アップデートされる現代の家族像 – ビジュアルトレンド 「家族の絆」 の作品紹介|Adobe Stock おすすめコレクション #07
Sam Spicer/Adobe Stock
Adobe Stockでは、現在の社会情勢、環境の変化に応じたテーマを分析し、その内容に即した作品をタイムリーにお届けできるよう、様々な取り組みを行なっています。
このブログでは、2022年のビジュアルトレンドの一つとして取り上げたテーマ「Family Tie(家族の絆)」を参考に、広告写真に関わりの深いコントリビューターの方々と共に企画した作品をご紹介します。
日本の広告に登場する家族といえば、父母と二人の子供を含む多世代家族が主流でしたが、現在は、より多様化した様々な家族像が描かれるようになりました。
平成30年版の男女共同参画白書(概要版)によると、昭和55年以降,共働き世帯(夫婦共に雇用者)は年々増加し,平成9年以降には共働き世帯数が共働きではない世帯(男性雇用者と無職の妻から成る世帯数)を逆転しました。そして、現在では3世帯のうち2世帯以上が共働き世帯となっています。それにもかかわらず、社会でリーダーシップをとる女性の数は他の先進国よりも大幅に出遅れているといわれており、男性と同様の活躍をする女性はまだ少ないのが現状です。
そうした背景から、社会での女性の活躍を支える家族と、それぞれの役割の変化に注目しました。
1. 女性の社会進出を支える家族の役割
まず、男性と女性の役割を反転させたシチュエーションを意識したライフスタイル作品を考えてみました。例えば、母親が働く後ろで父親が育児をするといった光景は一般的になりつつありますが、意外にストックフォトのコレクションでは描き切れていない光景でもあります。
また、母親目線で描かれることが多かった「育児」ですが、子供の成長をやさしく見守る父親を主題にした作品も現代らしさが伝わるポイントの一つです。
今回のプロジェクトでは、実在する若い家族に協力していただき、様々な日常の様子を網羅しました。目に入れても痛くないほど子供をかわいがる父親の姿は、見る人の気持ちをも優しくさせる作品になりました。
子供たちがお父さんと一緒に家事を手伝うというシチュエーションも考えてみました。働く母親の活躍には家族の支えや協力が重要です。家族が一致団結して家事をする姿は、これからはもっと当たり前の光景になっていくでしょう。
Sam Spicer/Adobe Stock
Sam Spicer/Adobe Stock
2. 親と子の心理的距離の近さ
友達のような親子関係にも着目しました。株式会社明治安田生活福祉研究所が2016年に日本全国の親1万人・子ども6千人を対象に実施した調査によると、親世代が子供だった時と比較して、現代の子供たちの多くが親との外出に抵抗感が無く、反抗期を自覚している子も親も少ないということがわかりました。
実際、ティーンエイジャーやその上の世代の息子が母親と一緒に買い物に出かけたり、娘が父親と趣味や時間を共有するようなシチュエーションは、街で実際に見かける光景であり、それらが広告表現に取り入れられるケースも増えてきたと思われます。
Sam Spicer/Adobe Stock
Sam Spicer/Adobe Stock
この抵抗感を低くしている要因の一つとしては、大人世代のファッションが洗練されてきたことといわれています。いつまでも若々しくスタイルのある大人は若い世代からの共感につながるようで、世代間の心理的距離を近くすることに貢献しています。特にシニアは若々しく自立した姿が現代らしさを表現できるポイントの一つであると考え、そこにこだわりを持って撮影を行いました。
Adobe Stockでは、マーケットの分析やクリエイティブの動向をコントリビューターと共有することで、時代や社会情勢、トレンドに合わせた素材を皆様にお届けしていきたいと思います。
新しいテーマのデザイン、映像の制作に取り組むとき、ぜひ一度、Adobe Stockのコレクションをチェックしてみてください。イメージに合う素材がきっと見つかるはずです。
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