメントの表示、編集、コラボレーションを可能にしました。これはVRを活用したまったく新しいドキュメント生産性ワークフローの到来を意味し、アドビとMetaがバーチャルリアリティにおける生産性の将来についても継続的に協力していることを示すものです。
私たちの、クリエイター、デザイナー、コンテンツ制作者のために新時代を開拓し、没入型コンテンツの未来の可能性を広げるというコミットメントは、その実現に向けて歩みを始めたばかりです。
この記事は2022年10月18日(米国時間)に公開された Adobe Substance 3D creation and collaboration apps are coming to Meta Questの抄訳です。
- https://blog.adobe.com/jp/publish/2022/10/18/cc-immersive-more-ways-to-explore-3d-with-creative-cloud-and-the-substance-3d-collection
- https://blog.adobe.com/jp/publish/2022/10/18/cc-taking-collaboration-to-next-level-with-new-creative-cloud-features
- https://blog.adobe.com/jp/publish/2022/10/18/cc-updated-creative-cloud-helps-you-create-with-precision-speed-collaborate-seamlessly